エンジニアと立ち話。Vol.35 @cournape(メルカリMLエンジニア)ちょっとお話いいですか?

メルカリで働くソフトウェアエンジニアにちょこっとお話を聞いていく本シリーズ。第35回ではAIチームのエンジニアリングマネージャーの1人である@cournapeにお話を聞きました。

@cournapeは、MLエンジニアなら誰もが知っている、Python向けの機械学習ライブラリ「scikit-learn(サイキット・ラーン)」の作者に名を連ねています。そんな方がなぜメルカリに?AIチームのエンジニアリングマネージャー @shibui.yusukeと、AIチームメンバーの立ち話シリーズを3本連続でお届けします。

MLエンジニアなら誰もが知っているscikit-learnのオーナーが、なぜメルカリに?

@shibui.yusuke:@cournapeさんはMLエンジニアや研究者、趣味で機械学習をやる人でも必ず一度は触れるscikit-learnの作者の1人として有名です。scikit-learnは、Pythonのオープンソースの機械学習ライブラリです。機械学習を使うときに、自分が行いたい分析(分類/回帰/クラスタリングなど)について、すでに用意されたモデルを選択し、タスクを実行するときに組み込むことができるんです。機能が盛りだくさんで使いやすく、メルカリでももちろん使っています。むしろ使ってないプロジェクトはないくらいですね。そんな@cournapeさんが、2019年8月からメルカリで働いています。@cournapeさんはなぜメルカリに入社したんですか?

@cournape:コンシューマサイドのプロダクトを手掛ける会社で働きたいと思いました。また、実際に機械学習を活用していて、かつ外国人が働きやすいコンシュマー向けの日本企業はそんなに選択肢がありません。インターナショナルな開発チームも組成することができ、GOT(グローバルオペレーションチーム)による手厚い言語サポートもあることも決め手でした。またメルカリであれば、CtoCサービスならではの蓄積された大量のデータがあることも魅力でしたね。

@cournape(メルカリAIチーム、エンジニアリングマネージャー)

@shibui.yusuke:メルカリに来る前は何をしていたんですか?

@cournape:もともとは、フランスでコンピューターサイエンスを専攻していました。一方で学生のころから三島由紀夫や川端康成などの日本の文学が好きだったこともあり、交換留学先に日本を選びました。2009年に京都大学で音声認識の研究領域で博士号を取得。その後、イギリスでおもにサイエンス分野のコンサルティング業をしていました。でも、コンサルティングとイギリスの食べ物にも飽きてきて(笑)、2017年にまた日本に戻り、ディープラーニングを得意とするAI開発のスタートアップCogent Labsに入社し、Head of Engineeringになりました。そして、先ほどのような理由でメルカリに転職を決め、今に至ります。

@shibui.yusuke:入社して2ヶ月ほど経ちましたが、MLチームのエンジニアリングマネージャー(EM)として活躍しています。今、どんな仕事をしていますか?

@cournape:今はAI開発チームのEMとして、特にMLプラットフォーム、出品機能の改善など、主に2つのプロジェクトにフォーカスしていて、例えば、機械学習を用いてカタログを識別する方法などを開発しています。メルカリに入社してみて感じたのは、技術的な課題よりも、急成長する組織によくあるような組織的な課題が多いことです。プロダクトマネージャーとは定期的に話し、機械学習によって何が改善できるかを確認するようにしています。

@shibui.yusuke:@cournapeさんと仕事をして2ヶ月以上経ちましたが、全体像を見ながらビジネスとテクノロジーのバランスをとってマネジメントしていると感じます。メルカリにジョインしてから、チームメンバーや関係するチームのメンバーとすぐに1on1して、課題解決に動いてくれました。

@cournape:機械学習をプロダクトに活用することは、簡単ではありません。チームができる限り機能していることを定期的に確認し、ビジネスインパクトを出せるかどうかを常に意識しています。

@shibui.yusuke:AIチームのマネージャーは、これまでプレーヤーに偏ってた傾向がありました。そんななか、@cournapeさんの高いマネジメント力尊敬しています。彼は何をやるべきか、やらないべきかを選定してドライブし、整理するのがうまいなと感じます。

写真右は@shibui.yusuke(メルカリAIチーム、エンジニアリングマネージャー)

@cournape:Oh, Thank you.

@shibui.yusuke:海外から来たエンジニアとして、日本企業で働くことに対する難しさなどはありますか?

@cournape:日本人のメンバーは海外から来たメンバーのために、働きやすい環境を用意しようとしてくれていると思います。ただし、PMには日本語しか話せないメンバーもいるので、コミュニケーションしづらいと思うことは正直ありますね。開発側は基本的に英語ドキュメントは必須ですが、たまに日本語のみで英語のドキュメントがないものがあったり。

@shibui.yusuke:ここ1年で海外から来たエンジニアは急速に増えていて、組織として完全に追いついてないというのは実情としてあります。最後に、@cournapeさんはどんな人と一緒に働きたいですか?

@cournape:機械学習のエンジニアリングは、泥臭くて地道なことも多いので「面白いことだけやりたい!」という人は好まないかな。

@shibui.yusuke:それは僕も同意です。これからも一緒に頑張っていきたいです。今日はありがとうございました。

写真左から、@shibui.yusuke(メルカリAIチーム、エンジニアリングマネージャー)、@antonylam(メルカリAIチーム、MLエンジニア)、@y-oshima(メルカリAIチーム、MLエンジニア)、@cournape(メルカリAIチーム、エンジニアリングマネージャー)

あわせて読みたい

関連記事 サクッと読める!✨

メルペイのエンジニアリングを知る!「Merpay Tech Fest 2022」を3日間にわたって開催。今年はオンラインの体験型ワークショップも実施 #メルカリな日々

メルカリのAI関連の取り組みを紹介するサイトができたよ! #メルカリな日々

「Mercari Summer Internship 2022」の募集を開始しました! #メルカリな日々

関連記事 読み応えアリ✨