「虹の下はいつも雨」メルカリ最初期メンバーが語る、3年半の歩みとこれから

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会社設立から3年半で、日米合計6,000万ダウンロードを突破したメルカリ。現在はプロダクトマネージャーとして、顧客体験の向上に取り組む苅田直也さんは、メルカリ最初期から現在に至るまで、すべての歴史を見てきたひとり。

さらに苅田さんは、高校卒業後に単身中国・上海の大学へ進学し、卒業後も中国でトップ学生のヘッドハンティングを仕事としていた、珍しい経歴の持ち主でもあります。メルカリを選んだ理由といままでの歩み、そしてこれからの挑戦について、話しを伺いました!

苅田 直也(Naoya Karita)
1986年、山口県出身。高校卒業後、上海の復旦大学へ進学。卒業後は北京・上海で中国人学生を日本企業に紹介する事業を立ち上げ、1万人以上の中国トップエリート学生と出会う。帰国後の2013年6月、プロデューサーとしてメルカリに入社。現在はCXIのプロダクトマネージャーを務める。

中国で学びメルカリに入社したワケ

-まず、現在のお仕事内容について教えてください。

現在はCXIというチームのプロダクトマネージャーをしています。CXIというのはCustomer Experience Improvementの略で、お客様の満足度を高めることをミッションとし、CS部門とプロダクト部門の橋渡しをしながら改善を進めていくチームです。

メルカリでは、CSもプロダクトの一部と考えており、CSクオリティの向上に力を入れています。CtoCのサービスなので色々なお客様からの問い合わせを頂くのが日常ですが、お問い合わせ対応や出品の監視をより効率化できるような仕組みをつくったり、そもそもお問い合わせを発生させないようにプロダクトを改善したり、といった活動をしています。

-苅田さんがメルカリに入社したきっかけは?

元々、とあるきっかけで大学と社会人はじめの7年間を中国で過ごしていたんです。最初の仕事は、中国の有名大学の新卒をエンジニアとしてヘッドハンティングし、日本の企業に紹介することでした。当時の日本は中国市場開拓に興味を持っている会社が多く、DeNAやグリー、ソフトバンクなど名の知れた企業にトップ層の学生を送り込んでいました。
仕事柄、クライアントであるベンチャー企業の経営陣や事業部長クラスと接する機会が多かったのですが、自分と近い20代の人たちが本気で「世界を変える」という想いで仕事をしている姿を目の当たりにして、刺激を受けました。それで、僕も20代のうちに大きなビジョンを持った経営者のもとで、色々なチャレンジをしたいと思って。
その頃、以前からブログを読んで知っていた進太郎さん(社長の山田進太郎)が新しい会社を立ち上げるというのを知り、メルカリに応募しました。

「脳みそがちぎれるまで考えたのか」

-苅田さんが入社したのは、メルカリのかなり初期ですよね。

入った頃は、まだメンバーが10人弱でしたね。当時は他の仕事をしながら手伝っている人もいたので、週5で働いていたのは5人くらいでした。僕は当時全く経験もなかったので、アシスタントプロデューサーとして、進太郎さんと富島さん(共同創業者で現在はアメリカのCPOを務める富島寛)が話して決まったことを拾って実装していました。
仕様を決めてエンジニアに依頼し、開発が終わったらQA、リリースしたあとはお客様からの問い合わせを確認して返信。それに加えて、前職で経験があった採用の仕事も。何でも屋でしたね。

-幅広いですね...!

当時進太郎さんからは「メルカリはプロダクト中心・エンジニアオリエンテッドな環境にしたいから、エンジニアの理想郷を追い求めてほしい」と言われていました。そう言われても何をしたらいいのか、色々試行錯誤して...例えば「オフィスが綺麗だったら気持ちよく働けるだろう」と考えて、毎朝8時に出社して全社員の机を綺麗に拭いたりしていましたね。

-机掃除からはじまり、いまではプロダクトマネージャーに。当時のエピソードで印象に残っていることはありますか?

当時は人も少なく、エンジニアのリソースが何よりも貴重だったので、「無駄なものを作らない」ことが最優先でした。進太郎さんにはいつも「その仕様は脳みそがちぎれるまで考えたのか。良い仕様とは、シンプルでありながら、複数の問題を同時に解決するんだよ 」と言われました。

いまでも覚えているのは、キャンペーンをお知らせするプッシュ通知の文言を考えたときのことです。Redmineのチケットに「この文言でお願いします」と書いたら、進太郎さんに「全然いけてないから100個考えてきて」と言われたんです。言われた通り、100パターン書き出し、進太郎さんに「100個考えた結果、これがいいと思います」と提出しました。そこで「最初に考えた案と、100個考えて決めた案、どちらが良いと思う?」と進太郎さんに聞かれて、当然100個目の方が良いと自分でも思った。そのときに「これくらい考え抜かないとだめなんだ」と腹落ちしました。
当時鍛えられたプロダクトの作り方・考え方は、いまも自分の根底にあります。最近入社したメンバーと仕事しているときに、自分が「もっとこうしてみては?」と話していると、ふと「あのとき学んだことだな」と気づいたりしますね。

-言われたことを素直に実行してきたと。反発心はなかったんですか?

メルカリは当時から成功体験のあるプロフェッショナルな人が多く、その中で僕だけが業界未経験。だから、まずは丁稚奉公のように、言われたことに疑問があったとしても飲み込んで、100%やってみることにしていたんです。一度考えをトレースして、やりきってみるだけの価値はあるだろうと。

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メルカリのターニングポイントとは

-2013年にメルカリはリリースされましたが、直後から「これはいけるぞ」という感覚はあったのでしょうか?

僕は何かサービスをリリースする、ということ自体が初めてだったので、リリース後のダウンロード数や出品数を見て「すごいな、使われているな」と思っていたのですが、富島さんは「やばい、このままでは想定の成長スピードに追いつかない」と隣で言っていました。なので、社内も「このままじゃやばい」という危機感がありましたね。
一般層にまで広がったのを実感したのは、最初のCMが始まった頃です。カフェとか電車で女子大生がメルカリについて話しているのを聞くようになって。そのときは嬉しかったです。

-メルカリの歴史を振り返って、ターニングポイントだったと思うのはいつですか?

うーん...難しいですが、個人的には、小泉さん(取締役の小泉文明。2013年12月に参画)が入ったタイミングは大きかったと思います。それまではとにかく「良いプロダクトを作る」ことに注力していましたが、小泉さんが入って、組織力も向上し、資金調達したお金でTVCMにチャレンジしたりと「プロダクトの質を上げる」と「マーケティングでのグロース」の両輪で歯車が回るようになったと思います。

良いタイミングで次の課題が降ってくる

-苅田さんが入った頃からメルカリは何百倍に大きくなり、仕事もだいぶ変化したと思います。正直、物足りないと思ったりすることはないんでしょうか?

それはないですね。いろいろな積み重ねで、世の中で少しずつメルカリの存在が認められ、変わってきているということを実感できるのが、モチベーションになっています。
それに、メルカリという会社はどんどん大きなチャレンジをしていくので、慣れることはなくいつも必死な感覚です。最初はもちろん日本でのメルカリの立ち上げ、1年間頑張ってようやく日本が立ち上がってきたかな、というところで、またゼロからUSの立ち上げ。そして次はUKの立ち上げ...。良いタイミングで次の課題がふってくる、という感じです。

-なるほど。チャレンジに燃えるタイプなんですね。

元々メルカリに入ったきっかけは、進太郎さんの「中途半端な起業家になるな」という記事を読んだことでした。「若いんだったら、小さな成功よりも大きな成功を目指せ」という内容で。僕がメルカリを選んだのは、当時「インターネット×グローバル×自分が使うサービス」という軸で仕事を探していたときにその記事を読んで、「より大きな成功」を目指したいと思ったからなんです。だから、今のメルカリのチャレンジには飽きないですね。

-実は苅田さん、もうすぐUSに赴任されるんですよね。

はい。過去1年くらいはずっとUSの仕事をしていて、USと日本を行ったり来たりしていました。USを成功させるためには、拠点もUSに移した方がいいということで打診があり、最近ビザの取得が終わりました。2017年からUSに赴任する予定です。 メルカリのミッションは「新たな価値を生み出す世界的なマーケットプレイスをつくる」という通り、グローバルな成功です。USが成功しない限りグローバルの成功はないので、絶対USを成功させるべく、頑張ります。 また、個人的には以前中国に住んでいたこともありますし、21世紀はアジアの時代だと思っているので、ゆくゆくはアジアやアフリカにも行けたらいいな、と思っています。

-最後にメルカリに入って欲しいメンバーへの一言。

メルカリが成功した、と言われることには、実はいまでも違和感があります。現場はいつも困難そうに見えるくらいの大きい目標があって、「このままじゃまずい」という危機感に溢れている状況なんですよね。
ユーミンが言っていたのですが、「虹の下はいつも雨」という言葉があって。虹は遠くから観ると綺麗なんだけど、実際の虹の下は土砂降りで大変で、虹なんて全然見えない、と。メルカリもそんなイメージです(笑)

-ユーミン!

これから入ってくる人とも、一緒に雨にうたれながら、どうやったら晴れるのか、一緒に考えながら、泥臭くがんばっていきたいですね。

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