元エンジニアがメルペイのPMへ! 新たに得た経験と面白さをメンバーが語る

メルペイにはさまざまなバックグラウンドを持つメンバーが集まっています。それはエンジニアだけではなく、プロダクトをリードするプロダクトマネージャー(以下、PM)も然り。メルカン連載「メルペイPMってこんな人」は、そんな彼らの多様なバックグラウンドやPMへの想いを、メルペイPMの川嶋一矢(@kazuya)がカジュアルに深ぼっていく対談企画です。

今回は、これまでエンジニアとしてのキャリアを積み、メルペイに入社し初めてPMの役割を担った鍛 哲史(@kj3104)とJIANTANG HAO(@hao)の2人をインタビュー。エンジニアからPMになって得られた経験やスキル、メルペイPMならではの面白さを深掘りしました。

この記事に登場する人


  • 川嶋一矢(Kazuya Kawashima、@kazuya

    カリフォルニア州立大学ノースリッジ校卒業後、電通国際情報サービスを経て2006年株式会社エニグモへ参画。VP of EngineeringとしてBUYMAや数多くの新規事業立ち上げを経験し、2012年7月マザーズ上場。2014年より株式会社stulioの代表取締役に就任。2016年3月よりメルカリに参画後、ロンドンへ渡りメルカリUK版を立ち上げる。2018年春に帰国し、メルペイにプロダクトマネージャーとして参画。

  • 鍛 哲史(Satoshi Kaji、@kj3104)

    大学在学中にWeb、ゲーム、VRの事業を立ち上げたのちブロックチェーン企業の創業に参画し日本事業のプロダクトの責任者として従事。海外の国立銀行でのプロジェクトや日本のKYC高度化プロジェクトなどを進行。2018年5月にミッションに共感しメルペイに入社し、メルペイスマート払いをはじめ、さまざまなプロジェクトに取り組む。

  • JIANTANG HAO(@hao)

    2011年10月に楽天へ新卒入社し、主に楽天市場に関してのサービス開発、プロジェクトリーダーに従事。その後「ヤフー株式会社」に転職し、Platformプロダクト全般の開発を担当。2019年メルペイへジョイン。現在はPayment Platformでプロダクトマネージャーを担当している。バスケットボールが大好き。


エンジニア→PMへの歩み

@kazuya:おふたりとも、メルペイに入社してから初めてPMというポジションについたと聞きましたが、それまではどんなキャリアを歩んできたんですか?

@kj3104:僕は大学在学中にアプリやゲーム開発、VRの研究や開発などをして、エンジニアとしてお金も稼いでいました。途中からは農業やブロックチェーンなど多方面に興味が広がり、偶然にもブロックチェーン企業を創業するという話があったので、知り合いのエンジニアとブロックチェーン企業の創業に参画しました。そこからは、海外の国立銀行でのプロジェクトなどに携わっていましたね。そして日本事業の撤退とともに、メルペイに入社しました。

@kazuya:@kj3104さんは、いわゆる“従業員”として働くのはメルペイが初めてだったんですね。そしてメルペイで初めてPMという役割も担いましたが、どうでしたか?

@kj3104:実は前職でも、エンジニアをやりつつPMのような役割を担っていました。企画を考えて実現していったり、開発ディレクションをしていくことは多く経験してきたので、メルペイへ入社してからの業務については特に問題なくこなせていました。

ちなみに、僕は今チームのマネージャーもやっているんですが、ピープルマネジメントはプロジェクトマネジメントとはまったく違うので、難しさを感じています。自分がきちんとメンバーにゴールを伝えたつもりでも、いざプロジェクトを始めたら全然違う方向に行ってしまうこともある。そうならないために、1on1などで定期的に一人ひとりの状況を確認するというのは、これまでにないチャレンジですね。

@kj3104(メルペイ Credit Design team PM)

@kazuya:メルペイに入社後は、PMとしてでなくマネージャーとしての経験も得られたんですね。@haoさんはどんなキャリアを?

@hao:僕も@kj3104さんと同じく、エンジニアからスタートしました。大学卒業までは中国で暮らしていたのですが、在学中に日本語を学んだことで日本の企業に興味が湧き、新卒で楽天グループに就職しました。そこで6年ほど日本市場に関わる開発や、プロジェクトマネジメントなどをしたあと、次はヤフーへ転職。2年くらいプロダクト全般の開発をやりました。そして2019年、メルペイにジョインしました。

@kazuya:@haoさんは、大学まで中国にいたんですね!日本企業でエンジニアとしてキャリアを積み、PMとしてメルペイにジョインして、いかがでしたか?

@hao:最初は、協業するパートナーさんとのコミュニケーションに少し苦労しました。前職ではアウトソーシングの人と話す機会はあったものの、パートナーさんとのコミュニケーションは少し立場が違うので、ビジネス用語や敬語を勉強し直す必要がありました。

ただ、自分たちだけではできないことを様々な方と一緒にチャレンジしていく楽しさもありました。あとはメルペイでPMをするにあたり、会計管理、決済処理などのFinTechドメインの知識が足りなかったので、そこもチャレンジでした。

@hao (メルペイ payment platform team PM)

“膨大な社内データ”と“部署を越えた連携”はPMの強力な味方

@kazuya:おふたりは今、メルペイPMとしてどのような業務をしているんですか?

@kj3104:メルペイに入社して3年くらい経ちますが、ずっとディビジョンは変わらず、Credit DesignチームでPMをしています。最初は「メルカリ月イチ払い」、それから「メルペイスマート払い」や「定額払い」といったプロジェクトのマネジメントをしてきました。

@hao:僕は、現在メルペイで決済基盤(Payment Platform)に関わるサービスを作っています。決済基盤はお客さまに見せるUIが少ないですから、いわゆるTPM(テクニカルプロダクトマネージャー)のような役割をしているんです。

@kazuya:では、PMの業務で新しく得られた経験などはありましたか?

@hao:エンジニアをやっていたときは、「How(どうやるのか)」の部分を中心に考えていました。でも、PMになってからは、それ以上に「Why(なぜやるのか)」や「What(なにをやるのか)」を中心とした視点に変わりましたね。

@kazuya:なるほど。Platform Teamはメルカリのプロダクト開発チームが開発に使う「仕組みそのもの」を作っていて、技術力が高いエンジニアが集まっています。しかし仕組みを作るエンジニアだから顧客向けの「Why」や「What」は興味がないということはなく、「何のためにやるのか」を聞いて実装・設計に落とし込むわけですね。

@hao:そうですね。「Why」や「What」の部分も考えてエンジニアと議論し、早い段階で技術まわりの準備を整える感じです。僕はエンジニアをやっていたときから「How」だけでなく、「Why」や「What」のことを考えていた方だったので、PMでは一層そこを深掘りしながらやっています。

@kj3104:僕も@haoさんと同じく、PMになってから「Why」や「Whynow(なぜいまやるのか)」をチームのメンバーにしっかりと伝えることがすごく重要だと感じています。またそれと同じくらいに、メンバーみんなが「やるぞ!」と思えるように士気を上げる、いわゆる“チームを作る”という仕事も大事なんだなと。そういったチームをまとめる力は、メルペイでPMになってからすごく身に付きましたね。

@hao:個人的には、メルペイのプロジェクトで特にファンドプロジェクトが印象に残っていますね。“お金が増える機能”はメルペイでは初めてだったので、チームみんなのモチベーションも高まっていました。今はシステムの大幅改修や、プロダクト開発まで終わったところです。

ここからは、お客さまに投資利息の付与など、絶対に守らなければいけない期限が決まっているので、PMとしてほかのプロジェクトと調整をしながら進めていきます。そういった責任感や緊張感を持ちながら、ユーザーファーストを意識するという経験もできています。

@kazuya:欧米に比べるとまだ投資文化が浸透していない日本で、お金を増やせるUXに関われるというのは今のメルペイPMだからこそできる経験かもしれないですね。では、おふたりが入社してから感じた“メルペイならではの面白さ”はありますか?

@kazuya(メルペイPM)

@kj3104:直近の施策で言うと、今までメルカリの購入画面に「定額払い」というボタンがあったんですが、初めて見る人だと「定額払い」という言葉の意味がわからず、購入する前に意味を調べに戻って、購入までたどり着かないことも多かったんです。ちなみに「定額払い」は、「メルペイスマート払い」の購入代金の清算を、月々に分けることができるサービスなんですけど。

そこで実際にA/Bテストとして、シンプルに「分けて払う」というワーディングにしてみたところ、そこからお客さまがすぐに購入までたどり着くようになったんです。こういうシンプルな施策でもすぐに検証しやすい環境が整っていて、どんどんデータをためていけるのはメルペイの面白さだと思います。

@kazuya:たしかに、データドリブンで仮説検証するっていうのは、PM業的にも大事なことですよね。そうじゃなきゃ、全部PMの勘でやることになっちゃうから(笑)。

@kj3104:やっぱりデータが集まっている会社だと、より筋のいい企画が立てやすいですよね。データ集めにお金が使えることも贅沢だと思います。あと、メルペイの「UXリサーチチーム」には優秀なメンバーがたくさんいて、お客さまに刺さるサービスを生み出すために一緒に企画を考えてくれるんです。この環境は、もはやメルペイの“福利厚生”みたいなものだと思います。

@hao:他のチームと連携することで新しい発見がたくさんあるのもメルペイの面白さですね。自分のチームはビジネスをサポートするプラットフォームなので、会社未達債務帳簿の管理、お客さまの残高管理、債権管理などの業務がありまして、他の職種のメンバーと仕事することが多いんです。例えば、メルペイではマイクロサービスと会計システムの連携が必要になると、僕はPMとして経理と密に連携をすることになります。そのとき「経理にはこんな業務があったんだ」と勉強になることが多くて面白いです。

@kazuya:仮説検証に力を入れられたり、他部署との連携でスキルアップできたりするのはメルペイの規模感だからこそかもしれないですね。

「定額払い」→「分けて払う」の変更を確認する@kazuya

これまでの経歴・経験がPMとしての「強み」になる?

@kazuya:メルペイPMとしてさまざまなプロジェクトに関わっているおふたりですが、これまでの経歴や経験が「PMとしての強み」になったものはありましたか?

@hao:前職では、エンジニアとしてコードを書くことがメインでしたが、同時に海外のステークホルダーとコミュニケーションしたり、現地に訪問して要件を伝えたりという仕事もしていました。なので、いろいろな人と一緒に仕事をすることも好きだったんです。PMでは、セールスやデザイナー、BizDevや経理など、いろんな職種のメンバーと話をする機会があるので、そういった前職での経験は活かされているかもしれないです。

あと、PMでは各プロジェクトのリリース時期やヒューマンリソースを考慮しながらマネジメントするのが難しい。一方で、プロセス通りにプロジェクトを進めるところなどは、プロジェクトマネジメントの経験が強みになっていると感じます。

@kj3104:僕はお客さま向けのアプリケーションをつくることが多かったので、どんなサービスが“お客さまに刺さる”のか、データをもとに考えられるところが強みです。そういった施策を生み出すために重要なのは「ファクト」と「ロジック」。ファクトはデータからの分析やUXリサーチなどから得られる定性意見を活用します。ロジックは施策を組み立てる上でのこれまでの経験やリサーチでのお客さまの反応から組み立てます。それらを掛け合わせて最終的な施策に落とし込むことが、PMとしての大事なスキルだと思います。

特に新規プロダクトは、企画力で“ホームラン”を狙うような施策をしないといけない。そういった”いかにお客さまに刺さるものをつくれるか”っていうところは、メルペイPMの面白さでもありますよね。

メルペイPMに必要なのは「質の高いサービスづくりに邁進できる人」

@kazuya:それでは最後に、おふたりが「メルペイPMに向いている」と思うのはどんな人ですか?

@hao:まず、メルペイのメンバーはさまざまな国やバックグラウンドを持っているので、そういったダイバーシティな環境に合う人がいいと思います。特にプラットフォームに関しては可用性や安全性が守られた質の高いサービスをつくりたいと思っているので、UX・UI以上に、その辺りまで意識できる人がいいと思います。

@kj3104:メルペイのビジネスは、「資金移動業」や「割賦販売法」など、とにかく法律に関するインプットが多いんです。僕はメルペイPMを担ってから、全く知識がないところから勉強して施策を作り上げるためのナレッジにしていきました。会社にはリーガルチームがいるのでサポートしてもらえますが、そういったことに興味がある人、もしくは必死に取り組める人も、メルペイPM向きだと思いますね。

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