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「たった1人のエンジニア」としてメルカリ福岡で働くメンバーが明かす、リモート勤務の現状

東京オフィス以外の拠点で開発を行うエンジニアたちは、メルカリの今の体制をどう思っている?

メルカリは東京だけでなく、福岡にも開発拠点を設けています。そんな福岡開発拠点が誕生したのは、2018年。フリマアプリ「メルカリ」の出品画像10枚化をはじめ、現在ではメルカリ福岡オフィスにあるカスタマーサービス(CS)との距離の近さを活かしながらCSツール開発を行っています。

今回のメルカンでは、2記事にわたって「メルカリ福岡開発チーム」に注目。第2弾では、Microservices Platformチームのソフトウェアエンジニアである山本竜三と、VP of Backendの田中慎司が登場します。第1弾はこちら!

…実は言うと、山本が所属するMicroservices Platformチームの採用条件は「六本木勤務」。にも関わらず、山本は現在、東京・六本木にあるチームから1人離れ、メルカリ福岡オフィスからリモート勤務しています。一体なぜ!?その疑問を、Microservices Platformチームを統括する田中に聞いてみたところ、見えてきたのはリモート勤務の難しさと、それをクリアするための条件。そして、メルカリが多拠点開発で実現させたいこと──。

採用条件は「六本木勤務」なのに、あえて「福岡」を希望した理由

田中:山本さんが所属しているのは、Microservices Platformチームです。しかし、このチームの採用条件は「六本木勤務」。そこへ山本さんは「福岡での勤務希望で!」ということで、採用応募していました。今だからこそ改めて聞きたいのですが、最初から福岡での勤務を希望していたのはなぜだったんですか?

山本:当時、僕はアメリカでソフトウェアエンジニアとして働いていて、日本にある本社とやりとりしながら開発をしていたんです。当時は、距離があり、かつ時差もあるチーム同士が1つのプロダクトをつくる難しさに直面していました。何かいい手段はないかと調べていたところ、たどり着いたのがマイクロサービスだったんです。そこで、見様見真似でシステムごとに切り分けて開発を行うアーキテクチャ移行などしていましたね。

山本竜三(メルカリMicroservices Platform チーム)

田中:まさに、今のメルカリじゃないですか!

山本:そうなんです。とは言え、当時やっていたことがマイクロサービスと言えないものだった可能性もありますけれど。アメリカで3年働いたのちに福岡に戻ることになり、引き続き13年勤めた前職を続けるか、さらに別のチャレンジをしてみるかと考えていました。そのとき、規模もデベロッパーも多いメルカリに興味を持ち始めたんです。でも、調べてみたら、僕が希望するMicroservices Platformチームの採用条件は「六本木勤務」。とは言え、福岡にも開発拠点があるし…ということで、とりあえず問い合わせし、今に至ります。

田中:山本さんとしても、Go Boldな採用応募だったんですね(笑)。基本的には、明記している採用条件は必須です。しかし、山本さんの場合は、アメリカという遠方でのリモート勤務を3年も経験していたこと、何よりエンジニアとしての経験値も高かった。その能力を見込んで、「福岡での勤務」で採用することになったのです。

田中慎司(VP of Backend)

山本:ありがとうございます!

田中:あと、僕自身も前職が多拠点で開発を行うスタイルでした。そこで感じていたのは、やはり「リモート勤務での経験値」「エンジニアとしてのスキル」が必要であること。仮に山本さんがエンジニアとしてのスキル・リモート勤務ともに経験が浅かった場合、採用へのハードルは高かったと思っています。

山本:メルカリでの業務はリモートですが、自然に仕事できています。これはMicroservices Platformチームで働くメンバーの理解があることはもちろんですが、同時に、前職でいろいろ経験したことが活きている気がします。

マイクロサービス化の進捗は順調?遅延気味?

山本:僕も、田中さんに聞きたいことがあります。先ほどお話ししたとおり、業務上では問題なく仕事できています。しかし、リモート勤務だと、どうしても全体感が見えづらいときがあるんです。例えば、マイクロサービスのBackendにおける進捗状況。マイクロサービスが動く場所を提供するのがMicroservices Platformチームの役割なので、どんどん領域が増えていることは把握しています。でも、各チームがどんな状況で開発しているのか、どれくらい進んでいるのかはあまり感じ取れず。

田中:そのあたりの情報が入りにくいのは、やはり拠点が違うことによる影響ですね。東京オフィスにいれば、ごちゃごちゃしていながらも状況を把握できたりしますので。ちなみに、Backendチームに関してはウィークリーレポートを出しています。それを見てみると、半年前に比べて総デプロイ数が増えていることが目安になるんじゃないかと思います。

山本:田中さんとしては、マイクロサービス化の進捗をどう感じていますか?マイクロサービス化のロードマップから見ていい感じに進んでいるのか。それともビハインド気味なのか…?

田中:「マイクロサービス化とは何か」の定義によりますが。僕としては、うまく進んでいるところ・わりと苦労しているところが2極化していると感じています。苦労しているのは、ビジネスやプロダクトサイドとの結びつきの強さです。キャンペーンのリリースなどがあり、マイクロサービスに切り替えるための時間の確保が難しいところは、どうしてもうまく進められませんよね。一方で、マイクロサービスに切り替えるための時間を確保しやすいチームは、進捗がいいです。

山本:それはありそうですね。

田中:あとは、AIチームやプロダクティビティチームなど、Backendチームに距離が近く、マイクロサービスの文脈で機能開発しているところも増えました。これによって、デプロイ数も増えていますね。

Microservices Platformチームが「1つの会社」に感じる瞬間がある

山本:これは、僕が東京オフィスから離れてリモート勤務しているからかもしれないのですが、ときどき、Microservices Platformチームが「1つの会社」に感じることがあるんです。

田中:1つの会社?

山本:と言うのも、Microservices Platformチームは、新たにマイクロサービスで開発しようとするチームへのオンサポートとして、カスタマーサポートのようなこともします。また、新しいものを提供したときは「こういうものができました!」とPRっぽいこともする。さらに、デベロッパーに「こういう機能で困っている」「こういうものがほしい」とヒアリングすることもあります。何というか、デベロッパーのためのサービスを提供しているような…。

田中:その件は、ちょうど他のメンバーともの「今後Microservices PlatformチームはSaaSっぽくなるんじゃないか」と話していたところです。もともと、Microservices Platformチームは、SRE(Site Reliability Engineering)チームから分裂して誕生したものでした。Microservices Platformチームは「各開発チームが独立してプロジェクトを推進してもらいたい」という想いもあり、デベロッパーとの距離をあえて少しあけていました。しかし、チームやメンバーによって心理的距離を感じる場面もありました。

山本:それはありましたね。慣れているチームやメンバーであればいいですが、そうでなければ「どうすればいいのか?」となり、プロジェクトが進まない。先ほどお話ししたオンサポートは、その課題を解決するために誕生させた仕組みの1つです。

田中:そこでは、これまでSaaSをやってきた山本さんの経験が活かせそうですね。

山本:確かに、あのときも小さなチームでサポートからPR、マーケティングなど幅広く担当していましたし(笑)。

多拠点で開発するメリットは、多様性と人への投資

山本:福岡オフィスに開発チームはありますが、僕は少し異なるチームにいるわけなので。メルカリとしては今後、福岡オフィスでもMicroservices Platformチームの採用を行う予定はありますか?

田中:すべて、山本さんが福岡オフィスでメンタリングする意思があるかどうかですね!

山本:そっち!(笑)。

田中:リモート勤務は「リモート勤務での経験値」「エンジニアとしてのスキル」が一定レベルあることが必須。仮に福岡オフィスで採用したとなると、オンボーディングやメンタリングが必要です。それを山本さんが担当するのであれば、採用をスタートできる可能性はなくはないです!…と、まぁ、それは半分冗談ですが(笑)。僕としても、多拠点で開発を行うこと自体は賛成なんです。

山本:田中さんが考える、多拠点で開発するメリットは何ですか?

田中:開発拠点が増えると、その分、多様性が高まりますよね。これは、フリマアプリ「メルカリ」にとってはもちろん、組織としての強みにもなります。それに、開発拠点を東京に集約しなければならない理由はどこにもない。各拠点で開発を進めるほうが、自然な気もしますよね。「今すぐ開発拠点を増やす」というわけではありませんが、人と場所の需要にあわせて考えるのはありだと思っています。…まぁ、福岡オフィスがなければ、山本さんを採用できなかったわけですので。

山本:確かに、東京勤務だったら入社していなかった気がします(笑)。

田中:ですよね。物価やオフィスの坪単価のことを考えると、東京以外の拠点のほうがコストをおさえられるメリットもあります。おさえたコストを「人への投資」にプラスできるなども考えられるといいですよね。

山本:人への投資にもなるって、なんだかいいですね。

田中慎司(Shinji Tanaka)

NTT研究所を経て、2006年株式会社はてなに参画、2010年よりCTOとして技術全般を統括、並行して事業責任者等も兼務。2016年9月より執行役員としてメルカリに参画。メルカリUKにて開発チーム立ち上げ後、メルカリJPにてSREのEMofEMsに着任。2018年からは、VP of Backendに就任する。

山本竜三(Ryuzo Yamamoto)

2005年に、株式会社ヌーラボへ入社。Backlogの初期から開発に携わり、ヌーラボのインフラ全般を担当していた。その後、アメリカ支社に勤務。2018年にメルカリ福岡オフィスにある開発拠点に入社。現在はMicroservices Platformチームのメンバーとして、メルカリ東京オフィスとやりとりしながらリモート勤務している。

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