「世界初!?の現象に夢中!」メルカリプロデューサーのあたまのなか by 小山大明

メルカリJPのプロダクトオーナーである伊豫が、メルカリで働くプロデューサーに実際の企画とその結果、そして各々のバックグラウンドに迫る企画第二弾。
今回話を伺ったのは、入社以来日本のメルカリアプリの数々の企画に携わり、今はメルカリチャンネルの成長を任されているプロデューサーの小山さんです。

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【プロフィール】

小山大明(Hiroaki Koyama)※写真左

大学卒業後、2012年新卒でゲーム会社へ入社。ソーシャルゲームの企画・プロダクトマネージメントを担当。2016年4月、株式会社メルカリへ入社。JP版メルカリGrowthチームのオーナーとして、機能開発やプロモーションを実施。2017年4月よりJP版メルカリで次世代機能を作るNextチームを担当し、メルカリに関する疑問をお客さま同士で質問・解決する新機能「メルカリボックス」をリリース。2017年9月よりライブコマース機能「メルカリチャンネル」のプロデューサーを務める。


伊豫健夫(Takeo Iyo) ※写真右

大学卒業後、松下電器産業株式会社(現パナソニック株式会社)、株式会社野村総合研究所を経て、2006年に株式会社リクルート入社。中長期戦略策定および次世代メディア開発等、大小問わず多数のプロジェクトを牽引したのち、2015年3月株式会社メルカリに参画。2016年8月より執行役員。US版メルカリのプロダクトマネジメントを担当後、2017年4月より国内版メルカリのプロダクト責任者を務める。

世界初!?の現象が発生しているメルチャン

伊豫:本日はメルカリチャンネル(以下メルチャン)を担当している小山さんに来てもらいました。メルチャンがスタートして数ヶ月経過しましたが、いかがですか?

小山:実際まだお客さまも我々も手探りな状態で、模索中といった感じです。

伊豫:具体的に注視してるポイントは?

小山:視聴者(購入者)視点では、スマートフォンアプリでの生配信動画そのものが新しい文化なのに、さらに配信しながら物を売買するのって、これまでにない世界感ですよね。一方配信者(販売者)側は、ライブECが流行している中国では配信者がインフルエンサーに限定されているのに対し、日本では「普通の人」。まだまだお客さまの行動意識を掴みかねている状態です。

伊豫:なるほど。まさに成功の階段を探りながら登っている最中って感じですね。

小山:そうですね。もともとメルカリを使っていたお客さまが配信も初めてみるってパターンが多いのですが、これまでのメルカリだと1日1万円程度の売上だったのが、メルチャンで配信することで1日数十万円売り上げているお客さまがもいるんですよ。配信者の生活をまさに変えているんです。

伊豫:視聴者(購入者)はどういうことをメルチャンに期待していると思います?

小山:この人から買いたいという心理状況から生まれるコミュニケーションです。通常のメルカリの使い方では、欲しい商品を検索する人も多いのですが、そうではない。一種のコミュニティが発生しているんです。この動きは世界初だと思いますよ。人柄を重視していて、気に入った配信者がいると、好きな人の配信を1日中流し見している人もいるようです。

伊豫:プロダクトにとって初期段階で熱烈ユーザーがいてくれるってめちゃめちゃ重要ですよね。

小山:たとえば大型台風が日本を縦断している時に「そちらは大丈夫ですか?」みたいなコミュニケーションが発生してるんです。家事をしながらメルチャンを見る人が多いこともわかっていて、誰かと繋がっている安心感を求めていることが要因だと分析しています。

伊豫:家事をしながらってことは主婦の方が視聴者は多いんですか?

小山:配信時間を昼間も広げたことによって、配信者だけでなく視聴者も主婦層が一気に増えたんです。最近ランダムで抽出したユーザーインタビューを10人の方に行ったんですが、7名が主婦で残りが学生の方が多かったので、おそらく時間帯影響も大きく出ていると思います。

伊豫:それはおもしろい。

メルチャンの重要なKPIとは?

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伊豫:さて本題に入りますが、メルチャンのOKRは?

小山『メルチャン流通総額のずば抜けた拡大』です。そのためには、人気配信者をいかに増やしていくかが達成の肝だと考えています。

伊豫:今は人気配信者ってどれくらいいるんですか?

小山:我々が定義している人気配信者も2種類いて、1日1万円以上売る配信者をミドル配信者、1日40万円以上売る配信者をヘビー配信者と呼んでいるんですが、ミドル配信者は数十人ほどでヘビー配信者は今数名です。この人数を数ヶ月以内に数百人まで増やしたいと思っていて、具体的な数字は言えませんが目標は今の100倍です!

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伊豫:この目標達成のために、今打ってる施策はありますか?

小山:ザッピング機能ですね。人気配信者を増やしていくにはもちろん視聴者が必要な訳なんですが、人によってもちろん配信者の好みがバラバラで、「この人の配信は見たい!」って思う配信者にいきつくまでにアプリから離れてしまうんです。逆にメルチャンを継続して見てくれている人は初日に何チャンネルも見て自分好みの配信者にたどり着けていることが多い。
視聴者がいかに早く、簡単にスムーズに自分好みの配信者にたどり着くことができるためにもザッピング機能は大事になってくるので、まさに今実装を進めているところです。

(※取材時は実装中でしたが、記事公開時には実装が完了していました。初速として、ザッピング機能の利用者は多いが、軽く使われるにとどまっており、結果的に視聴チャンネル数が増えてない状況。ザッピング機能を「より簡単に好みのチャンネルを見つけやすくする」改善をしていく段階とのことです)

伊豫:今1機能どれくらいのサイクルで開発してます?それとUI上のこだわりも知りたいなぁ。

小山:2週間くらいですね。週に1時間他のプロデューサーやBIとKPI必達MTGというのを開いて優先順位を決めています。UIのこだわりはとにかく簡単にしたいってのはあります。生配信自体新しいし、その中でものを売るってのがあたらしい。なので要素減らしてわかりやすくしたいです。

伊豫:メルカリのサービス自体もシンプルで出品しやすさがユーザーに受け入れられてここまで成長できたって軌跡もありますもんね。最後に、今後のメルチャンの展望を教えてください。

小山:上記KPIを達成することはもちろん、メルチャンによって生活が一変する人たちをより増やしたいという気持ちがありますね。1アプリによってその人の生活を変えてしまうってすごくないですか?

メルカリPの魅力

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伊豫:話は変わりますが、社内では結構古株ですよね?

小山:入社してまだ約1年半なんですけどもう古株呼ばわり??僕が古株ならいよさんは大古株ですね。入社してすひたすら日本版のメルカリのプロデューサーをやっていて、キャンペーンなどGMV をあげる施策をたくさんやってきました。1年の経験を経て、今年から新機能を担当するチームに変更になりました。

伊豫:ある意味新機能にもちゃんとリソースを割こうってなってのもちょうど今年の4月くらいですよね?僕が入社した3年前はアメリカ版のことやっている人はまだいない状況の中、急に進太郎さん(当時社長)から「9割USに振り切る!」と大号令がかかりそこから2年以上僕もアメリカ版の仕事をしている時期が長かった。そんな中、最近から日本版のことをみるようになって、なんだか久しぶりな感じがします。

小山:それこそ1年前くらいは進太郎さんの「日本よりもアメリカ市場をとりにいく」といった内容の記事がたくさん出た時期もありましたが、最近は日本版アプリも社内ではとても存在感が出てきていると感じます。そのおかげか、リソースも割かれるようになり出来ることが増えたなとは思いますが、まだまだ人が足りません。

伊豫:最近の日本の流れをキャッチアップしたいんですが、日本のこと長くやってきた小山さんからみて、この1年半メルカリを利用されるお客さまの変化など感じています?

小山:特に利用してくださる層が変わったのを感じます。男性や年配層への浸透度が深いですね。売れる商品のジャンルを見てもホビーや車関連が増えていますし、車体のGMVは20倍くらいになっています。

伊豫:小山さんからみて、メルカリPの魅力は?

小山:任される領域も広く挑戦できる環境がすごく整っていますね。入社してから、自分の成長も感じています。それに上長もマイクロマネジメントしないのでとても仕事がしやすいですね。ちなみに、いよさんからみてメルカリのプロデューサーってどういうタイプが多いと思います?

伊豫:そもそもプロデューサーって、2パターンいると思っています。小山さんの上長でもある荻原さんみたいな、ものづくりが得意で確実に形にしてくれるタイプ。一方小山さんみたいに企画から考えるのが得意なタイプもいますよね。メルチャンは両方が複雑に組み合わさっているので難しいと思いますが、小山さんは「なんかやってくれるんじゃないか!」って思わせてくれます。期待していますよ!

小山:が、がんばります!みなさんも、ぜひメルチャン使ってみてください。

伊豫:今日はありがとうございました!

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