ソウゾウデザイナーの仕事は、ものづくりではなく事業を成功に導くこと | メルカリ アッテ 永尾正史

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メルカリ アッテは、手渡し売買・サービス・仲間探し・情報交換と、地域を軸に大きく4つの機能を備えたコミュニティアプリです。多機能で多様性のあるアプリを大きく成長させていくために、デザイナーのちからも欠かせません。

現在アッテのデザイナーは2017年6月入社の永尾さんのみです。経験豊富で安定感があり、いつも優しく仕事がはやい。ずっと前から一緒に作っているみたいと言われる永尾さんに、これまでの経験やデザイナーとしての仕事観について聞いてみました。

永尾正史 デザイナー

出生から学生時代まで福岡で過ごす。下戸なのに1年ドイツ留学したのちに上京し、ビジネス・アーキテクツ、ミクシィ、ヤフーを経て2017年6月入社。現在デザイナーとしてメルカリ アッテのデザイン全般を担当。

はやく仕事の実績がほしい!と大学院を中退してデザイナーに

−永尾さんのデザイナー遍歴を教えてください

結構前の話にさかのぼるのですが、福岡出身のぼくは、地元でデザイン(芸術工学)の勉強を博士課程まで進んで続けていました。その時に、専門学校で社会人向けのFireworksとDreamweaverの講師アルバイトをやっていたんです。講師経験のなかったぼくは「こんな素人講師の授業を受けたくない」とかなり厳しいフィードバックをもらいました。それがとてもショックで、社会的な実績がないことに焦りを覚えるようになりました。

このことがきっかけで、この後さらに時間をかけて博士号を取得するよりも就職して何かを作り上げたほうが説得力があると思うようになり、大学院を中退して就職しました。 気持ちが完全に切り替わっていたんです。

最初の就職先は、デザイナーの力がとても強く国内ではかなり有名な制作会社でした。そこでコーポレートサイトやキャンペーンサイトなどを作ったり、ブランディングをしていました。師弟関係のように先輩について、背中をみて仕事を覚えろ!というスタイルで。ここで約5年間、デザイナーとしての基礎を身につけました。

その後、何度かコンペなどで縁があったミクシィに転職をし、初めてインハウスデザイナーになります。スマホ版Webサイトの立ち上げやアプリのリニューアルなどを担当したあと次はヤフーへ行き、これまでで一番社員数が多い会社の中で様々な経験をして、今年の6月にソウゾウに入社しました。

「メルカリ」の成功に甘えずにチャレンジする姿が刺激的だった

ーソウゾウに入社したきっかけはなんだったのでしょうか?

ヤフーで働いていたころ上司だった松本さんと、同期だったデザイナーの雅意さんがソウゾウにいて、話をしたのがきっかけです。 ぼくの中で松本さんは「常にワクワクすることをやっている」っていうイメージで、「ワクワクしなくなったらまたつぎのワクワクへ!」とワクワクを追い求める人でした。その松本さんが夢中になっているソウゾウは、きっと楽しい所なんだなと思いました。

雅意さんも目がキラキラした感じで、デザイナーという枠にとどまらない動きでソウゾウでの仕事を心から楽しんでいる様子が印象的でした。

メルカリという、それなりに新しくて成長中の母体がある中で、それに甘えずに次のプロダクトを作っているソウゾウの姿勢が刺激的で。ちょうど、デザイナーとしての市場価値をどう高めていくかを悩んでいたこともあり、ソウゾウを選びました。

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−メルカリ アッテについて、プロダクトとメンバーの印象はどうでしたか?

アッテがリリースされたときに気にして触ってみていたんですが、そこから入社までの1年ちょっとの間にかなり機能も増えて、でっかいサービスになっている!と驚きました。 手渡しで物を売買するイメージが強かったけど、いつのまにかコミュニティやサービス提供なんかもできている。変化が大きいと思いました。

メンバーはサービスが好きな人が多くて、それから職種の枠にとらわれずに仕事をするスタンスがいいなと。主軸のロールがあって、できることならなんだってやる人が多いですよね。みんなそんな感じがしています。

アッテらしい「なまっぽさ」を意識する新デザイン

ー入社後すぐから、ホーム画面の改修という大きなデザイン変更を担当しましたね

アッテは多機能なアプリに進化していたので、入社前にそろそろデザインの整理をしたほうがいいんじゃないかと思っていました。実際、社内でも「一度答えを出さないといけない」というタイミングでした。

ホーム画面の改修では2つの案があって、どちらのデザインにするか結構長く検討しましたね。ABテストするにも実装しないといけないですし、どちらかを選択しないといけないときは大変ですよね。意志をもってぐっと前に進まないといけないんです。

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数字の分析で事実をつなげていく進め方もありますし、複数ある仮説の中で自分が信じるものを強く言うことも大事です。信念みたいな感じですかね。 ただ、それがダメだったからといって自分がダメになるわけではないんですよ。言い切れることが大切です。

そしてみんなが納得すること、なんとなくいいと思っていることを形にしてあげることもデザイナーの役割の1つだと思っています。

ーアッテのデザインで工夫することは何ですか?

メルカリ同様、「なまっぽさ」を大切にするようにしています。必要以上に整理しすぎないように、ですね。どれもディティールなんですが、バナーなどのビジュアルデザインを作り込み過ぎないようにしたり、タブ分けする時にあえて並列な情報でない項目を採用することがあります。

論理的であることが必ずしも良いことではないと思っていて、お客さまの使い方を見ながら徐々に変えていくところがなまっぽさを生むんじゃないでしょうか。

目的はものづくりではなくて事業の成功

ーお仕事をするうえのポリシーはありますか?

先ほど話したソウゾウメンバーの印象と同じなんですが、ぼく自身も自分の領域にとどまらず仕事をするようにしています。事業会社の目的はサービスをつくり、成功させることですよね。そのために自分ができることはなんでもやる、というスタンスです。

これは制作会社にいたころにはなかった考えなんですが、事業会社で働くようになってからはそう感じていますし、ソウゾウは特にその気概が高い気がします。

それから、クオリティアップは言われなくてもやるということです。業務の有限な時間の中でどれだけ良いものに仕上げるかは、いかに最初のアウトプットを速くするかにかかっていると思います。

最低限のものを最低限の時間でつくって早めに共有すると、マストでクリアしなければいけない点を早く確認できるし、そのあとクオリティアップに充てられるんですね。

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ーどんな職種でも早くよいものをつくろうとは思うのですが、実際にやり続けられるのには秘訣があるんでしょうか?

まず、もともと性格的に集中力が高い方だと思います。作業も大好きで、話しかけられても気づかないこともままあります(笑) タイムマネジメントとかもしたことなくて、性格的な面もありそうです。

あとは、デザインはパターン・ランゲージみたいな側面もあって、UIも文字じゃない言語みたいなものなんですよね。それぞれにパターンがあるので、それをいかにインプットして必要な時に正確に引き出せるか、その組み合わせをつくれるかのボキャブラリーなのかなと思います。

一緒に働く仲間を尊重して仕事をしていきたい

ー早いアウトプットを支えるための継続したインプットも大事ですよね。永尾さんは常に学んでいるイメージです

できることが増えるのが快感なんです。任せてもらうことが増えますしね。 プロジェクトに必要で、自分がまだできないことがあったら挑戦するようにしています。

あとは最近は社内に「短期集中して英語を学べる制度」があるのでそれもやっています。これが毎週10時間勉強しないといけなくて、なかなか大変ではあります(笑) でも社内のGlobal化がどんどん進んでいるのを感じたり、自分の子どもが大きくなったときに英語を教えられないといけないなと思って参加しています。

常に今の世の中の感覚についていきたいと思っていて、そのための勉強や努力は苦にならないんです。

ー今後、どんなデザイナーと働きたいですか?

ソウゾウでは、よりプロデューサー的なデザイナーが求められている気がします。 ものをつくるというよりも事業を作っているという感覚が強く、そこに最初からデザイナーが関わると良いものができやすいので、そういう動きができるデザイナーがいいですね。

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それから相手の話を聞いて自分で咀嚼できる方、謙虚な方と働きたいです。真逆の考えをもっていたとしても、チームでサービスを作っていくうえでそういった姿勢は大切です。

年代とか勤続年数とか関係なくて、どんなときも一緒に働く仲間を尊重して仕事をしていきたいですね。 アッテチームにはそういうメンバーが多く集まっているので、心地が良いような気がしています。

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