「お金を理由に諦める」をなくしたい。メルペイが創り出す新たな信用のあり方 #MPC2019SEP

2019年9月18日に開催された「MERPAY CONFERENCE 2019_SEP.」。同年2月、スマホ決済サービス「メルペイ」の本格始動とともに行われた「MERPAY CONFERENCE 2019」に続き、2回目の開催となりました。今回のカンファレンスで語られたのは、「信用を創造して、なめらかな社会を創る」というミッションの実現に向けた事業構想、戦略について。

最後に登壇したのは、メルペイ執行役員CBO(チーフ・ビジネス・オフィサー)の山本真人。青柳直樹(メルペイ代表取締役CEO)がメルペイの「これまで」を語り、伊豫健夫(メルペイ執行役員CPO)がメルペイの「これから」を語りました。そして山本が発表したのは、メルペイが創り出す新たな「信用」のあり方でした。

チャージ不要で、スムーズな支払いを可能に

メルペイ最大の特徴。それはフリマアプリ「メルカリ」にある年間約5,000億円の売上金が、さまざまな店舗での支払いにそのまま使えるという点です。ここを強みに、今年2月の本格始動から成長を続けてきました。

山本:この便利でなめらかな体験を、メルカリをお使いのお客さまはもちろん、メルカリをまだご利用できていないお客さまを含め、より多くの方に提供していきたい。それによって、お客さまの好きなこと、やりたいことをより身近に感じられる社会をつくっていきたいと考えております。

山本真人(メルペイ執行役員CBO)

そんな社会を実現する取り組みとして、今年4月にスタートしたのが「メルペイあと払い」。これはメルカリ・メルペイにおける利用実績をもとに利用上限額を定め、その金額の範囲内でのあと払いで買い物ができる機能。メルペイあと払いは、月間の利用上限額内であれば、事前にチャージをすることなく買い物ができ、面倒なチャージ設定やレジ前での残高不足で困ることがなく、スムーズな支払いが可能。また、利用上限金額は用途に合わせてお客さま自身で設定ができます。

山本:メルペイあと払いでは設定金額のうち、いくらを現時点で使っているのかがメーターで表示され、常に確認いただけます。まさに財布の中にお金がいくら残っているかを感じながら管理するのと同じような感覚でお使いいただけるかと思います。

利用状況をいつでも簡単に確認できる。そして安心・安全にキャッシュレス決済を利用できる。そうした便利さから、サービス開始以降、利用者も順調に拡大。20代~30代の方々を中心に利用されており、男女比率では女性の利用が55%という結果も出ています。

山本:メルペイあと払いは、先ほど触れたようにメルカリ・メルペイのご利用実績をもいとに上限金額が設定されています。この利用実績の活用こそがメルカリ・メルペイが生みだす新しい信用に他なりません。メルカリ・メルペイのエコシステムに、この信用の概念が加わることで、さらにお客さまの体験は広がっていきます。

メルペイが創り出した「新たな信用」とは?

この場で山本が語った「信用」──。それは、従来の既存金融システムにおける与信の考え方とは異なるもの。これまでの金融機関による与信は、勤続年数や年収、職業、家族構成など、いわゆる属性情報が多く用いられてきました。

山本:しかし、私たちはそういった属性情報ではなく、その人の行動実績にもとづいて「信用」を判断しています。そうすることで、これまでの信用では評価しにくかった人、例えばまだ社会人歴の浅い若い人、勤続年数や年収では計りにくい主婦の方など、より多くの方の「信用」を生み出すことができると考えています。既存の金融システムでは、そのような理由で信用サービスを受けられていない方は多くいらっしゃいますが、そのすべてが信用できない人ではありません。そういった人たちを何らか別の方法で信用を判断できるのではないか。そうすることで、より多くの方に信用をもとにしたサービスを受けられるような社会にできるのではないか。我々はそう考えました。

そうした想いの末に、メルカリ・メルペイの利用実績をもとに信用を提供するメルペイあと払いが生まれました。メルカリはお客さま同士が取引を行うCtoCのマーケットプレイス。そこには、出品から購入希望者の方との質問のやりとり、購入、配送、受け取った後のお互いの評価まで、さまざまな行動があります。そして、その一つひとつの行動には、丁寧にやりとりする人かどうかも表れます。

山本:数々の取引のなかで「約束を守っていただけるか否か」を判断し、新しい信用を生み出します。そして、これによってメルペイあと払いでは利用上限額が決まる。メルペイをお使いいただくことも含めて、一つひとつの小さな行いをもとにAIのテクノロジーを用いて判定しているのです。また、丁寧に使っていただくことで、どんどんメルペイ上での信用が溜まっていく。そんな仕組みになっています。

新たな信用を用いて与信した結果、これまで信用サービスを受けにくかった方々も含めて99%ものお客さまが使った分の支払いをすでに完了しているなどの結果も出ています。そんな状況を踏まえ、山本は「さらに決済体験を進化させていく」と言い、新たな機能を発表しました。

「お金を理由に諦める」をなくす

山本が新たに発表した新機能、それがメルペイあと払いの分割支払い対応。これまでは、翌月末までに一括で支払うかたちでしたが、翌月ではなく複数月に分けて支払うことが可能となります。また、チャージレスに翌月にまとめて支払えるだけではなく、購入後、数ヶ月かけて支払うなど、より柔軟な支払いも選択可能に。

山本:お客さまの支払い状況は、その人自身やタイミングによって千差万別。そこで、それぞれの状況に合わせられるようしていきたいと考えています。一方で、既存の世にある分割払いやリボ払いでは、支払いの総額を把握しきれなくなったり、いくら払っているのかを管理するのが難しいという理由で、利用することを敬遠している場合も多いかと思います。そのようなご懸念にも、しっかり対処していきます。

「管理するのが難しい」という懸念に対し、メルペイは各購入商品ごとの支払い状況を見える化。今どの商品をいくらまで支払っているのか、あとどれぐらいで支払いが終わるのかなどを、お客さまにわかりやすく、確認できるようにしていきます。

山本:分割して支払えるようになることで、この見える化と管理の観点の重要性はさらに高まると考えています。それぞれ支払いが完了した段階でポイントを付与するなど、ユーザーの支払いもサポートしていければと思っております。

メルペイが目指すのは「信用を創造して、なめらかな社会を創る」こと。お金の流れをより「なめらか」にするため、メルペイで購入した商品の支払いの画面から、直接メルカリに出品することもできます。

山本:商品を購入後、「別のものが良かったかもしれない」と感じつつ使用する経験は誰しもあるかと思います。そんなときこそ、メルカリで出品し、その売上金で新たな物に買い替えていただくことも可能です。これは、メルカリと一体となっているメルペイならではの機能ではないでしょうか。

また、山本はそういった「ならでは」だからこそ得られる時間的価値にも言及。今までであればお金を貯めるまで手に入れられていなかったものを、早く手に入れ、その期間をスキルアップに使う。メルペイを利用することで、本来であればアルバイトなどでお金を貯めていたはずの時間を練習にあてるなど、時間的な価値が得られます。

山本:私たちは、「お金を理由で諦める」をなくし、お客さまの好きなこと、やりたいことをよりに身近に感じられる社会をつくっていきたいと考えています。分割払い機能のリリースタイミングは2020年初頭を予定していますので、楽しみにお待ちください。

山本のプレゼンテーションが終わった後、再び青柳直樹が登壇。今後の意気込みを語り、2回目の開催となった「MERPAY CONFERENCE 2019_SEP.」は幕を閉じました。

青柳:「OPENNESS」を特徴とする決済サービスとして成長してきたメルペイですが、これからは「TRUST & OPENNESS」をテーマに、信用にもとづくチャージレスな決済体験、信用を軸としたエコシステムを創っていきます。新しい信用によって、やりたいことを諦めずに実現できる社会、「価値の移転がなめらかに行われる社会」を実現。そしてメルペイは、単なる決済サービスではなく、「新しい信用のインフラ」として、信用にもとづく循環型社会、なめらかな社会を創っていきたいと考えています。今後のメルペイに、どうぞご期待ください。

(写真右から)メルペイ執行役員CPO・伊豫、メルペイ代表取締役CEO・青柳、メルペイ執行役員CBO・山本

山本真人(Masato Yamamoto)

2004年、東京大学大学院学際情報学府 修士課程修了。NTTドコモを経て、2008年よりGoogle JapanのEnterprise部門 Head of Partner Salesを務める。2014年にはSquare JapanにてHead of Business Development and Sales、2016年からはApple JapanにてApple Pay 加盟店事業統括責任者を務める。2018年4月より現職。

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