「女性のロールモデルに限る必要はない」事業開発、コーポレート職種向け「Mercari’s Women in Tech vol.2 」レポート#メルカリな日々

こんにちは!Talent Acquisition Team(採用チーム)の@mahoです。

先日、メルカリでは「Mercari’s Women in Tech vol.2」を開催しました!「Women in Tech」とは、テックカンパニーで活躍する女性にフォーカスをあて、情報交換やナレッジの共有し合う目的で開催しているオンラインイベントです。今年8月にvol.1を開催した同イベントでは想定以上の反響をいただき、第2弾として今回のイベント開催をする運びとなりました。

第1弾ではテックカンパニーでエンジニアとして活躍している女性に登壇いただきましたが、今回は事業開発やマーケティング、コーポレート部門などで活躍する女性をお招きしました。

気になるゲストは…元Uberの平山景子さん!グーグルでサーチ&ブランドマーケティング統括部長としてGoogle検索のマーケティングをリードしながら、女性が直面する問題の壊滅を目指すWomenwillプロジェクトなどのソーシャル活動を開始。その後はUber Japanの執行役員・Country marketing directorとして、Uber eats及びUber Taxi ビジネスの拡大と普及に関わってきた方なのです(現在は退任)。

そのほか、メルカリ・メルペイ常勤監査役の栃木、メルペイ執行役員である金の3名が登壇。ファシリテーターは、メルカリCHROの木下が務めました。当日は、テックカンパニーにおいて事業開発・マーケティング・コーポレート部門などの人材がどのようにパフォーマンスを発揮するのか、とくに女性の働き方やキャリアの築き方についてパネルディカッション!その様子を、ご紹介したいと思います。

写真左上から平山景子さん(元Uber)、栃木(メルカリ・メルペイ常勤監査役)、木下(メルカリCHRO)、金(メルペイ執行役員)

トークテーマは4つ

1:Tech業界におけるコーポレート、ビジネス部門とプロダクト開発部門との関わり方とは?
2:新しいリーダーシップスタイルとは?
3:「女性らしさ」というアンコンシャス・バイアスに縛られず自分らしさを発揮する方法とは?
4:事業も人も成長する組織をつくるために必要なことは?

特に印象に残っているディスカッションをお伝えしようと思います!以下からは、ディスカッション部分です。

ーコーポレート、ビジネス部門の立場としてどのようにプロダクトと向き合ったり、エンジニアの方と連携しているのでしょうか?工夫していることがあれば教えてください。

平山:プロダクトサイドからマーケティングの必要性を理解してもらうことが難しかったです。所属したどこのIT企業でも、素晴らしいプロダクトを作れば自然とユーザーが増え、そして企業が成長するという経験を持ったプロダクトサイドからすると、なぜ多額の費用を使って宣伝が必要なのか?という反応。セールスやファイナンスなど多数の部門からも、マーケティングのコストに対する風当たりは強かった…。

そんななかでどうサバイブしてきたかというと「とにかく各部門とコミュニケーションをとる」こと。「マーケティングが会社にどんなバリューをもたらすのか」「この多額の費用がどんな効果をもたらすのか」をキャンペーンが出るたびに各部門へ丁寧に説明しました。ターゲットの詳細を明確に伝えたり、具体的に数値で出したりと、とにかく相手が理解してくれるまで根気強く説明し続けたところ、徐々に良い関係が築けるようになったのです。違う部門同士が、どのように事業の成功に関わっていくのかを、対話を通じて理解しあうことが大事だなと思います。

ーリーダーの経験を通しての学び、失敗談や暴露話などはありますか?

平山:最初は戸惑いの連続でした。自分にできること・できないこと、得意なこと・不得意なことを考えた結果、私はメンバーをグイグイ引っ張るタイプではないことがわかったので、メンバーがうまく知恵を出せる環境をつくり出そうと思いました。会社のミッションに対して、自分たちが今何をしないといけないかを考え、それに対してどうやっていくのか、Howの部分を考えるための機会をつくったのです。幸いにも優秀なメンバーが揃っていたので、それぞれの得意分野の中でできることを各自で考えてくれました。また、そのとき自分のアウトプットイメージを決めつけて話をしないことは意識しました。最初からリーダーが決めつけてしまうとみんなそれに従ってしまうので…。

私はメンバーを信じて、方向性が間違っていないかを見る。また、どうしても同じことを考え続けるとナロースコープになっていくメンバーには、いろんな角度からの目線を持ち込んであげて「いい質問」をすることを意識していました。そうすると、思いもよらないアイディアが出たり、それに加えて他の人がさらにいい意見を積み上げてくれたり、結果的に大きなアウトカムがでたのす。それができてからは、自分も無理をせずチームの力を引き出す方向に導くことができるようになったかなと思います。

:私も、リーダーシップについては悩みに悩んできました。はじめのうちは、メンバーひとりひとりに「なぜその結果になったのか」とプロセスを聞いたり、メンバーのしたこと一個一個に対して深く突っ込んでしまって。メンバーも同じ年代・同程度の経験値だったので、とにかく成果を最大にして出さないといけない!と必死でした。小さい規模だと、リーダーもしながらプレーヤーとして手を動かさないといけません。しかし、組織がある程度大きくなってくるにつれて、各組織に自分にとってのパートナーを持ち「この領域はこのパートナーに任せる!」というやり方をするようになりました。そうすることで、メンバーも動きやすいですし、任せた分、自分はより広い視野で物事を考えられるようなったのです。会社の規模、事業の規模、組織の人数によってリーダーに求められる役割は違うと思いますね。

栃木:今後は古い・新しいにとらわれず、金さんの言うとおり「適材適所」で、今求められていること、会社として進んでいきたい方向性に導いていけるような、状況に合わせたリーダーシップスタイルが求められると思います。というのも、今年は新型コロナウイルスの影響もあり、想定外のことがたくさん起きました。なので、今までやってきたスタイルがまったく参考にならなかったと思います。そんななか、「自分の会社が成長していくために何が必要なのか」を見極め、過去の事例だけにとらわれず、さまざまな人や状況のニーズを考えて方向性を示せるリーダーシップが求められると思います。

ーロールモデルはいますか?

栃木:私は部門別、能力別に分けて、何人か参考にしたい方をロールモデルとしていました。すべての要素を備えた人はなかなかないと思うのでロールモデルは1人ではなくてもいい。また女性だからといって女性のロールモデルに限る必要はないと思います。私の場合だと、前に勤めていた職場の外国籍の男性上司が「自分に足りないな」と思っていたコミュニケーション力、切り込み力が優れていた方でした。そんな上司のようになりたいなと思い、彼をロールモデルにしていたんです。一方で、彼のネットワーキングのやり方は、自分にはフィットしていないなと思ったので、別の方を参考にしていました。性別、国籍関係なくさまざまな方のいいところを参考にさせてもらいました。

ー「女性らしさ」というアンコンシャス・バイアスに縛られず自分らしさを発揮する方法とは?

:性別のバイアスよりは、外国人というバイアスで苦労したことはけっこうあります。ECサイトを運営している会社に勤めていたとき、外国人という理由から取引先に「外国人だからこんなこともわからないでしょ」と言われたことがあります。そこで、「そうなんです、教えてください!わからないんです!」のスタンスで接したら、取引先もくわしく教えてくれたことがありました。「きっと相手から私はこう思われているだろうな」のバイアス自体を利用することで、結果的に自分にはプラスになることもあります。それすらも自分らしさなのかなと思っています。

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職種を超えて明日から活かすことができそうな仕事の進め方のTipsや、登壇いただいたみなさんのお人柄も伝わるような身近なトピックも多いイベントとなりました。

次回のWomen in Techはどんなイベントにしようかと、今から楽しみです!

それではまた、#メルカリな日々で!

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