次世代タレントの可能性を広げたい!メルカリ新卒採用チームの挑戦

「世界中から多様なタレントを集め、常に組織に新しい風を吹かせたい」、そう熱く語るのはCHRO木下達夫(@tatsuo)です。メルカリでは事業・組織ともに大きく飛躍していくためには、経験豊富なシニア層に限らず、次世代タレントを積極的に仲間として迎えていく必要があると考えており、新卒採用に力を入れています。

本記事では、木下に加え、Talent Acquisitionチームマネージャー 久保木誉延(@kubokkie)と新卒採用チームマネージャー村上将教(@maashi)、そしてリクルーターの Jane Corleony(@jane.c)、 Victoria Astingo(@Vicky)の5名を迎え、メルカリが新卒採用を続ける理由について深掘りしました。これまで実施してきたメルカリ流の採用手法についてはもちろん、これからファーストキャリアを歩み始める方に向けたメッセージまで、新卒採用にかける想いがたっぷり詰まっていますので、ぜひ最後までご覧ください!

この記事に登場する人


  • 木下達夫(Tatsuo Kinoshita)

    P&Gジャパンに入社し採用・HRBP(HRビジネスパートナー)を経験。2001年日本GEに入社、北米・タイ勤務後、プラスチックス事業部でブラックベルト、HRBP、07年に金融部門の人事部長、アジア組織人材開発責任者。12年GEジャパン人事部長。15年にマレーシアに赴任し、アジア太平洋地域の組織人材開発、事業部人事責任者を務めた。18年12月にメルカリに入社、執行役員CHROに就任。


  • 久保木誉延(Takanobu Kuboki)

    2007年に楽天グループ株式会社へ入社。開発部門のエンジニアを経て、グローバル人事部に異動。エンジニア採用の責任者として新卒採用立ち上げや海外採用の立ち上げを担当。2018年12月、Talent Acquisition Team Managerとして株式会社メルカリに入社。現在、中途、採用企画チームのマネジメントを担当。10年以上インターネット業界の国内/海外採用に従事。採用以外にもグローバル人事システムの導入/運用など多数経験。


  • 村上将教(Masanori Murakami)

    ビズリーチ(Visional)に入社し、新卒採用・法人セールスを担当。在任中に上場も経験。2022年にメルカリに入社し、GovernanceやFinanceなどのコーポレート部門、ならびにインド現地法人の新卒採用立ち上げに従事。また、全社新卒採用の改革やBuild@Mercariなど、全社横断のプロジェクトをリード。2023年8月より、新卒採用チームのマネージャーに就任。


  • Jane Corleony

    インドネシア出身のトリリンガル(英語、日本語、インドネシア語)。日本およびアジア太平洋地域における9年間の採用経験を経て、2021年5月に中途採用担当としてメルカリに入社。2023年4月より、新卒採用を担当している。多文化バックグラウンドを持つ自身の経験から、Diversity & Inclusionに強い関心を持っている。


  • Victoria Astingo

    フランス出身のトリリンガル(英語、日本語、フランス語)。2014年に来日後、大手アパレルの店舗勤務を経て、その後IT業界の採用活動に5年間従事。2021年12月にソーサー/リクルーターとしてメルカリに入社。2023年6月より、新卒採用を担当している。

メルカリの新卒採用のはじまり、そしてこれまで

──まずは、メルカリの新卒採用のこれまでについて伺いたいと思います。メルカリは、創業4年目にあたる2016年度に新卒採用を開始してから継続していますが、どのような背景や理由があったのでしょうか?

@tatsuo: メルカリが新卒採用を実施する理由は、大きく3つあります。まず1つ目は、新卒採用を実施することで、メルカリのミッション・バリューに共感し、自身の力を発揮してくれるトップタレントに出会いやすくなると考えているからです。もちろん、中途採用の過程でそのような方に出会えることも多々ありますが、転職を考えるタイミングがそれぞれ異なることもあり、マーケットにおけるトップタレント層に出会う難易度は非常に高いです。その点、新卒は中途と比較して就職活動の時期が決まっており、タレントプールも毎年入れ替わるので、その時々のトップタレントにリーチできる確率が高まります。

2つ目は、「多様な年齢層から熱狂的に支持されるプロダクトを作りたい」という思いを持っているからです。メルカリは多様なお客さまに使っていただくことを目指していますが、その中でも特に10〜20代のお客さま比率が高いサービスです。そのため、これからの日本を担うZ世代がのびのびと活躍できる環境や機会を提供することで、サービスの成長にポジティブな影響を与えることができると考えています。

3つ目は、組織の多様性を推進するためです。現在、STEM分野(Science, Technology, Engineering, Mathematics)では、男性がジェンダーマジョリティになっていますが、その傾向は若い世代から徐々に変わりつつあります。そのため、新卒採用を推進することで、STEM分野におけるジェンダーマイノリティの候補者へリーチしやすくなり、多様なタレントプールを形成することが可能となります。
木下達夫(@tatsuo)

──これまで約7年ほど新卒採用を実施してきた結果、具体的に何名が新卒で入社していますか?また、どのような職種で入社していますか?

@kubokkie: 今年の4月時点で、累計200名以上の方が新卒で入社しています。職種としてはエンジニアやプロダクトマネージャー(以下、PM)が多いです。PMは、2018年・2019年度に50〜60名を採用した後、そこから数年募集をしていませんでしたが、2025年度入社から再開を予定しています。直近数年で募集していたエンジニア職種のみならず、さまざまな職種で次世代タレントを受け入れることで、多様性のある組織を作るという意図があります。

@maashi: その他の職種としては、2023年度にはData Analyst、さらに2024年度からは、LegalやGovernanceなどのコーポレート系職種や、Security職種なども新たに募集を開始しています。将来的にはもっと募集職種を拡大して、新卒メンバーを受け入れられるような体制をつくっていきたいですね。

従来の枠組みにとらわれない採用手法

──メルカリの新卒採用活動において、どのような手法を用いているのか、具体的に教えてください。

@maashi: インターン採用、職種別採用、通年採用、海外採用の4つの手法を実施していることが、メルカリの新卒採用のユニークなポイントです。

なかでもインターン採用については、メルカリがこだわりを持って続けてきた採用手法で、これまでの新卒入社メンバーのほとんどが、インターン経由で正社員として入社しています。企業視点だと、実際に現場で働いてもらうことで働く場所としての魅力づけができますし、候補者視点では入社後に「思っていたのと違かった」のようなズレを減らすことができるので、双方に対してメリットがあると感じています。

@kubokkie: 新卒採用においてもメルカリのバリューの1つである「Be a Pro(プロフェッショナルであれ)」をとても大切にしています。メルカリでは基本的に1ヶ月以上、実際のプロジェクトに入って実践的なインターンを経験していただきます。インターン期間を通じて、メルカリの会社の内側に入り込んでもらいたいですし、カルチャーや働き方、技術への取り組み方なども含めて肌で感じ、理解してもらった上で入社してほしいと思っているためです。
久保木誉延(@kubokkie)

@maashi: また、職種別・部門別採用もメルカリの新卒採用の特徴です。応募段階から職種を絞っているので、配属予定、または配属される可能性のある部署のマネージャーがほぼ必ず選考に関わります。選考の段階から実際の仕事をイメージしやすくなるため、入社後すぐに思いっきり働ける環境づくりに貢献できていると感じます。また、入社時に職種が決まっていることで、早い段階からプロフェッショナルとしての活躍が期待できるため、一律給与ではなく、一人ひとりのスキルや経験に合ったオファー金額を提示しています。

@kubokkie: 今後はさらに「Go Bold(大胆にやろう)」な採用にトライしていきたいですね。特に力を入れていきたいのが、海外採用です。

メルカリは国内外からトップタレントを集めているので、それぞれの国や地域の大学の卒業時期に対応できるように、通年で選考・受け入れを実施しています。従来の採用手法にとらわれない、柔軟な採用活動を国内外で展開していきたいです。

@maashi: そうですね。インド・バンガロールの開発拠点の新卒採用も、現地の採用チームメンバーと一緒に進めています。2023年は、インドオフィスでも初のインターン生を6名迎え入れたので、この波に乗って海外拠点での新卒採用も推進していきたいです。今後は、海外大学のインターン生を日本オフィスに受け入れる事例も増やしていきたいですね。国内の企業だとまだ実施例が少ないので、業界の先駆け的な存在として、メルカリらしさがより出せると思っています。
村上将教(@maashi)

@tatsuo: 海外の教育機関を回りながら説明会をする「メルカリワールドツアー」のようなことができると面白いよね。過去のユニークな採用事例でいうと、2016〜2017年にかけて募集・実施した『BOLD INTERNSHIP in USA』があります。これは、アメリカ50州それぞれに合計100名の学生を派遣し、「メルカリがアメリカで戦うためのアイデア」を考えてもらうフィールドワークの要素を取り入れたインターンシップで、他に例を見ない取り組みとして大きな反響を呼びました。

優秀なトップタレントを集めたいならば、誰にでも思いつく普通のことではなく、まだ誰もやったことのない挑戦をしなければなりません。そして、そのような大胆な取り組みを面白いと感じてくれる方は、メルカリのカルチャーにマッチする可能性が高いと考えています。メルカリはテクノロジーの力で世界中の人々をつなぎ、あらゆる人の可能性が発揮される世界を目指しているので、『BOLD INTERNSHIP in USA』のような世界を舞台にした取り組みをすることで、グローバルを目指す企業としての決意を発信できることも1つの価値だと考えています。

新卒採用によって、組織の多様性を推進する

──ここまでお話を伺う中で、メルカリのカルチャー・バリューと新卒採用の在り方や手法が密接に結びついていることが伝わりました。新卒採用に注力する理由の1つとして「多様性の推進」というワードが出ましたが、多様な属性の候補者をサポートするために、実施していることはありますか?

@maashi: STEM分野・IT分野におけるマイノリティである女性やLGBT+コミュニティの方を対象に、トレーニングとインターンシップのオンラインプログラム「Build@Mercari」を開催しています。

このプログラムは、現場のエンジニアから声が挙がったことがきっかけで始まりました。これまで、さまざまな事情でチャンスが巡ってこず、学ぶ意欲があってもスキルを身につけることができなかった方は少なくありません。メルカリが企業としてそのような方々に実践的な学びの場を提供し、「自分にもチャンスがあるんだ」と前向きな気持ちになってもらうことで、さまざまな属性のタレントが活躍できる環境をつくりあげられたらと思っています。

@jane.c: 「Build@Mercari」だけでなく、「メルペイ QA Summer Training Camp」というプログラムでも、さまざまなタレントの活躍を後押ししています。こちらは、メルペイの「安心・安全」を支えるためのQA(Quality Assurance:品質保証)を学び、実践する、学生限定のサマーインターンプログラムで、今年は32名の参加者のうち、3名をインターンとして採用することができました。そのうち2名は女性で、さらに1名は外国籍メンバーなので、このようなプログラムを通じて組織のD&I推進に貢献できる可能性を感じています。

Jane Corleony(@jane.c)

@tatsuo: 「採用基準を下げない」ということは大前提としてあるものの、技術レベルが高い候補者に絞りすぎてしまうと、属性が偏ってしまうというジレンマがあります。学生に挑戦機会を提供する実践的なプログラムを通して、スキル的にはまだ伸び代が多くあるものの、ミッション・バリューに強く共感していて、可能性を秘めた候補者に積極的に機会を提供したいと考えています。

採用担当が考える「メルカリらしい」人物像とは

──日々さまざまな候補者と接する中で「こういう方ならメルカリにフィットしそうだな」と思う人物像はありますか?

@maashi: メルカリという舞台で「Go Boldに大きなことを成し遂げたい」人にとってはチャンスの多い環境です。さまざまなバックグラウンドを持つメンバーたちと切磋琢磨しながら、専門性をより高めていきたいと考えている人にはぴったりの環境ですし、常識にとらわれずに楽しむことができると可能性も広がるのではないでしょうか。

@Vicky: メルカリでは日々たくさんの変化が起こっているので、それらの変化を柔軟に受け入れられるかどうかも、重要なポイントだと思います。より良い方法を常に模索し、躊躇せずに提案することが求められるので、たとえルールやマニュアルがまだ整ってなかったとしても、自分で考えて行動できる人はフィットすると思います。

Victoria Astingo(@Vicky)

@kubokkie: 自分の仕事を通して、社会課題を解決していきたいという方にも合っていると思います。メルカリは循環型社会の実現を掲げて、自社の利益だけではなく、社会に対しての利益を生み出していくことを目指している会社です。社会課題に常にアンテナを張り、自分が貢献できる部分がないかを考えられる人や、その可能性にワクワクできる人は、ぜひ入社していただきたいですね。

@tatsuo: 候補者から伸び代や可能性が感じられるか否かは、選考の中で注意して見ています。

メルカリには、新卒入社して約5年でVPになったメンバーがいます。これは異例のスピード感で、新卒採用にはそれだけ無限の可能性があるということを意味します。もちろん、全員が同様のスピード感でVPなどの役職につくことは現実的に難しいとしても、成長速度が速い方を採用して、抜擢し、機会を提供していきたいと考えています。そうすることで、将来的に、メルカリのリーダーを担うタレントを輩出したいですね。

おわりに:新卒採用チームからのメッセージ

──最後に、これからファーストキャリアを歩み始める次世代のタレントたちに向けて、新卒採用チームからメッセージをお願いします!

@Vicky: できるだけ多くの企業の価値観に触れることで、自分に合った企業を見極めてもらいたいと思います。

@jane.c: 私もそう思います。企業のカルチャーをより深く理解するために、インターンシップや選考の機会を最大限活用してほしいです。

@maashi: 周囲からの情報を鵜呑みにするのではなく、一次情報を自ら取りに行くことが大切です。気になる企業の社員とカジュアル面談して情報を得ることで、自分に合うところを選んでいくと良いのではないかと思います。

@kubokkie: 会社のカルチャーやミッションにワクワクできて、自分の貴重な時間を捧げてもいいと思えるかどうかという軸を大切にしてほしいです。みなさん既に話してくれていますが、その過程で社員に会う機会があれば積極的に活用してもらいたいですし、開示できる情報はできる限り提供したいと思っています!

@tatsuo: その会社のミッションに共感できるか、組織の一員として一緒に何かを成し遂げたいと思えるかどうかを大切にしてください。

メルカリのグループミッションの「Unleash the Potential(可能性を広げる)」というフレーズにもある通り、メルカリはみなさんの可能性を「Unleash」できる場所です。自分の可能性を最大限に開放し、未来を広げたいと思っている方は、ぜひメルカリで一緒にチャレンジしましょう!

オフショット:New Gradsチームを兼務しているHiring Managementチームの@Tokも撮影に来てくれました!

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