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メルカリ上場を経験したメンバーが、米国事業でのファイナンスに挑む理由

メルカリグループが掲げる「事業の3本柱」に、メルカリ日本事業、メルペイ事業、そしてメルカリ米国事業があります。米国事業を行う「メルカリUS」は、アメリカに軸足を置いてサービスを展開。そこには、日本事業を行う「メルカリJP」から転籍したメンバーもいます。

「では、メルカリUSへ転籍した彼らの今は?」

当然ながら、国境を越えれば言葉や文化は異なるもの。フリマアプリ「メルカリ」と言えど、JP版とUS版では“同じようで同じではない”部分があるのです。US版メルカリを開発するメルカリUSへ転籍したメンバーたちは今、何に悩み、手応えを感じているのでしょうか?

そこで今回のメルカンでは、メルカリUSへ転籍したメンバー3名にフォーカス。第1弾は、2018年に転籍したファイナンスチームの内田悠一が登場します。転籍前から何度かメルカリUSへ訪れていたという内田。いざ本腰を入れて米国事業に向き合おうと決めた理由、そこで待ち受けていたギャップとは?
※掲載写真はすべて、在宅勤務になる前に撮影したものです。

この記事に登場する人


  • 内田悠一(Uchida Yuichi)

    2016年JPメルカリ・ファイナンスグループに入社。2018年からUSメルカリでファイナンス業務全般を担う。前職はKPMG SingaporeでFAS、JPモルガンで株式アナリスト。双子の父。奥さんとピラティススタジオも運営している


「日本のメルカリにない環境・領域でチャレンジがしたい」

―内田さんがメルカリに入社したのは2016年。メルカリファンド立ち上げ、資金調達、上場準備など、さまざまなファイナンス業務を担当してきたと思うのですが、一番思い出深いものは?

メルカリが超速でスケールするなか、ファイナンスの仕事は全部おもしろかったです!ただ、やはり上場は大きなプロジェクトの1つとして、感慨深いものがありました。おかげで、上場後は「次に何をしたいのか?」がなかなか決まらなくて(笑)。そんなとき、CFOの長澤さんから打診されたのが、メルカリUSでのファイナンスでした。

内田悠一(メルカリUS、ファイナンスチーム)

以前から、メルカリUSへは出張で何度か行き来していました。予算をつくるお手伝いもしていたので、現地メンバーと面識があったんです。メルカリUSでのファイナンス業務は、CEOであるJohn(John Lagerling)のそばで働けるチャンス。上場して大きくなりつつあったメルカリJPにはない環境・領域でチャレンジできることに魅力を感じて、転籍を決めました。

―2018年は、Johnに続いてCTOのMok(Mok Oh)がジョインしたタイミングでした。当時の様子はどうでしたか?

おっしゃるとおり、僕が転籍した2018年はMokがCTOに就任するなど、メルカリUSはローカライズに向けて組織体制を急ピッチで整えているところでした。なので、役割やチーム編成の変更が多く、いい意味でぐちゃぐちゃ。言ってしまえば、入社当時のメルカリJPと似た状況でした。最近、ようやく落ち着いてきた気がします。

日本とアメリカでは、ファイナンス業務の定義が異なる

―内田さんは、メルカリUSでどんなファイナンス業務を担当しているんですか?

メルカリJPとメルカリUSは事業規模が違うので、ファイナンスの捉え方も少し違うと感じることがあります。

一般的な話をすると、日本におけるファイナンス業務では、経営企画(コーポレートファイナンス、M&Aなど)、IR、特にFP&A(予実策定)を指すことが多いです。その境目も、けっこう曖昧な印象があります。一方でアメリカのファイナンス業務は、一番ホットなスタートアップを見てみると、おもにグロースファイナンス(Biz Opsと呼ぶ会社もあれば、Product Financeと呼ぶ会社もある)しています。KPIの底上げを事業側(プロダクト&User Acquisitionチームなど)と一緒に考えるのが最優先。そこから財務諸表、IRのストーリーまで落とし込む人物が求められているように思います。

僕が今担当しているのは、一番ホットなスタートアップが行う序の口のファイナンス業務。具体的に言うと、ファイナンス視点で各プロジェクトの収益モデル策定、マーケティングのチャネル別投資レビューなど、グロースファイナンス業務に該当します。そのほか、予実管理や月次差異分析、株式報酬コストの可視化などのFP&A業務もしています。

―ファイナンス視点でプロダクトを見ている感じ?

かもしれません。予実管理や月次分析など、ボトムラインをコントロールすることは大事。しかしメルカリUSは今、グロースフェーズにあります。そういった管理では、スピード感ある経営ができません。そのため、今は「投資に対してどれくらい利益・効果があったのか」に重きを置いて、ときには「どのチャネルで重点的に蛇口を開け締め(投資加速・減速)すべきか」の提案まで行えるのが理想ですね。

メルカリUSが目指すのは、サスティナブルな成長

―メルカリJPとメルカリUS、同じフリマアプリをつくっているとは言え、会社環境として異なる部分はあると思うのですが?

言葉の違いはあるものの、あまり「異なる」感覚はないですね。でも、メルカリJPから転籍しているため、どうしても事業間で板挟みになることはありました。また、「グループ会社」と言われると、「親会社」「子会社」という関係性を連想してしまうもの。僕も、無意識下でその考えが染み付いていたとわかる出来事がありました。

それはある日、Johnとの1on1で、日本から予算策定のスケジュールが降りてきたことを報告したとき、

「“降りてきた”じゃなくて、米国事業からも働きかけるようにしてほしい」
「日本事業と米国事業、メルペイで、三本の柱を創ろうとしている。だからこそ、我々はプロアクティブにやっていくためにも“子会社”という意識を捨てなくちゃいけない」

と言われて、ハッとしました。闘魂注入ですね。

―確かに、字面的にも親会社・子会社だとフェアな感じがしませんね。

ですよね。ほかにもアメリカ・日本での違うと感じたのが、コミュニケーション面。

ファイナンス業務では、Cクラス、VPクラスのリーダーと接する機会が多いです。よく「アメリカや外資系はドライだね」と言われますが、僕としては、社内では超ウェットなコミュニケーションが好まれる気がしています。それに気づかず、相手との信頼関係を築く前に「あなたのチーム人員計画の予算はこれです」と、センシティブなメッセージを機械的に出してしまったことがありました。そうすると、そのチームメンバーから「you need to get liked before your message get liked」という格言をもらって…。日本では母国語ということもあり、無意識にやっていた・気づけなかったところです。

メルカリUSメンバーとボードゲームをしている様子

今では、世間話も踏まえて、まずは関係構築を意識。右手ではにこにこと握手しながら、左手ではささっと小刀を出す(「ところでチーム予算なんだけど〜」などの話題を切り出すという意味)練習をしています。

―小刀という表現が(笑)。

もちろん比喩ですよ!(笑)。メルカリUSのファイナンスが目指すのは、サスティナブルな成長。端的に言うと、GMV成長を止めず、まずは黒字化、そして事業価値を増やし続けることが最優先事項なんです。僕の個人OKRも、そこに紐付いています。その収益貢献に対してファイナンスでできることは、すべて責任を持つ覚悟で仕事をしています。これは日本で培ったバリューだとも思っています。「All for One(全ては勝利のために)」。僕が突出して進むのではなく、結果としてチームや会社でOKRを無事に達成することがすべて。少しずつではありますが、みんなで着実に前へ進んでいます。

「ゆるふわBI」が救いになった

―メルカリUSのファイナンス業務を進めるなかで、新たに身についたスキルなどあったりするんでしょうか?

日本でもアメリカでも、ファイナンスに関するKPI分析業務は必須です。特にメルカリUSは比較的小規模なので、ファイナンスでもある程度のKPI分析ができないと厳しいところがあります。

実はメルカリJPにいたころ、同じファイナンスチームだった元同僚に「内田さん、SQLを叩けないとかやばいですよ」と言われ、「ゆるふわBI」という社内勉強会に参加していました。このときの経験がまさに活きていて、Pythonも原理を理解し、最低限は読める程度になっています。時間を割いて教えてくれた同僚やBIメンバーに「ありがとう」って言いたいですね。

―思わぬところで社内勉強会が活きている!

バリューを発揮しなければならないのは、どこで働いていても同じです。そして、ファイナンスにおいて大事なのは、リーダーが道に迷わないように、数字やデータを使って現状を可視化し、中長期的にリターンの高い投資は何かを示すこと。コメンテーターになりやすい職種なので、実行力重視でプロダクト・マーケティングと連携しながらファイナンスを機能させていく必要があります。

「to make selling easier than buying」

これは僕だけでなく、メルカリUS全員が目指しているミッションです。転籍して一年半ほど経ちますが、手応えを感じ始めています。このままの勢いで、突き進みたいですね。

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