等身大のアクションを。iOSエンジニアがダイバーシティを促進する理由

メルカリには多様なバックグラウンドを持つメンバーが集っています。そんなメルカリにとっての「Diversity & Inclusion(以下、D&I)」とは、特別な取り組みではなく、日常の業務のなかに宿る考え方です。誰もが気持ちよく、活発に働けるメルカリのあり方を考え、実践しているメンバーにインタビューを行いました。

Jeffrey BergierはiOSエンジニアとして働きながら、テック業界の女性のコミュニティ「Women Who Code Tokyo」のサポートや性的マイノリティを支援する社内のD&Iコミュニティの活動も行っています。その背景にはフラットな目線と、社会をアップデートしようという理知的なモチベーションがありました。

この記事に登場する人


  • Jeffrey Bergier

    ブルネル大学およびサンフランシスコ州立大学で工業デザインを学ぶ。卒業後は、サンフランシスコの大手テクノロジー企業でUXデザイナーとして働き、その後、キャリアをチェンジし、iOS開発に携わるだけではなく、iOS開発を指導する。質の高いプロダクトの設計・開発、テック業界においてあまり恵まれていないコミュニティ(主にLGBTQ+やテック業界の女性)のサポートに情熱を注ぐ。


この会社のオープンな雰囲気がすごく気に入っています

ーJeffさんは、以前から東京に興味があったのですか?

Jeff:もともと働いていたサンフランシスコを離れてから、一年くらい世界を旅していました。そのなかで訪れた東京が予想以上に気に入って、なかでも、渋谷、新宿二丁目、中野がお気に入りです。特に「中野ブロードウェイ」の周辺のレストランやバーが好きですね。スモールストリートに魅力を感じるので、メルカリのオフィスがある六本木は、実はそこまで好きではありません(笑)。以前住んでいたサンフランシスコもそうですが、一言で「都市」と言っても、いろんな違う顔があります。そこに着目してゆくと、すごくおもしろいんですよ。

ーメルカリに入社したきっかけについて教えてください。

Jeff:ニューヨークと東京を中心に転職活動をしていて、それぞれの都市でいくつかのオファーをもらいました。私は転職の際の判断基準として、まず働く場所を重視していて、「もっと東京という都市について知ってみたい」と思ってメルカリを選びました。

Jeffrey Bergier(iOSエンジニア)

ー「都市」で選ぶとは驚きです。

Jeff:正直に言うとメルカリのことを詳しく知っていたわけではなかったんです。ただ、うまく言葉にできませんが、初めてオフィスに訪問したときのオープンな雰囲気がとても気に入って。同僚同士の距離感が近く、誰もがフレンドリー。プライベートでの交流が活発なところもいいですね。米国ではそういったフレンドリーな距離感はあまりありません。何かわからないことがあって質問をすると、誰もがフレンドリーに答えてくれるので、それも助かっています。

ーメルカリではどんな業務をしていますか?

Jeff:グロースチームのiOSエンジニアとして、主にメルカリアプリの新機能の開発を行っています。また、社内のD&Iチームと協力して、メルカリをフレンドリーでインクルーシブな職場にしています。プライベートでは、テック業界における女性や性的マイノリティを支援するイベントで、ボランティアを行っています。

ーテック業界に女性が少ない原因はどういったところにあるのでしょうか?

Jeff:日本の状況は詳しくわかりませんが、米国において、TVゲームやコンピューターにまつわるものは、 いわゆる「男の子」向けにマーケティングされています。環境によって異なるとは思いますが、幼少期にゲームやコンピューターに夢中になる経験は、その後の自分の興味に大きく影響を与えます。自ずとコンピューターサイエンスの領域に興味を持つのが男性に偏ってしまう。こういった傾向は、短期的なものではなく、長期的に繰り返されるもので、簡単に状況を変えることは難しいです。なので、課題を顕在化してコミュニティを構築し、テック業界の女性や性的マイノリティは、男性やマジョリティと何ら変わりないと示すことが大事だと考えています。こういった行動が、より良い職場環境やプロダクトを創り上げると思っています。

正しく理解することで、新たな道が拓かれると思っています

ーテック業界の女性をサポートするための活動について教えてください。

Jeff:Engineering Officeに所属しているTuttiさんが「Women Who Code Tokyo」のディレクターで、私はそのサポートをしています。テック業界の女性を対象としたコミュニティで、この業界における女性の活動をサポートするためのさまざまなプログラムを実施しています。例えば、最新のテクノロジーを学習するワークショップや自身の活動や働き方を発表するプレゼンテーション、その他ソーシャルイベントなどですね。業界内での知見の共有やメンバー同士の結びつきを強めることだけでなく、外部への発信といった目的も兼ねています。

ーそういった活動をするうえで、Jeffさんがもっとも大切にしていることは何ですか?

Jeff:正しく理解することで、新しい道が拓かれると思って活動をしています。サンフランシスコでも、同じような活動に携わってきましたが、サンフランシスコと日本の課題は異なります。文化も異なれば、当然D&Iに関する捉え方も異なるわけです。今はその違いを正しく理解しようとしているところですね。

ー確かに違いがあるからこそ、アプローチも違ってきますよね。

Jeff:そうですね。世界中に不平等なことは無数にありますが、自分自身は今そういった不平等を直接的に感じているわけではありません。だからこそ、もどかしさを感じている人たちのサポートをしていきたいと考えています。

ー「プライド」にまつわるサポートも行っていると伺いました。

Jeff:D&IチームのHironaさんが主導している社内コミュニティにも積極的に参加しています。そこには「Multicultural」「Pride」「Women」の3つのコミュニティがあり、それぞれ活動しています。私が中心的にサポートに参加しているのは、性的マイノリティをサポートする「Pride」です。

ー例えば、どのような活動を行っているのですか?

Jeff:メルカリのD&Iチームは、社外の著名なコミュニティメンバーを招待して、Lunch & Learnなどのイベントを開催しています。2月には、杉山文野さんにお越しいただき、トランスジェンダーの男性としての、ご自身の経験を語っていただきました。台湾で同性婚が認められたことを受け、同性婚に対する日本の法制度に多くの関心が集まっています。今度行われるLunch & Learnでは、現在同性婚の権利をめぐる訴訟に関わっている、弁護士の方を外部から招待する予定で、他のメンバーにとって学びの多いイベントになると思っています。

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