IT業界のマイノリティを対象としたエンジニア育成プログラム「Build@Mercari 2024」——コロナ後初のオフラインイベント開催

みなさん、こんにちは!新卒採用チームでインターンとして「Build@Mercari」の運営に携わっているPyonです。

「Build@Mercari」とは、女性やLGBT+コミュニティの方など、STEM分野(Science, Technology, Engineering, Mathematics)・IT業界のマイノリティ(少数派)を対象に、メルカリが2020年より毎年実施している無償のソフトウェアエンジニア育成プログラムです。5回目となった今年は、2月17日〜3月2日までの日程で実施されました。

初日には、コロナ後初となるオフラインのキックオフイベントを六本木オフィスで開催しました。今回の記事では、キックオフイベント当日の様子をお届けします!

IT業界全体におけるI&Dの推進をめざして。今年は高校生枠を新設、海外在住者の募集も再開

メルカリは、マテリアリティ(メルカリが本業を通じて解決するべき最も重要な課題)の一つに「世界中の多様なタレントの可能性を解き放つ組織の体現」を掲げています。ミッション達成に向け、Inclusion & Diversityは不可欠なものとして様々な取り組みを行っており、2023年1月にはジェンダー平等に関するグローバル認証「EDGE Assess」を日本企業として初めて取得するなど、I&Dの推進を継続してきました。

その一方で、日本におけるソフトウェアエンジニアの女性比率はいまだ約23%に留まっています※1。女性やLGBT+コミュニティの方々など「理系分野」のマイノリティの多くは、ロールモデルの欠如や、理系科目におけるジェンダーギャップにより、教育の機会を得づらい傾向にあり、IT業界全体におけるI&Dの推進は引き続き日本社会全体の課題となっています。

メルカリでは、こうした課題に対して業界全体でのI&D推進に少しでも貢献すべく、ソフトウェアエンジニア育成プログラム「Build@Mercari」を2020年より毎年実施しています。5回目の開催となった今年は、合計約70名の方を対象に無償のオンライントレーニングプログラムを提供しました。また、2年ぶりに海外在住の方も参加可能となったほか、学生の方が参加しやすいよう、開催時期を例年の5月から2月に変更しました。さらに、より若い世代の方にも将来の進路の選択肢を広げていただくために、高校生(16歳以上)を対象とした約10名の募集枠を新設しました。例年通り、トレーニングプログラムを経て、その後の選考に進んだ方には、2024年7月以降にインターンシップの機会も設けており、現在はその選考が行われています。

※1:一般社団法人 情報サービス産業協会 「2022年版 情報サービス産業 基本統計調査 」(令和5年3月)

コロナ後初となるオフラインのキックオフイベントを開催

新型コロナウイルスの影響により、ここ数年のBuild@Mercariはキックオフから終了まで、完全にオンラインで実施していました。しかし、2週間にわたるトレーニングの中で、参加者とメンターとの間でより円滑なコミュニケーションを行うには、対面での密なオンボーディングも必要であると感じていました。また、最初のプログラムである環境構築では、参加者の環境によってプロセスが異なることもあり、わからないことがあれば、メンターに対面ですぐに質問できるサポート体制が大事でした。

上記のポイントを踏まえ、今年のBuild@Mercariは、初日のオリエンテーションは六本木のメルカリオフィスで実施し、日本国内在住の参加者には可能な限りオフラインで参加してもらいました。

イベント当日は、全国各地の高校生から社会人まで様々なバックグラウンドを持つ方々に参加いただきました。海外在住の方にはオンラインで参加いただき、会場と繋ぎながらともにエンジニアリングの基礎を学びました。

イベントの最後には懇親会もあり、おいしい料理や飲み物を片手に、参加者とメルカリのメンバーが楽しく交流を深めました。また、イベントには去年のBuid@Mercariを経て、現在メルカリでインターンをしているメンバーも参加し、プログラムに参加したことで得られた知識や技術スキルなど、自身の体験談を今年の参加者に伝えていました。

オフラインならではの密なコミュニケーションが参加者の刺激に

参加者の声

参加者からは以下のような声をいただきました!

プログラム最終日にハッカソンが開催されたのですが、私はそれまでハッカソンに参加したことが一度もなく、またバックエンドの実装やGitを使用した経験もなかったため、不安も大きかったですが、チームのメンバーと楽しく取り組むことができました。今回のBuildは初日のキックオフがオフライン開催で、メンバーと直接話す機会があったため、その後のオンラインでのやり取りもスムーズに行うことができました。また、高校生や医学生など、プログラミング専攻でない方もたくさんいらっしゃり、刺激を受けましたし、励みにもなりました。(大学生・21歳)

偶然ホームページでこのプログラムを知り参加しました。学習を進めるにつれ、自分が普段使っているアプリなどがどのように動いているのかを知ることができ、自分の興味のある農業分野への応用方法を考えるとても良い機会になりました。このプログラムを経て、将来は農業×テクノロジーで日本の食の課題を解決できるような職に就きたいと思うようになりました。(高校生・16歳)

メンターからの声

サポートとして参加したメンターからは以下のようなコメントをもらいました!

自分がBuild@Mercariに参加した2022年は、コロナ禍だったので完全にオンラインでの開催でした。遠方の方でも気軽に参加できる手軽さがあった一方で、メルカリのメンバーや一緒に参加していた参加者との繋がりはどうしても希薄でした。今年は、キックオフをオフラインで行ったことで、その後のトレーニング期間も打ち解けた雰囲気のままチーム内で協力し合いながら問題解決に取り組めたと思いますし、オンラインでのコミュニケーションもよりスムーズになったのではないかと思っています。(@momom / Backend Engineer / Build@Mercariを経て2022年新卒入社)

オンラインでキックオフを行っていたときと比べて、参加者同士が仲良くなるまでが早かった気がします。メンターの視点からは、環境のセットアップでつまずいた時にフォローしやすく助かりました。最初はみなさん緊張している雰囲気でしたが、「同じ釜の飯を食った仲」というか、チームでランチを食べてからは、ワイワイと楽しそうな雰囲気で協力して課題を進められていたので、メンターとしてもほっと一安心しました!
(@kuu / Software Engineer / メルカリでのインターンを経て2020年新卒入社)

「Build@Mercari 2024」のトレーニングプログラムは、2月17日〜3月2日の日程で無事に終了しました。来年度の開催については、メルカンにて情報を随時アップデートしていきますので、ぜひ楽しみにお待ちください!

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