新卒の海外メンバーが語る。私たちがメルカリを選んだ理由

2018年10月1日、メルカリは44名の新卒外国籍エンジニアを採用し、数多くのメディアに取り上げていただきました。ここまで多くの新卒グローバルメンバーを同時に採用するのは、メルカリにとって初めての試み。メンバーの出身国は、インド、中国、台湾、シンガポール、イギリス、ベルギーなど、様々な国から東京・六本木にやってきてくれました。

メンバーのなかには、メルカリでのインターン経験を持つメンバーもいれば、今回の就職で初めて海外に来たというメンバーもいます。新しい国、新しいカルチャー、そして社会人としての新しい生活。そんな大きな環境の変化のなかにいる彼らは今、どんなことを考えているのでしょうか。

今回は、そんな新卒グローバルメンバーのインタビューをお届けします!

私たちがメルカリのエンジニアになるまで

ーまずは簡単に自己紹介をお願いします。

Toby:台湾出身のToby(Hsien-Chi Toby Liu)です。学生時代はNLPと感情分析の研究や、SNSによって引き起こされるうつ病と双極性障害の可能性について研究していました。また学外ではNGOに熱中。データに基づく火災危険予測プロジェクトに参加しました。消防資源をどのように配分することで被害の拡大を防ぐかについて学んでいました。現在は、メルカリのAI(人工知能)チームに所属しています。よろしくお願いします。

Sugi:Su Gi(Su Gi Chandran)です。シンガポールから来ました。趣味は料理、ピアノ、ビデオゲーム、ポケモン。その影響もあって、日本語を少し話すことができます(笑)。現在、メルカリのセキュリティチームに所属しています。よろしくお願いします。
f:id:mercarihr:20190111222218j:plainSu Gi Chandran

Apur:インド出身のApur(Apurbalalsingha)です。 インド工科大学(以下、IIT)出身で、大学時代は生物工学を専攻していました。一度、ジャダプール大学で物理学を専攻したのですが、早々に中退……IITへ入り直しました。コーディング以外ではスケートやバスケット、クリケット、そして絵画が好きです。現在はメルカリUS(東京オフィス)に所属し、Androidエンジニアとして日々働いています。よろしくお願いします。

ーありがとうございます。そもそも、みなさんはなぜソフトウェアエンジニアを志したのですか。

Apur:繰り返しになりますが、僕は最初に入学した大学で物理学を専攻していたのですが「自分には合わないな」と気付き、中退しました。その後、コーディングに出会い、その面白さに魅了されて。コーディングを使った開発に、とても興味が湧いたんです。それからIITの入学を目指して、コーチ(家庭教師)をつけて1年かけて勉強し、試験を突破しました。そして今に至ります。

Sugi:私は高校でプログラミングの授業があり、そこでソフトウェア開発の基礎を学びました。テック業界に強い関心を持つようになったのは、大学入学前。ソフトウェアによる問題解決の過程がとても面白いと感動したことを覚えています。

Toby:僕は「世の中がどのように動いているか」「人はどのように関わっているか」を知りたくて、経済学や行動経済学について学びました。その後、データサイエンスを活用して世の中を良くすることができるのではないかと考え、大学では機械学習を専攻。思えば、それがエンジニアを目指すきっかけになったと思います。
f:id:mercarihr:20190111222305j:plainHsien-Chi Toby Liu

ーみなさんの母国ではエンジニアの就職状況はどのような感じでしょうか?

Apur:インドにおいて、エンジニアは医者と並ぶほど人気の職業なんです。日本ではエンジニアが不足していますが、インドは毎年150万人のエンジニアが輩出されていて、年々競争率が高くなっています。そのため、エンジニア関連の仕事が見つけられない人は、銀行や行政の仕事に就くケースが多いですね。最近は海外で働くインド人エンジニアも増えていて、そういった人たちが各国で活躍している印象もあります。

Sugi:金融業界が強いシンガポールでもテック業界には大変注目しています。また、シンガポール政府としても、アジアのハブとしての役割を担いたいという狙いもあるようです。そのためソフトエンジニアの仕事は増えてきていますが、人は足りていない状況で。シンガポールでコンピューターサイエンスを専攻している学生に人気なのはシリコンバレーで、多くの学生が就職活動の時にチャレンジします。しかし難易度が高く、そのままシンガポールに残る人が多いのも現実ですね。

Toby:そうですね。世界を股にかけて活躍するエンジニアが多くいる一方で、台湾の学生は、そのまま現地の企業に就職するケースが多い印象があります。

ー実際にみなさんが就職活動をするときは、どのように仕事を探したのでしょうか。

Apur:インドでの採用は、企業説明会やグループ面談、個別面談、筆記試験等、採用まで一気に当日に行ってしまう「オンキャンパスリクルーティング」形式を取っています。IITでは毎年12月1日に同時に採用活動がスタートし、各国の企業が大学を訪問。Placement Center(就職課)が学生の事前評判を集め、企業の面接順番を決めていきます。早い日付(Day1)に参加できる企業ほど良い学生と巡り会えるため、優秀な人材を採用できる仕組みです。
f:id:mercarihr:20190111222137j:plainApurbalalsingha

ー企業を選ぶなかで、さまざまな選択肢があったと思うのですが、最終的にメルカリを選んだ理由は何ですか?

Apur:僕は「海外で経験を積みたい」という思いがあり、大学の教授から海外での経験を推奨されたことが後押しになりました。母国と違う環境での仕事は、自分にとっての成長に大きく影響すると思いました。そのなかでメルカリは日本のIT企業の中で注目度の高い有名な企業であり、さらに「日本語を使わなくても働ける環境」であることや、報酬体系がしっかりしているところが魅力でした。

Sugi:私はメルカリに入る前、スタートアップで働いていたんです。そのなかで「大きなIT企業で、よりインパクトのある仕事をしたい」と思い、転職サイトを見ていたときにメルカリの存在を知りました。メルカリを選んだのは、優秀なメンバーとも働けると思ったからです。基本的にはシンガポール国内での転職を考えていたのですが、自分が日本語を勉強した経験があったということと、メルカリが日本で唯一のユニコーン企業(当時)という点に惹かれ、入社を決めました。

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Toby:メルカリに就職したいと思ったのは、シンプルに「面白そう」と思ったからです。僕がメルカリを知ったきっかけは、台湾のテレビに出ていた女性が「メルカリで自分のアイテムを売って生計を立てている」という話を聞いたことでした。行動経済学に興味を持っていたこともあり、メルカリが人の経済行動にどのような影響を与えるのか……気になったんです。また、メルカリは他のフリマアプリに比べ後発にもかかわらず、日本でフリマ市場最大のシェアを獲得している。会社の戦略やマーケティング手法にも関心がありました。

ーなるほど。

Toby:実際にアプリを見てみると「こんなものまで!?」とびっくりするようなものが多く売られていて、自分の研究と重なる部分もあり、さらに惹かれていきましたね。またApurも話していましたが、メルカリの報酬体系やエンジニアの働きやすさはすごく魅力的です。実際にメルカリからもらったオファー内容を持って、台湾企業と交渉したこともありましたが(笑)、それ以上の条件を出せる企業はありませんでした。「働きやすい環境」は仕事を決めるうえでも、とても大事な要素になりましたね。

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グローバルメンバーが感じる、メルカリで働く環境と文化

ー日本で働きはじめ、もうすぐ3ヶ月ですね。率直に、日本の第一印象について教えてください。

Apur:みなさん親切だし、インドに比べるとお金はかかるけど、生活しやすいですね。24時間使えるコンビニ、交通アクセスの良さなど、日本の生活やサービス水準の高さには驚きました。日本に来る前は、家探しや言語が通じるか不安がありましたが、会社がサポートをしてくれて助かりましたね。言語に関しては、さまざまな言語レベルのメンバーがいるため「自分の話したことが伝わっていないかな」と思うときもあります。そんなときは何度も話したり、単語を変えたりしてコミュニケーションを工夫をしています。

Sugi:私も日本に来た当初は、電話番号や銀行のセットアップ、住居に不安がありましたが、会社のサポートがあり、非常に助かりました。東京はシンガポールと似ているところも多いですが、こちらのほうが安全性や利便性が高いという印象があります。日本語を少し勉強していたので、それを活かせるのが嬉しいですね。

Toby:文化的には似ている部分が多いですが、はじめは思ったより大変だったように思います。日本での生活を事前に調べていたのですが、引っ越しの費用は予想していたより多くかかり、それも驚きました(笑)。人はとても優しいのですが、まだ少し距離を感じるときもあります。自ら積極的に声をかけるなどしていきたいですね。あとは最近、急に寒くなってきて朝が辛いです……台湾は年中暖かいので、布団から出られずに大変です(笑)。

ーメルカリでの働く環境はいかがですか?

Apur:フレックス制で自分の働きたい時間を選べることや、アクセスのいい六本木にオフィスがあることはすごく良いですね。仕事を通じて、いろいろ学ぶことが多いです。

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Sugi:オンボーディングで、自分がチームに配属されるまで手厚いサポートがあったことが良かったです。関わってくれるメルカリメンバーはみなさん優しい人が多く、とても助けられています。

Toby:メルカリで使われているいろいろなツールを知ることが大変でした。例えばメルカリは、部活動やイベントも活発に行われているのですが、そういった情報を掴むのにも、少し苦労しましたね。

Sugi:それは私も感じていました。社内でのコミュニケーションはSlackを使っていますが、情報量が多くてなかなか追えないことがありましたね。『どこでも社食』アプリの使い方や、オフィスのフロアマップ(「Tatami」「Mori Space」「MtgRoom」の名前など)など、みなさんが当たり前に使っている部分を認識するまで大変でしたね。今、少しずつ習得している段階です。

ー配属されたチームについてはどうですか?

Sugi:私は新卒メンバーとして唯一、セキュリティチームに配属されました。前職のスタートアップの会社と比べると、開発するフローがしっかりしていて、セキュリティについて学ぶことは非常に多くて大変ですが、チームメンバーが非常に協力的で毎日が勉強になります。

Apur:個人的な課題としては、実は人と話すのが苦手で(笑)。ほとんどの人と、まだちゃんと話せていないと思っています。僕はとてもシャイで、人と打ち解けるのに少し時間がかかってしまうので、もう少しコミュニケーションを取っていきたいと思っています。

Toby:僕が所属するMLチームはとても技術の高いエンジニアメンバーが集っていると思います。ここでは、大規模プラットフォームでの機械学習導入に対処するための、新しいテクノロジーを研究しています。話し合ったり議論することで、助け合いながら解決策を見つける文化もあり、とても協力的なチームだと思っています。

今の自分たちが考える「将来の理想像」

ーまだメルカリに入ったばかりで、慣れていないこともあるかと思います。今後の目標について教えてください。

Apur:まずは一人前のエンジニアとして活躍できるようになりたいですね。ゆくゆくはメルカリの開発環境や仕様などを整備する役割を担うポジションを目指したいと考えています。初めての外国が日本なので、日々学ぶことも多いですが、早く会社で活躍できるよう、頑張りたいです。

Sugi:私はテックリードを目指したい気持ちがあります。ですが、まずはセキュリティエンジニアとして一人前になり、チームのメンバーと同じレベルの仕事ができるようになることが現時点での目標です。

Toby:僕は世界的なカンファレンスに論文を出せるようになりたいと思っていて。今まで自分が成し得ることができなかったことに挑戦したいですね。それがチームにも貢献することにつながると思っています。

ー新しい生活のなかで、まだまだ大変なこともあると思いますが、一歩ずつ前に進み、みなさんの夢を実現していってください。今後の活躍を応援しています。インタビュー、ありがとうございました。

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Hsien-Chi Toby Liu

台湾出身。学生時代はNLPと感情分析の研究に専念し、さらにSNSによって引き起こされるうつ病と双極性障害の可能性について研究。所属していたNGOではデータに基づく火災危険予測プロジェクトに参加。好きなキャラクターはミニオンズで、メルカリでもミニオンズグッツを購入する。メルカリJPのAI(人工知能)チームに所属。

Su Gi Chandran

シンガポール出身。趣味は料理、ピアノ、ビデオゲームで、ポケモン世界選手権に出場経験有り。日本語能力はN3。z-cookingでは料理イベントを企画し、実際に作った料理のレシピ・写真も多数シェアしている。メルカリJPのセキュリティチームに所属。

Apurbalalsingha

インド出身。インド工科大学では生物工学を専攻。コーディング以外ではスケートやバスケット、クリケット趣味。ダンスは習っていた経験があり、年末のダンス動画でも得意のダンスを披露している。メルカリUS(東京オフィス)のAndroidエンジニアとして配属。

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