約5年ぶりのフルリニューアル!新しい採用サイトで私たちが目指したこと

2024年7月3日、約5年ぶりにメルカリの採用サイトをリニューアルしました!

なぜ採用サイトをリニューアルしたのか、そしてなにを目指したのか?採用サイトのリニューアルプロジェクトを推進してきた、Employer Branding Team=メルカン編集部が自ら振り返っていきたいと思います!

カルチャー訴求から、プロダクト/事業訴求へ

まずは、プロジェクトスタートの背景と、サイトコンセプトについて説明したいと思います。

現行のキャリアサイトがつくられたのは約5年前の2019年5月。この間に、メルカリグループ全体の事業フェーズや企業規模は大きく変化し、新しいプロダクトやサービスがいくつも誕生しました。それによって、本来伝えるべきコンテンツの不足やメッセージングのズレが生じてきており、サイトのコンテンツ自体をアップデートしなければならないタイミングでした。また、急激に変化する組織・事業に対応するために、断続的な部分改修を繰り返してきたことによってサイト構造が複雑になり、JD(募集要項)への導線をはじめ、UI / UXの観点で多くの課題が発生しており、採用候補者に直接向き合っているリクルーターからも改善の要望があがっていました。

Valuesを全面に押し出した旧サイト。メルカリのカルチャー訴求に大きな役割を果たしました

そこでまずは関係各所総勢50名(リクルーター / 入社1年以内メンバー / リファラル経験者…などなど)へのヒアリングを一斉に行いました。

●ヒアリング対象者の90%以上が「メルカリがどんな会社かは伝わっている」
●事業が多角化するいま、「自分はメルカリでどう活躍できるのか / メルカリはどういう人材を求めているのか」が見えづらくなっている
●そのため、採用候補者に対して、「①事業 ②プロダクト ③経営の思いを含む現在地と展望」を含めて伝える重要性が高まっている

これは日々の関係者との対話の中でも、課題として挙がっていたことでしたが、改めてヒアリング結果として見るとなかなかにインパクトがありました(笑)。綿密なヒアリングを実施したことによって「そうか…メルカリグループの現在地はわかりづらくなっているのか」という明確な共通認識を持つことができました。これにより、採用サイトにいま求められていることは、「カルチャー訴求から、プロダクト/事業訴求へ」という仮説を導くことができたのです。

こうした課題を解決すべく、2023年4月より採用サイトのリニューアルプロジェクトがスタートしました。はじめに設定すべきはゴールの設定です。どういう状態になれば顕在化した課題は解消され、次のレベルに進化させていくことができるか、“ありたい姿”をチームで議論して言語化しました。それが以下です。

「採用候補者が知りたい情報が適切に集約され、メルカリが伝えたい情報が“もっとも端的に”伝えられる場所をつくる」
●事業の変化を前提とした可変性の高いサイトを構築する
●メルカリにカルチャーフィットする人からの直接応募を増やす

そのために目指すべきことは大きく2つ。
●適切に知りたい情報へアクセスできるためのUI / UXを向上させ、事業とカルチャーへの理解・共感を高める
●キャリアサイトからJD / メルカンへの遷移数の向上

こうしたゴールが見えたことで、これを形作っていくために必要となるのは軸となるサイトコンセプトです。コンセプトの重要性はいまさら語るまでもありませんが、関係者の多いプロジェクトになっていくことは容易に想像できたので、なにか判断に迷ったときや、優先順位をつけるときに立ち戻れる共通言語であり思想です。

これは迷うことなくすんなり決まりました。“Unleash the Potential(可能性を広げる)”です。2023年2月に策定されたグループミッション、「あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる(Circulate all forms of value to unleash the potential in all people)」が、そのまま採用サイトでも核となるコンセプトになりました。

未来の仲間とともに「可能性を広げる」、それをサイト全体で表現していこうと誓いました。

「スムーズな採用体験の入り口」と「メルカリらしさの表現」の両立を目指して

サイトコンセプトが固まったあと、採用サイトを通じていかに入り口としてのスムーズな採用体験を提供し、かつ「メルカリらしさ」を表現するかという部分を関係各所とすり合わせていきました。

採用候補者の方にとっては、この採用サイトが最初のタッチポイントになることが多く、ここでの第一印象がその後の「採用体験」に大きな影響を及ぼします。ここでは、サイトづくりの骨組みとなるサイト構成と、閲覧者が受け取る印象を大きく左右するデザインについて、プロセスと結果をお伝えします。

サイト構成

前述のとおり、断続的な部分改修を繰り返してきたことでサイト構造が複雑になっていたため、UI/UX観点での抜本的な見直しが必須でした。

外部パートナーとともに、ワイヤーフレーム(Webサイト構成・配置を記した設計図)をつくっていくなかで意識したのは以下の3つです。

●TOPページに必要な情報を集約する(index化)
●グローバルナビやサイドメニューを追従させるUIに刷新する
●回遊性を高めて「できるだけ探させない」状態をつくる

こうして書くとごくごく当たり前のことですが、まずは「ストレスなく閲覧できる」ことを大前提としました。後述する下層コンテンツの企画段階でも「このコンテンツはTOPページのどこに配置したらわかりやすいだろう?」「この見出しはサイドバーで見るとわかりづらいから、表現を変えられないか」など、細かなところまで相談しながら進めていきました。

「できるだけ探させない」状態をつくることに関しては、募集職種の検索軸の見直しが最重要課題でした。これまでは、サイトに表示されている職種名が募集要項の職種名と異なっていたり、募集一覧(Job Category)ページからJDに辿り着きづらかったりと、採用候補者に「探させる」状況になっていたことは否めませんでした。

そこで今回、検索軸を大幅ブラッシュアップ。組織の変化のスピードに対応しやすいように、できるだけシンプルに「職種 / 雇用形態 / 会社・事業 / オフィス / 役職」の軸を設け、今後新しい職種や事業の募集開始しても対応できるようにしました。このリニューアルプロジェクトを進める中でも、新たに新規事業「メルカリ ハロ」が誕生したので(引き続き採用強化中です!)、こうした設計思想は正解だったと改めて思います。

募集職種一覧ページ

全体のトーン

デザインに関しては、このプロジェクトを通してもっとも悩んだポイントの一つでした。現行サイトの課題を解消しながらも、未来の仲間へのワクワク感をどう醸成するか、つまり「メルカリらしさ」をどう表現するかという点において、多くの関係者から意見をもらいながら、何度も話し合いを重ねました。

ひと口に「メルカリらしさ」と言っても、その捉え方はなかなか複雑です。サービス・プロダクトとしてのキャラクター(個性)であると同時に、採用というシチュエーションにおける法人としてのキャラクターを考えていかなくてはなりません。いかに会社に関心を持ってもらい、私たちのミッションに共感してもらうかが最大の鍵でした。

これまで多くの先人たちが築いてきた現在のメルカリ、これからさらなる挑戦をしていく未来のメルカリ、そしてプロダクトを使ってくださるお客さまから見たメルカリ…サイトデザインの方向性を検討するにあたって、広義での「メルカリブランド」の人格を視覚化するべく、いくつかのキーワードを選定して議論を重ね、複数回にわたってデザイン案をブラッシュアップしていきました。

最終的に、Valuesの中でもっとも独自性のある「Go Bold(大胆にやろう)」を意識した、インパクトのある太めのタイポグラフィーをサイト全体に配置しました。TOPページのファーストビューにはスライドを設置し、私たちがもっとも訴求したいメッセージを全面に押し出しています。


太めのタイポグラフィーを大胆に配置し、メルカリの野心的なBoldさを表現

カラールール

また、今回は背景色がかなりカラフルになりました。これにはもちろん意図があります。メルカリがずっと大切にしてきたI&D(Inclusion & Diversity)をいかにしてサイト上で表現するかを考える必要がありました。I&Dというと、ともすれば優しい色合いやトーンになりやすいところですが、「Go Bold」さと共存させるために各カテゴリーごとの背景色に意味合い(カラールール)を持たせて、グラデーションで表現するというアイデアを採用しました。

▼各ページのカラールール
緑:Jobs / Students & New Graduates(集中 / 成長 / 可能性)
青:About Us(誠実さ / 鮮明さ)
黄:Culture / WorkSytle(明るさ / 楽しさ / 自由 / 輝き)
ピンク:Career Design / Benrfits(調和 / 安全性)
黒:ボタンなどの導線全般

全体として、太めのタイポグラフィーに背景色のグラデーションと、ある意味で振り切った判断をしたのでかなり強い印象を与えるサイトデザインとなりました。

こうしたキーカラーを多く使うことで、アクセシビリティを落としてしまうことは本末転倒です。Inclusion & Diversityに取り組む企業の採用サイトにあるべきアクセシビリティを確保するべく、ウェブ・コンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン(WCAG)2.0を参照し、適合レベルAAを目指して色の使用、コントラスト、テキストサイズ、キーボード操作など、細かくアクセシビリティ試験を行いました。

イラスト

一方で、「大胆すぎるデザインだと、メルカリのプロダクトが持つ親しみやすさが薄れてしまうのではないか?」という意見もありました。そこで、プロダクトが持つ印象と採用サイトが持つ印象を近づけるべく、サイト内のさまざまな場所にステッカーをイメージしたイラストをランダムに配置していきました。メルカリには、自分のPCにお気に入りのステッカーを貼ってカスタムを楽しんでいるメンバーが多く、イラストでそうしたカルチャーを表現できたらと考えました。

このイラストは社内のクリエイティブチームに制作してもらったものですが、これまでさまざまなサービスや施策でクリエイティブの制作を担ってきたからこそ、良い意味での「外し」や「遊び心」を上手く注入してくれました。これによって、「メルカリらしさ」を硬軟で表現できたのではないかなと思います。


コンテンツに合わせたイラストをところどころに箸休め的に配置しました!

すべてのページのコンテンツを大幅にアップデート

今回のリニューアルでは、すべてのページのコンテンツを大幅にアップデートしました。私たちが「なにを受け取ってほしいか」はもちろんですが、サイトを訪れた採用候補者が「なにを知りたいと思っているか」にしっかり向き合って関係各所とディスカッションしながら丁寧につくりこんでいきました。そのなかでも、特に力を入れたページについてポイントを絞って紹介します!

メルカリグループ、そして各種サービスの現在地

サービス(Our Services)
旧採用サイトのサービスページでは、メルカリグループが提供するサービスのロゴと概要のみを記載したシンプル(というか少々寂しい)な構成となっていました。しかし、メルカリグループでは、フリマアプリ『メルカリ』だけでなく、スマホ決済サービス『メルペイ』やビットコイン取引サービスなど多彩なサービスを展開しており、「なぜフリマアプリのメルカリが暗号資産事業をやっているの?」といった質問を受けることもしばしば。

リニューアルに際して行った社内アンケートでも「各サービス間の連携やビジネスモデルについて知りたい」といった意見が寄せられました。そのため、グループ全体で生み出すシナジーの全体像を表した図を掲載することにしました。

また、社内アンケートで「会社の今の状況を知りたい」「IRページへの導線があると良い」といった意見も多かったため、「メルカリグループを知る」というセクションを新たに設け、決算資料・Fact Book(グループ全体の概要を説明した資料)・Impact Report(ESG推進に向けて取り組んだ活動とその結果をまとめた資料)を集約しました。これらの資料はコーポレートサイトでも公開されているものですが、サイトを移動せずにより詳しく企業情報を知ってもらえる仕組みを整えました。

これからの募集職種拡大に耐えうる、新卒採用ページに

新卒(Students & New Graduates)
メルカリは、創業4年目にあたる2016年度に新卒採用を開始して以来、多くの若いタレントを採用してきました。一方で、事業と組織の成長スピードに、新卒採用ページの情報更新が追いついておらず、アップデートの要望が各所から寄せられている状況でした。

加えて2023年度から、これまで新卒採用で募集していなかった職種でも新たに採用活動をスタートさせることになり、これを機に募集職種拡大に耐えうる新卒採用ページにアップデートすることになりました。

具体的なアップデートポイントの1つ目は、メルカリの新卒採用の独自性を伝えること。中途採用と同様に即戦力の人材を採用しているという特徴を踏まえて、オファーまでのモデルケースや、就業型インターンシップについての丁寧な説明を付け加えることで、よりメルカリの新卒採用についてイメージしてもらえるようにしました。

2つ目は、メルカリが提供している各種サポートについて明記すること。メルカリでは、さまざまなサポートを提供していますが、その中でどのサポートが新卒メンバーやインターン生に適応されるのかが不明瞭だったため、サポート内容を明記することでより安心してご応募いただけるようにしました。

3つ目は、FAQ(よくある質問)の内容を充実させたこと。これまでは、新卒採用関連で寄せられるさまざまな質問に対して、担当のリクルーターが随時お答えしている状況だったため、頻発する質問を新卒採用チームにヒアリングして、サイトに反映させました。

このページが、メルカリでファーストキャリアを始めたいと考えている候補者のみなさんの背中を押すきっかけになると嬉しいです!

多様なバックグラウンドを持つメンバーのための福利厚生制度

福利厚生(Benefits & Communication Support)
旧採用サイトの福利厚生ページでは、「Sick leave(病気や怪我を事由とした休暇を年10日間付与)」や「merci box(働き続けるうえでの不安をできる限り取り除くための制度)」など、メルカリらしい独自の取り組みをメインで記載し、たとえば定期健康診断やインフルエンザ予防接種補助、健康保険組合など、他社でも導入されているような制度については記載していませんでした。しかし、メルカリグループでは、世界50カ国以上の多様なバックグラウンドを持つメンバーが働いています。日本では一般的でも海外では珍しい制度も数多くあるため、労務チームにはこうした観点も踏まえて制度を洗い出してもらい、できるだけ丁寧に記載するようにしました。

メルカリへの入社をきっかけに来日するメンバーに向けた新規コンテンツ

Work in Japan
メルカリは、先述のとおり50以上の異なる国籍を持つメンバーで構成されています。メルカリへの入社をきっかけに来日し、新しい生活を始めるメンバーが多いのにも関わらず、そうしたメンバーに向けたコンテンツがほとんどない状態でした。

そこで、今回のリニューアルをきっかけに「メルカリへの入社をきっかけに来日するメンバー」向けのページを作成することに!

メルカリが提供するリロケーション(海外から日本への転居)サポート内容をはじめ、実際にリロケーションを体験したメンバーの体験記(Relocation Stories)や、入社後に役立つ社内コミュニティの紹介まで、対象メンバーの不安を少しでも取り除けるようなコンテンツを新たに用意しました。

このページを企画・作成する中でのハイライトは、海外生活経験があるGOT(Global Operation Team。通訳・翻訳を専門とするチーム)メンバーをアサインし、ローカライゼーションを意識したページ作りを行ったことです。

実際にリロケーションを経験したメンバーの目線を交えて議論することで、「外国籍メンバーに馴染みがある/伝わる表現」「外国籍メンバーが来日するにあたって本当に知りたいこと」にフォーカスして企画することができました。

おわりに

今回の採用サイトリニューアルプロジェクトを進めた、Employer Branding Teamのメンバーの大半はプロジェクトスタート時にはほとんど入社1年に満たない状況でした。転職の際、採用候補者としてメルカリを見ていた際の記憶や感覚も大切にしつつ、入社後に採用ブランディング担当として向き合い続けた「メルカリらしさ」を注入していく、チームとして大きな節目となるテンションが上がりまくるプロジェクトでした。そして、“軸”と“輪郭”をつくっていく作業こそがブランディングの醍醐味だなとも感じました。

また、今回の採用サイトリニューアルプロジェクトにおいては、社内のメンバーに多大な協力をいただきました。恐らく100名以上の方々に何かしらの形で協力いただいたと思います!本当にありがとうございました。メンバー一人ひとりがメルカリの魅力を伝える“伝道師”だと思っているので、これからも忌憚なきご意見をお待ちしています。

そしてこのサイト制作に伴走してくれた外部パートナーにも、この場を借りてお礼を申し上げます。さまざまなお願いを聞き入れてくださり、本当に感謝の気持ちでいっぱいです!

このリニューアルがもちろんゴールではなく、ここからアップデートを続けていきますし、タッチポイントとしてより活用してもらうための工夫をしていくつもりです。この新サイトをみて、「メルカリっておもしろそうじゃん!」と思ってもらえたら最高ですねー!

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