「"新卒メルカリ”という選択」のリアル #mercariday

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メルカリの中で働くメンバーが、日々どのようなことを考え、どのようにチャレンジしているのかを紹介する場として初めて開催した『Mercari Day 2017』。

本稿では、2016年新卒入社の社員2人が登壇したセッション「“新卒メルカリ”という選択」の模様をお届けします。

入社3か月でいきなりUS出張も

メルカリは2016年から新たに新卒採用を始めました。中途入社者が9割を超えるメルカリで、新卒として働くとはどういうことなのか、外から見ているだけではなかなか見えにくいというのが実情ではないでしょうか。実際に新卒入社した若手社員2人の生の声から、具体的なイメージを膨らませてほしいと思います。

山本
今回登壇してもらった2人は2016年の新卒社員です。どんな経緯でメルカリに入ることになったのか、まずは自己紹介をお願いします。

浅香
メルカリのグループ会社・ソウゾウでプロデューサーとして働いている浅香です。新卒としては2016年4月入社ですが、メルカリで働き始めたのは、大学4年(2015年)の7月にインターンとして入ったのが最初です。ソウゾウ代表の松本(龍祐)が、新規事業を立ち上げるにあたって募集が出たインターンに応募しました。

インターン時代はメルカリの日本版プロダクトのキャンペーン企画と、ソウゾウのメルカリ アッテの立ち上げを兼務していました。インターンとして働き始めて1か月半後にオファーをもらい、正式に入社することに決めました。入社してからは、ソウゾウでメルカリ アッテに専念しています。

山本
外の方からはプロデューサーという肩書き自体が分かりにくいように思います。そもそもメルカリでプロデューサーで働くとはどういうことでしょうか?

浅香
たしかに、僕自身も学生の時はプロデューサーと言われてもピンとこなかったですね。メルカリでもソウゾウでも同じですが、プロデューサーの仕事をひとことで表現するなら、実装以外の全てをやるという感じ。企画案から、進行管理・品質管理をやりつつリリースまでハンドリングし、その後の分析もやります。

より具体的にいえば、現状の数値を見て仮説を作り、その仮説を達成・解決するための施策を企画として作る。その後、エンジニアやデザイナーを巻き込んで形にし、世の中に出す。それをお客さまに使ってもらい、定量的な意味では数値というフィードバックをもらって、仮説があっていたかを検証し、その後の動きを考える。

このPDCAのサイクルを日々回しているのがプロデューサーです。

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山本
ありがとうございます。では続いて萬代(ばんだい)くんも自己紹介をお願いします。

萬代
僕もメルカリには大学4年(2015年)の5月からエンジニアインターンとして入りました。最初は単発の案件をこなしていたのですが、昨年1月からWebのチームに配属になりました。

4月に正式に入社して以降は、昨年7月にUS版アプリのガイド機能のフルリニューアルプロジェクトが走り始めたタイミングで、そちらにアサインされました。これは1か月半の海外出張を伴うもので、現地のプロデューサーとやりとりをし、仕様を考え、実装するまでを担当しました。このプロジェクトは昨年11月に終わり、現在はイギリス向けプロダクトの立ち上げに際して、Web版を担当しています。

山本
4月に入社して、その3か月後にはUS出張に行ったことになりますね。エンジニアとして立ち上がったばかりのタイミングでもありますが、戸惑いはなかったんですか?

萬代
正直に言って英語のスピーキングやリスニングには自信がありませんでしたが、チームとして出張したため、現地の人とのやりとりは一緒に行ったプロデューサーを通じて行うことができました。

ただ、やっていくうちに、将来的には一人で向こうへ行って直接やりとりしてみたいという気持ちが芽生えました。だからこのタイミングで行けてよかったと感じています。

山本
メルカリの新卒は入社してしばらくすると、各プロジェクトに配属されることになります。そこで浅香くんはソウゾウ、萬代くんはUSプロダクトのリニューアルプロジェクトを担当することになりましたが、他にも日本のプロダクトの新しい案件をやっている人もいれば、テスト自動化のチームに配属されたエンジニアもいます。

現在、メルカリは開発リソースの9割をUSに注いでいますが、特にUSはまだ軌道に乗せようと試行錯誤しているタイミングなので、プロダクトの方針や体制は日々変わります。もちろん本人の要望も聞いた上ではありますが、それに伴って、新卒のやることも日々変わることになりますね。

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想像していた以上にGo Boldで裁量権の大きいカルチャー

2人とも、入社直後からかなり重要な仕事を任されていることが伝わるのではないでしょうか。次に、少し時間を遡って、そんな彼らがメルカリに入社を決めた理由を聞きました。

山本
次に、それぞれの入社理由について聞いていきたいと思います。2人はそもそも何を思ってメルカリに入ったんでしょうか?

浅香
就活ではIT業界、それも自分が好きな分野であるCtoCかつエンターテインメント領域で事業をやっている会社を探していました。その中からメルカリを選んだ理由は2つあります。一つは一緒に働く人のレベル感。もう一つは、自分のやりたいことが最短距離でできそうかどうかです。

まず、一緒に働く人のレベル感という点については、それまでインターンとしてしか働いたことがなかったので、もしかしたら偏った見方かもしれません。ですが、それまでに会ったことのある社会人の人と比べて、メルカリには圧倒的に優秀な人が揃っていると感じました。また、実際に働いてみて、プロダクトを作っている人もそうでない人も、自分たちが関わっているプロダクトのことを誇りに思っていて、楽しそうに働いていたのが印象的でした。

そしてもう一つの、最短距離でやりたい仕事ができるかどうかという点についてですが、インターンとして働く中で、期待していた以上の「任せてくれる感」を感じることができたんです。施策に筋さえ通っていれば、22歳のインターンであっても、自分で出した企画をハンドリングさせてもらえる権限があったし、大人な会社なのでプロセスに縛りがなく、個人の判断で決められる範囲が広いと感じる環境がありました。

インターンを始めた大学4年の7月ごろは、大企業との間で揺れていた時期だったのですが、最終的にはこの時の経験・体感が決め手になりました。

山本
なるほど。では、萬代くんはどうですか?

萬代
僕は会社選びに3つの軸を持っていました。一つは、ゲームがメインじゃない会社。一つは、大きな企業じゃない会社。もう一つは、大きくない会社の中でも、これから伸びる予感がする会社というものです。自分が成長できるところというのはもちろんですが、会社が成長するフェーズに携わることで、一緒に成長していきたいと思っていました。

こうした観点で探していた時に出会ったのがメルカリでした。軽い気持ちで行った説明会で、取締役の小泉(文明)がミッションとバリュー、開発体制などを熱く語っていたのを聞いたのですが、自分の軸に合っていると思ったし、今後伸びていきそう、面白そうと思えました。

その説明会の中で「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る」というメルカリのミッションを知りました。当時はまだ創業3年目の会社なのに、ミッションに「世界的な」という言葉が入っていたことに驚きましたし、インターネットによって世界がちょっとずつ一つになっていくことを肌で感じていた時だったので、その中で「新しい価値を世界に届ける」というのも面白いと感じました。

山本
2人に共通しているのは、大企業に入って仕事が降ってくるような環境で働くより、自分で仕事を生み出していく、道を切り開くところに惹かれている点かもしれないですね。逆に、入ってみて感じたギャップはありましたか?

浅香
悪い意味でのギャップはなかったですね。いい意味では、さっき言った「任せてくれる感」が、入社を決めた時点からもどんどん増えていったことでしょうか。インターン時代から月数億円くらいの予算をもらって、自分の企画でキャンペーンをやらせてもらったり。半年で30本くらいのキャンペーンをやらせてもらったので、1個の企画にかけたのは大体4日くらいという計算になります。裁量権をもらった上で、それくらいのスピードで物事が回っていくということです。

山本
数億円をインターンが回すというのは一般的にはとんでもないことですよね。具体的にどんなフローで回っていくものか、説明してもらえますか?

浅香
企画を作ったら上長に確認はしてもらうんですが、それも一般的な会社でいう稟議のようなものではなく、一企画者同士の施策のレビューに近い感覚です。社内のコミュニケーションツールはSlackを使っているんですが、そこに施策のURLとサマリだけ書いて投げるような感じで。

山本
それは意思決定が早そうですね。今のはインターンの時の話ですけど、入社した後にギャップを感じたことはありました?

浅香
ここまで話したことは今も感じ続けていることなんです。今も半年から1年くらいのプロジェクトのオーナーをやらせてもらっていて。プロジェクトにおける判断は全部責任を持たせてもらっているし、仕様も自分で書いて、チームを前に進める業務もやっています。その意味では、入社を決める際に裁量権という基準を持っていてよかったなと思います。

山本
裁量権という点では、大企業はともかく、ベンチャーには似たようなところも多そうです。メルカリならではという観点で言うと?

浅香
サービス規模ですかね。メルカリは現在、1日100万品以上の商品が出品されていて、月間100億円以上がアプリの中で流通しています。そうした巨大なプラットフォームに対して、新卒だろうと関係なく、自分の施策をぶつけられるチャンスがありますし、それが良いものであれば、サービスの成長に寄与することもできます。

この点はメルカリだけじゃなくソウゾウも一緒です。メルカリ アッテはメルカリとユーザー情報の連携をしているので、国内4,000万DLのメルカリのユーザー情報やログを資産として使って企画できます。これは普通のベンチャーではできないことなのでは?と思っています。

山本
サービス規模と裁量権の掛け合わせということでは、確かにあまりないレベルかもしれないですね。萬代くんはどんなギャップを感じましたか?

萬代
外から見ていただけでは分からなかった点で言えば、僕も会社の規模に関連した驚きがありました。というのも、入社前はコツコツ地道にやっているからこそ会社が伸びているのだと思っていたんです。ただ中に入ってみると、その背後ではGo Bold(大胆にやろう)というバリューこそが成長のキーになっていると気づきました。

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例えば先日発表したBold Internship in USAは、学生100人をアメリカでインターンさせるという大胆な施策だし、ヤマト運輸との連携で匿名で集荷・配送ができるようになったというのも、タイミングよく、そして大胆に施策をぶつける文化があってこそだと感じます。そこにギャップを感じたし、自分がそこに携われることに面白みを感じてもいます。

メルカリで活躍できるのはプロダクトドリブンな人

明確な基準を持って会社選びをしていた2人からしても、メルカリの「Go Bold」な部分は想像を超えていたようです。最後に、2人が1年間働いてみて感じた、メルカリで活躍できる人の条件について聞きました。

山本
最後のテーマは「どんな人が”新卒メルカリ”に向いているか」です。2人の経験からはどんなことが言えそうですか?

萬代
僕はエンジニアなのでその目線で話すと、もちろん技術は前提として一番大事です。でも、その先にモノあるいはコトまで見ることができているエンジニアや学生が、メルカリに向いているんじゃないかと思います。モノというのはプロダクト、コトというのはキャンペーンのことです。そうしたところに意識が向いている人がいいと思います。

社内のSlackに、とあるエンジニアが書いた言葉がありました。「メルカリのエンジニアは、最新の技術を知っていて、使っていて当たり前。でも、使って満足するのではなく、それをプロダクトに反映し、『メルカリ』や『アッテ』を使ってくれるお客さまに価値や体験を還元するのがメルカリのエンジニアのいいところだ」と。僕もそう思いますし、周りを見ていてもそういう人が多い気がします。

山本
なるほど。とはいえ、エンジニアとしてはやはり技術力が問われるという部分も大きいと思うんですが、その点ではどう感じていますか? 萬代くんも入社する際にはGitHubのアカウントを提出していましたが。

萬代
当時は自分のことをデキるエンジニアだとは思っていなかったですね。入社の際には、大学の最終課題で出したものをアレンジしてWebアプリとして公開したURLを提出したんですが、正直言ってビビっていました。メルカリはすごく成長している会社だし、自分のコードは評価されないんじゃないか、と。

でも、今こうして壇上で喋っているということは、自分が思っていたよりは評価されたってことだと思います。だからもし当時の僕と同じように怖いと感じている人がいるのなら、自分の自信のなさは置いておいて、Go Boldに出してみたらいいんじゃないでしょうか。

山本
その時点での技術力ももちろんあるに越したことはないですが、新卒ということもあるし、そこからどれだけ伸びるかの方が大事ということですよね。あとはミッションとバリューへの共感、そして働く姿勢。いいものをいかに作っていくか、というところに意識が向いている方が、僕らとしても一緒に働きたいと思えるかもしれません。では浅香くんは?

浅香
自分はプロデューサー目線になりますが、メルカリに向いているのは新卒中途問わず、プロダクトドリブンで考えられる人、そして守備範囲の広い人だと思います。実際そういう人が集まっている組織だと思うので。

まずプロダクトドリブンということについてですが、メルカリには、今こういうスキルセットを持っているからとか、業界のトレンドがこうだからというのが前に出る人より、常に目の前にあるプロダクトがより良くなるために、という意識を持てる人が揃っています。

施策の議論をしている時にもそれが前提になるので、「この人が作った施策だから評価しなきゃ」とかいう考えが排除されるし、プロダクトのために一番いい選択肢を選ぶということが徹底されているように思います。そういう意味では、『メルカリ』とか『アッテ』というプロダクト自体が好き、あるいはコンセプトに共感できる人に来てもらうのがいいのではないでしょうか。

もう一つの守備範囲が広いという意味でも、スキルセットよりマインドが大事だと思います。自分が知らないことに出会った時に知りたい、面白そうと思えるかとか、自分から新しいサービスを積極的に触れるかとか。

メルカリやソウゾウで働いている人にマルチな人が多いのは事実ですが、新卒にそれを求めるのは難しいことだと思います。でも、そうしたマインドさえ持っていれば、入社後に自分がやったことないことや知らないことに出会った時に、抵抗がない分、早く順応できるのではないかと思います。

期せずして2人の口からは揃って「プロダクトドリブン」であることの重要性が語られていました。全てはいいプロダクトを作るために--。そのためにどうすべきかというところに意識のある人こそ、メルカリで働くのに向いていると言えるのではないでしょうか。

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