“斜め上の経営陣”がメンター、やり方はメンバーが決める──メルカリ新メンタリング施策の手応え

「“斜め上”の経営陣をメンターにする」
「期間は半年。頻度や内容、やり方はすべてメンバーが決める」

そして2020年4月から始まったのが「Exec Mentoring Program」でした。

これは、メルカリグループが育成型組織を目指すため、経営陣とHRBP(HR Business Partner)が企画したプログラムです。選抜されたメンバーは、自分の“斜め上”にあたる経営陣と月1時間程度/半年間のメンタリングを実施。業務へのフィードバックはもちろん、キャリアプランを相談できる時間としました。

第1回目のExec Mentoring Program、参加アンケート上での満足度は4.68点(5点満点)でした。でも、実際のところはどうだったのでしょうか?

今回のメルカンでは、Exec Mentoring Programに参加したメルペイData & MLチームの竹原一彰とメルペイAML&FraudOps(AFRO)チームの檜山麻衣子、メンターを務めたメルカリ代表取締役CEOの山田進太郎による鼎談を行いました。山田進太郎のメンタリングを受けた2人が感じた手応えは?

※撮影時のみ、マスクを外しています。

この記事に登場する人


  • 竹原一彰(Kazuaki Takehara)

    メルペイData & MLチーム、エンジニアリングマネージャー。株式会社 野村総合研究所、株式会社リクルート住まいカンパニー(当時)経て、ソフトウェアエンジニアリング、データサイエンス、プロジェクトマネジメント全般を経験。2019年4月よりメルペイに入社。現在は、Machine Learning、Data Platform、Data Management3チームのマネジメントに携わる。

  • 檜山麻衣子(Maiko Hiyama)

    メルペイAML&FraudOps、マネージャー。2001年より株式会社ソニーファイナンスインターナショナルにてカスタマサービス/クレジット審査センターの運営/育成担当として従事。2010年からは株式会社リブセンスにてHR系サイトのカスタマーサポート/サクセス/債権回収オペレーションチームのマネジメントを経験し、2019年4月よりメルペイへ入社。現在はおもに不正対策企画/モニタリングオペレーションチームの組織戦略マネジメントに携わる。

  • 山田進太郎(Shintaro Yamada)

    メルカリ代表取締役CEO。早稲田大学卒業後、ウノウ設立。「映画生活」「フォト蔵」「まちつく!」などのインターネット・サービスを立上げる。2010年、ウノウをZyngaに売却。2012年退社後、世界一周を経て、2013年2月、株式会社メルカリを創業。


メルペイ所属の2人が「山田進太郎」をメンターに選んだ理由

山田:メルカリグループは「育成型組織を目指す」ため、メンバーが成長できる場やきっかけづくりになる施策をいくつか実施していました。そのなかに、人材開発会議みたいなものがあったんです。そこでは、各VPなどから推薦されたメンバーに対して「この人にはこんなチャンスがあるといいのでは」など話し合っていました。つまり、アサインメントや異動を提案する場でもあったんですよね。

そういった会議を1年ほど続けていたのですが、毎回「こんなにすごいメンバーがいたのか」「メルカリ、いいじゃん!」みたいな感じになっていて(笑)。「ならば、メンバーがもっと成長できるきっかけをつくるためにメンタリングをやってみよう」となり、誕生させたのが「Exec Mentoring Program」だったんです。

山田進太郎(メルカリ代表取締役CEO)

山田:まず考えたのは「メンターとメンティーの組み合わせをどうするか」。僕らとしてはできるかぎり、参加メンバーの希望に沿うものにしたかった。そのため、実施頻度や内容、やり方はすべてメンバーの希望を重視。また、視野を広げる=直属以外の経営陣と話せるように“斜め上”にあたる経営陣と組めるように調整しました。そして、第一弾を2020年4月にスタート。僕を指名してくれたのは…このお2人でした。

改めて聞くのですが、なぜ僕だったんでしょうか?

竹原:進太郎さんが一番幅広くメルカリグループの事業を見ているからです。僕は今メルペイのデータ周りを担当しているのですが、プロダクトづくりも好きなので…。進太郎さんとユーザーエクスペリエンスの話をしてみたくて、第一希望にしていました。むしろ、進太郎さんしか希望していなかったくらいです!

竹原一彰(メルペイData & MLチーム)

檜山:私も竹原さんと同じくメルペイ所属なので、できればメルカリの経営陣にメンタリングしてもらいたいと思っていました。

メルカリとメルペイは、同じアプリ内にあるサービスです。そのなかで、メルペイのオペレーション領域を担当している私の役割は、どうやってお客さまに使っていただけるサービスにするかを考えること。創業者である進太郎さんがプロダクトづくりで一貫し続けてきたことのなかにヒントがあるんじゃないかと思い、第一希望としてリクエストしていました。まさか、そのまま採用されるとは思っていなかったので非常に驚きましたけれど(笑)。

檜山麻衣子(メルペイAML&FraudOps(AFRO)チーム)

一番助かったアドバイスは「誰と話すといいのか」

山田:Exec Mentoring Programでは、メンバーに「メンタリングを通じてどうなりたいのか」というゴール設定をしてもらっています。お2人は、どんなゴール設定にしていたんですか?

竹原:僕は「進太郎さんと何でも話せる関係性になりたい」「業務へのフィードバックがほしい」でした。通常のダイレクトレポートを、進太郎さんにお願いするような感じですね。

当時の僕は、データ組織構造や、メルカリ・メルペイの連携をどうしようかと悩んでいました。というのも、メルカリ・メルペイにはそれぞれデータチームがあります。もちろん相互にサポートし合っていましたが、片方に負荷が集中したり、責任の所在が曖昧になる事態が起こりつつあったんです。そんなことを相談し、進太郎さんからもらったアドバイスで一番助かったのは「誰と話すといいのか」でしたね。提案してもらったのは、Jeffさん(メルカリVP of Analytics)でした。おかげで、役割分担を整理し、戦略を共有しながら動き始めるきっかけを掴むことができました。

山田:4年ほど前から、メルカリグループでのデータ連携を進めていました。当時から僕とともにデータ領域を整備・強化していたのがJeffさんです。

データ領域は、エンジニア、PM、マーケティング…と、関係するメンバーが多いんですよね。さらに、データを連携すること自体の重要性を理解してもらうところから始めなくちゃいけないなど、時間もかかる。当時のJeffさんも、人間関係を構築しながら、今のAnalytics体制を築いています。竹原さんもメルペイで同じようなことをやっているので、Jeffさんの経験を聞くのがいいんじゃないかと思ったんですよね。

竹原:進太郎さんからアドバイスをもらってすぐ、Jeffさんに「進太郎さんとの1on1で、『Jeffさんと話してみたら?』と言われたんです。会ってもらえますか?」とDMしました(笑)。実は、Jeffさんとコンタクトをとるのはこのときが初めて。進太郎さんに推薦してもらってできた関係性ですね。

ほかにも、僕はデータ領域のロードマップをつくっているのですが、やはり一筋縄ではいかなくて。これに対して、進太郎さんはメルカリグループ全体のロードマップやOKRをつくってきた経験から、「“お客さまにどんな世界観を見せるか”がないとみんながまとまらない」など、僕がぶち当たるであろう課題から逆算したアドバイスももらっていました。組織体を考えるような大きな話は実行可能なものが少なかったりするんですが、進太郎さんはすぐに動き出せるアドバイスが多かったことも、個人的にとてもよかったです。

メンタリングで得られた、一歩先を見据えた課題設定

山田:檜山さんは?

檜山:私は「業務にまつわる課題にチャレンジできるよう、実行プランを固めたい」と、少し強めのゴール設定にしてみました。進太郎さんの視点にできるかぎり近い課題設定をして、それを私が無理くりにチャレンジするくらいのことをやったほうが成長できるんじゃないかと思ったからです。結果的には、話し合った内容をアクションに落とし込み、OKRとして設定した業務にどれくらい組み込んだかを話し、フィードバックをもらいました。

日々の業務に向き合っていると、どうしても足元のプランだけで終わってしまったりするんですよね。進太郎さんとのメンタリングを通して、少し先の未来で、メルカリ・メルペイがお客さまにどうやって大事にされていくのかを正しく考えられるようになった気がします。これが一番うれしい成果でした。

山田:それはよかったです。

檜山:竹原さんも話していましたが、進太郎さんのメンタリングは「実行可能なアドバイス」が多かったと私も感じています。メンタリングのなかで「どうやってオペレーションの質を高めていくか」を話し合っていたとき、進太郎さんが「AIや機械学習は欠かせないよね」「今度、メルカリで外部講師を招いた勉強会があるから参加してみたら?」と、滑り込ませてもらいました。本やオンライン講座で勉強していましたけれど、プロのもとで実体験を持って学べたおかげでぐっと理解が深まりました。

山田:檜山さんにおすすめした勉強会は、僕も昨年受けたものです。AI技術はトラッキングしていたものの、実際にコードを書いたことはなく…僕もこの勉強会を通じて「こんな感じでできるんだ」と学べたのはとてもいい体験でした。なので、檜山さん「一度受けてみたら?」と提案したんです。

檜山:既存の課題を洗い出しながら、本などで学んだことをもとに「どんな技術に置き換えられるか」を考えていました。しかし、進太郎さんは実体験を持って「これはもしかすると合わないかも」と具体的に話し、ポンポンと修正してくれたんです。おかげで、フォーカスするポイントをしっかり定められるようになりましたね。

「ここにいると一番成長できる」と感じてもらえる場をつくりたい

山田:メンタリングプログラムをやってみて、どうでしたか?

檜山:ラッキーなチャンスに恵まれたなぁと感じています!これまでレポートラインのみからのフィードバックだったところ、進太郎さんからもアドバイスをもらえることで業務や意思決定のスピード感を倍速にできました。Exec Mentoring Programを受けた・受けていないだと、進められる課題の大きさは明らかに変わりました。ありがとうございました!

竹原:僕も、よかったです!メンタリングでは、業務のほかにも、進太郎さんのおすすめの本やNetflixのドキュメンタリーの話を聞けたり、あとは、データやアルゴリズムのフェアネスなど、世の中のためになる活用について話せてうれしかったです。ビジネス上でのKPIや利益だけじゃなく、制約がありながらも、世の中に受け入れられるビジネスにしていきたい想いが同じでホッとしたと言いますか、「いいから利益を最大化しろ!」と言われなくてよかったと言いますか(笑)。

(一同笑)

山田:僕個人も、このプロジェクトはよかったと思っています。お2人とも、Be a Proなんですよね。フィードバックに対して真摯に耳を傾けてくれましたし、すぐにアクションにもつなげてくれて、僕としてもやりがいがありました。それに、接点が少なかった方々と話すことで今のメルカリグループの現場感も知ることができました。現在すでに第二期のメンタリングを開始していますが、今回からはもっとメンターの数を増やしています。これからもメルカリ・メルペイで働くメンバーの成長をサポートして、メルカリグループを「育成型組織」にしていきたいですね。

山田:…と、ここまで言っておいてなんなのですが、実は「育成」という言葉があまり好きではなくて。

竹原、檜山:えっ?

山田:「育成」って、少し上目線な感じがするんです。本来「成長」とは、自分自身でするもの。メルカリグループはいち企業として、メンバーが成長できる場をつくっていきたいと考えていますが、そうすると「育成」は、適切な表現ではない気がしているんです。

単純な話ですが、人を増やせば、その分だけできることも増えます。しかし、今メルカリ・メルペイで働くメンバーの能力を高めることでも、事業としてできることは増やせます。何より、成長を実感できる場で働くことは楽しい。だから僕は「ここにいると一番成長できる」と感じてもらえる場をつくりたい。それを形容するいい表現も、模索しているところです。

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