言語と文化を翻訳する。メルカリに多様性を広げるメンバーの挑戦

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メルカリには多様なバックグラウンドを持つメンバーが集っています。そんなメルカリにとっての「Diversity & Inclusion」とは、特別な取り組みではなく、日常の業務のなかに宿る考え方です。誰もが気持ちよく、活発に働けるメルカリのあり方を考え、実践しているメンバーにインタビューを行いました。

Maya Tanakaは日本とアメリカに長く居住した経験を活かして、Global Operations Teamに所属。日々、言語や文化の翻訳を行っています。「文化の架け橋でありたい」と語る彼女の言葉には、グローバルな社会を楽しみながら生きるヒントがありました。

お互いの言語や意見、立場を理解しようとする姿勢は、とてもメルカリらしい

ーまずは、メルカリに入社したきっかけについて教えてください。

Maya:メルカリにジョインする直前はタイに住んでいて、日本に戻ることになるタイミングでさまざまな企業を探ってみたのですが、時間の制約などがあって、働き方がフィットする企業がなかなか見つかりませんでした。そんなとき知人からメルカリを紹介してもらい、「Global Operations Team(以下、GOT)」というチームがある、と聞いたんです。面談をしてくれた、唐澤さん(執行役員 VP of People&Culture兼社長室長)が「メルカリはフレックスで働けるし、お母さんもたくさんいるから大丈夫だよ」と話してくれて、それから3週間後には働きはじめました。かなりスピーディに決まりましたね。

Maya Tanaka(Global Operations Team)

ーMayaさんの所属するGOTは、どんな業務をしていますか?

Maya:社内ミーティングにおける翻訳・通訳がメインです。社内からは「日本語or英語が話せないメンバーのサポート」という認識をされることが多いのですが、私たちが目指すのは、「文化の架け橋」。言語の翻訳だけでなく、その背景にある文化の違いを踏まえて、多様なメンバーが揃うメルカリを支えるために、さまざまなサポートを行っています。私自身は生まれてから10歳まで日本で育ち、その後22歳までアメリカに住み、22歳からまた日本に戻ってきて、途中タイでの生活を挟み、今に至ります。なので、日本と欧米、双方の文化や慣習がわかるんですよ。同じ言語が話せても、同じ文化の前提がないと通じにくいことって多いんですよね。だからこそ、「文化の翻訳」が必要なんです。最近では、ミーティングで使用される言語の割合が、英語と日本語で半々くらいになってきて、日本人が議事録を英語で書いたり、逆に英語話者が日本語で話し合ったり……お互いの言語や意見、立場を理解しようとする姿勢は、とてもメルカリらしいなと思います。

ー業務に臨む際に、気をつけていることはありますか?

Maya:常に中立でいるように心がけています。どちらの意見も聞き入れて、それをフラットに伝えていく。意見が合わないことってどうしてもあって、私はどちらの言っていることもわかるからこそ、「どうやったら伝わるか」ということを意識して間に立っています。通訳って、一般的には「自分を消す」ことをあるべき姿とされていますが、私はミーティングに積極的に参加しちゃうんですよ。「でもね、この人はこう思ってるんだよ」って。当事者ではない、第三者がいるからこそ円滑に進む場合があるんですよね。私も、自分が所属しているチーム内でのミーティングで意見が割れると「もう!」みたいになったりするので、誰かが間に入ってくれたらいいのかもしれませんね(笑)。

業務のサポートだけでなく、ときには住宅契約についてアドバイスすることも

ーMayaさんは、どういった瞬間に仕事の喜びを感じますか?

Maya:楽しいこと、嬉しいことはたくさんありますよ。難しいミーティングに同席し、自分がいる意味が実感できたり。いろんな国籍やチームの人の話を聞くこともそう。例えば、コロンビアやレバノンなど、自分にとって知らない国からやってきたメンバーの話を聞くと、とてもワクワクします。GOTは経営、デザイン、エンジニアリングなど、いろんなミーティングに参加できるので、自分とは異なる経験をしてきたメンバーの専門性に触れられるのも魅力ですね。もちろん新しい領域に触れる前は、かなり勉強します。私自身、長くiOSエンジニアのチームに関わってきたんですけど、プログラミング言語についても詳しくなりましたね。

ーメルカリについて一番詳しいのは、もしかしたらGOTなのかもしれませんね。

Maya:なんでも知っていますよ!(笑)。現場で起きることから、経営の意思決定まで。だからこそ、私自身は会社の評価制度や働き方とか、いろんなことに意見を言い続けています。

ー例えば、GOTが手がけている「GOTメンターシッププログラム」も海外のメンバーの働き方を考えた結果とも言えますよね。

Maya:そうですね。「GOTメンターシッププログラム」は、日本語が話せない方が入社したとき、チーム内のメンターとは別に、GOTのメンバーがメンターになる制度です。「GOTは、あなたのためにこんなことができるよ」と伝えて、いつでも気軽に相談できるように、制度だけではなく、心理的な安心感を持ってもらえるようにしています。入社して2週間以内に必ずフェイスtoフェイスでコミュニケーションを図り、気軽に会話をしながらそれぞれのメンバーが会社にフィットできるようにアドバイスなどをしています。

ー初めて日本に暮らすメンバーは、私生活での悩みも多そうですよね。

Maya:そうなんです。業務内のサポートだけでなく、例えば賃貸住宅の契約についてアドバイスをしたり、「郵便物が届いたけど読めない」って相談に応えたりもしています。あと日本では一般的な「試用期間」という制度。これって海外では珍しいので、「この3ヶ月でいいアウトプットをしないとクビになるのかな?」みたいな不安を抱くメンバーもいるので、きちんと説明をして安心してもらう、ということも(笑)。GOTのデスクに気軽に相談に来てもらって、チーム全体でサポートしていますね。

属性だけで判断せず、個人に向き合うということ

ーメルカリのサービスをまだ使ったことのない海外のメンバーへ、「体験ワークショップ」も主催しているようですね。

Maya:GOTのメンバーが有志ではじめたプロジェクトですね。CS(Customer Service)と連携して、メルカリで商品の売買を体験できる特別なプログラムです。ふたりがペアになって、お互いに商品を出品し、それをお互いに購入し合う。その後、コンビニで発送して、実際に自宅に届く。この一連の流れを体験することで、自分の業務がどういうサービスにつながっているのかを、しっかり理解してもらうようにしています。

ーMayaさんは、業務上でD&Iを体現していると思いますが、グローバルな組織のメンバーとして働くうえで、どういった意識や行動を心がけるべきだと考えますか?

Maya:まず、文化についての理解をそれぞれが深めていくことですね。私たちのサポート自体はなくなっていけばいいと思っています。理解を深めるには、まずいろんな国の人と話すことが大事。例えば「スペインってこんな国なんだ!」って、異文化に対する好奇心を持って行動し、コミュニケーションすることですね。そのうえで、国籍や属性だけで判断せず、個人に向き合うということができると理想的なのかな。

ーこれからメルカリで実現したいことについて教えてください。

Maya:海外のメンバーと日本人の間には、まだどこか壁があります。国籍や言語で壁ができてしまうのは、仕方ない部分はあるけれど、「メルカリのメンバー」としての一体感をみんなが感じられるようにしていきたいですね。そのために、業務上の課題をシステム化して改善していきたい。GOTは、さまざまなミーティングに出席し、たくさんのチームと関わります。そこで吸い上げた課題を無視せず、解決できるようなシステムをつくりたいんですよ。業務を属人化しない仕組みをつくりたいですね。

ーこれからメルカリにジョインする海外のメンバーにとっても、非常に安心するエピソードですね。

Maya:「GOTは架け橋だよ」ということを伝えたいんですね。海外のメンバーのサポートではなく、「すべてのあなたのため」にいる。メルカリには、お互いに歩み寄ろうという意志を持つ人がたくさんいるので、その文化がもっともっと良い方へ向かっていけるよう、チーム一丸となってサポートしていきたい。私はそう思っています。

Maya Tanaka

北海道生まれ。日本の公立小学校へ通い、渡米。10歳からアメリカのミネソタ州で育ち、2004年に大学卒業後、国際交流員として仙台市で翻訳・通訳や国際交流イベントの企画などを担当。2008年に海外から東京へ赴任する方々の生活サポートをする会社でリロケーション・コンサルタントとして務める。2011年から、(株)LIFULL にて社長秘書や国際事業部の一員として4年務め、2015年に夫の赴任のため、バンコクへ。現地のNPOの広報としてボランティアを務める。2017年に日本へ帰国し、メルカリへ入社。翻訳や通訳を担当するGlobal Operations Teamに所属している。

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