「誰もがテクノロジーを使い、楽しむことができる世界を」メルカリの研究開発組織R4D・HCIチームってどんなチーム? #メルカンバトン

みなさん、はじめまして。
メルカリの研究開発組織R4Dのao(あお)です。

メルペイUXリサーチチームのkeinyさんから 「#メルカンバトン」がまわってきたので、今回はR4Dのaoがお送りいたします!

それでは「#メルカンバトン」スタートです!

メルカリの研究開発組織R4Dとは?

そもそもメルカリR4Dとは、メルカリの未来のイノベーションを創出するために設立された、研究開発組織です。R4Dは、研究(Research)と4つのD、設計(Design)・開発(Development)・実装(Deployment)・破壊(Disruption)を意味し、 スピーディーな研究開発と社会実装を目的としています。

メルカリの研究開発組織R4D

2017年12月の設立以来、量子インターネット、ブロックチェーン、AI・データ、モビリティをはじめとした研究開発に加え、外部パートナーや学術機関との共同研究も盛んに行っています。簡単ではありますが、各研究内容について少しだけ解説させていただきます!

ブロックチェーン

独自通貨「メルコイン」を用いた社内実験版メルカリアプリ、Mercari Xやブロックチェーンの安心・安全な活用に取り組んできました。また、メルカリにおけるブロックチェーン活用の可能性について引き続き検討しています。

量子情報技術

メルカリR4Dでは量子情報技術の研究開発を、未来の安心・安全なマーケットプレイス実現のために必要な技術の一つだと考えています。日本の量子インターネット推進団体「量子インターネットタスクフォース(QITF)」に設立時からのメンバーとして参画しています。

R4Dの永山翔太(Senior Researcher)。専門は量子エラー訂正符号及び量子コンピュータアーキテクチャ・量子ネットワークアーキテクチャ。

パーソナルモビリティ

東京大学 川原研究室・新山研究室との共同研究で、 空気でふくらませることができるパーソナルモビリティ「poimo(ポイモ)」の研究開発も行っています。 パーソナルモビリティとソフトロボティクスの技術を組み合わせ、空気で膨らむため、人が持ち運べるほど軽く、また車体の柔らかさによる高い安全性が特徴です。poimoの取り組みは、国内外のメディアにも多く取り上げられています。

価値交換工学

メルカリ R4Dは、東京大学インクルーシブ工学連携研究機構(略称:RIISE)と共同で、社会連携研究部門「価値交換工学」を設置しました。メルカリのプラットフォーム上でも行われている「価値の交換」。既存の学問の枠に囚われることなく工学的なさまざまな観点から研究することで、フェアでスムーズな価値交換が可能な社会の実現を目指しています。

メルカリR4Dと東大による「価値交換工学」の記者会見の模様はメルカンでご覧いただけます!

このようにR4Dでは活発に研究開発に取り組んでいます。今回のメルカンバトンでは、今年の4月から本格始動したHCI(ヒューマンコンピュータインテラクション)チームをメンバー紹介と合わせてお伝えしたいと思います!

人とコンピュータインターフェースを起点に多様な研究を行う、HCIチーム

HCIとはHuman-Computer Interactionの略で、人とコンピュータインターフェースとの関係を起点に、非常に幅広い分野を研究対象としています。R4DのHCIチームでは、デジタルプロダクトの価値を向上・刺激・創造するために、アクセシビリティ、ユニバーサルデザイン、およびその他の課題に焦点を当て、あらゆる能力のユーザーが使用できる、意味のある刺激的なシステムの研究に取り組んでいます。直近は、高齢者を対象とし、Webにおけるアクセシビリティ改善や出品・購入体験の向上に関する調査及び共同研究を行っています。

では、実際にどんなメンバーで研究開発をしているのか。メンバーに答えてもらいました!


@mistat:メルカリR4Dのマネージャーをしています。HCIはR4Dの中でも新しい研究領域で、去年からpaya、zigen、aoとチームをつくり研究テーマを検討してきました。今年からDNGで先端の研究をしているbektour、メルペイでUXリサーチャーとしても活躍しているkeniyさんを迎えて強力なチームになりました。今後もより研究開発を進めていきます!

@paya:Joined Mercari in 2017. Experienced in design consultancy, product accessibility, E-commerce and fintech. Before Mercari, facilitated apparel brands into Japanese e-commerce market (Ray-ban, Michael Kors, Diesel, etc.), co-founded a retro gaming hardware studio in San Francisco. Analog music, survival sports and mountain enthusiast.

@zigen:メルカリに入社するまでは、友人と一緒に会社をやったり、フリーランスでコードを書いたり、難民の方にプログラミングを教えたりしていました。メルカリに入社してからは、ブロックチェーンやAMLなど分野に取り組んできました。現在はHCIと量子インターネット領域での研究に取り組んでいます。最近はMax/MSPやJUCEに興味があります。

@bektour:Originally from Kyrgyzstan, I came to Japan on a MEXT scholarship to do my Masters and then PhD at University of Aizu. My work is mainly focused around remote interactions in AR/VR for mobile applications. After my PhD I joined Digital Nature Group, laboratory of Prof. Yoichi Ochiai in Tsukuba to continue my research on human interfaces and immersive media. As of now I am helping Mercari R4D team to build research on assistive and immersive technologies. Outside of my main work, I am an active volunteer at ACM SIGGRAPH and SIGCHI, one of the world’s largest educational organizations on computer graphics and interactive technologies, where I help with mentoring students, session organization, and community outreach. In parallel to this I also explore creative opportunities in photography, tech, media art, and music production. My recent collaborations included organizing Tokyo Mechanical Keyboard Meetup, as well as working with MUTEK JP and Machine Learning Tokyo.

@keiny:前職でHCI分野の研究をしてきた経験があり、今は大学院で特任講師をしたりしています。R4DのHCIチームの研究議論をサポートするHCIリサーチフェローとして参画しています。最近熱中していることは、日本にいるのに和服をほとんど着たことがないことに気づき、和服について調べ始めました!文献を読んでみたり、作務衣を買って自分で着てみたりしています。

@ao:学生時代は無線LANのアクセスコントロールやIoTの研究をしていました。その後メルカリに新卒入社し、R4Dにて、HCIやブロックチェーン領域での社内外とのイノベーティブなプロジェクト・共同研究の創出に取り組んでいます。インターネットとコミュニティ活動が大好きです。

R4D・HCIチームのメンバーたち

本当に多様なバックグラウンドのあるメンバーで日々、研究をしています。

世代・文化・身体的な違いも含めてテクノロジーを楽しめる世界を

メルカリは、C2Cという特性上、日々多様なお客さまに使用していただいているサービスです。さらに今後も多様なお客様が新たに使うことになるプラットフォームだと考えています。HCIチームでは、さまざまな世代・文化・身体的な違いも含めて、「誰もがテクノロジーやサービスを使い、楽しむことができる世界」を実現したいと考えています。

今はメルカリプロダクトのためのアクセシビリティ改善やインクルーシブデザインに取り組んでいますが、HCI✕AIの可能性など今後はより幅広い研究領域も検討しています。国内外の研究者との連携を通し、HCI領域でのR4Dのプレゼンスを向上させていくことも目指しています。

メルカリが、誰にとっても「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイス」であるために、引き続き研究開発に取り組んでいきます!

次のメルカンバトンはお隣のAdvanced Techチームへ

さて次のバトンですが、お隣のAdvanced Techチームにお渡ししようと思います! 同じ、メルカリのイノベーションを創出するチームでありながら、新しい技術の調査・活用に日々取り組んでいるAdvanced Tech。日々どんなことをしているのか、改めてお聞きしたいです。ぜひお楽しみにー!

今後も、HCIチームではメルカンを通じて情報発信をしていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします! それでは!

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