日本“だけじゃない”販路をつくる越境チーム、その新ポジションってどんな感じ?

「越境チームのJDを書いたので、見てもらえませんか?」

メルカリのCrossborder(越境)チームでは、ビジネス・デベロップメント(以下BizDev)と、プロダクトマネージャー(以下PM)の2職種の採用を新たに開始します。

そこで、越境チームの@mikitsubaが書いたJD(求人票)を、Talent Acquisition(採用)チームの@rachelが確認することに。今回は、@rachelがJDをチェックして気になったポイントを、越境チームの@mikitsubaと@yodaに質問しながら深掘りしてみました。

越境チームの2つの新ポジション、PMとBizDevはいったいどんな役割なのか?そして越境ビジネスの現状や、これからの未来についても踏み込んでみました!

この記事に登場する人


  • 三木 翼(Miki Tsubasa、@mikitsuba)

    新卒で森・濱田松本法律事務所に弁護士として入所し、M&A、ファイナンス、Fintech案件などを中心に企業のサポートを行う。2018年12月にメルカリに入社し、経営戦略室のメンバーとして全社ロードマップの策定などを担当しつつ、越境ビジネスの推進をサポートする。2021年1月より、越境チームのPMとして、越境ビジネス全般の推進を担当している。

  • 與田祐樹(Yuki Yoda、@yoda)

    大手印刷会社系列のITベンチャーを経て、2011年にグリー株式会社入社。2015年に株式会社ファーストリテイリングへ入社し、PMとしてユニクロアプリやジーユーオンラインストアの開発を担当。2018年2月に株式会社メルカリ入社し、US版メルカリのPMを担当。その後、2019年7月よりJP版メルカリにてProduct divisionのマネージャーを担当。現在は、越境ビジネス、新規事業プロダクト開発やビジネス展開の基盤開発を担当している。


メルカリのミッション達成に直結する越境チーム

@mikitsuba:@rachelさん、さっそくJDを書いてきたんです!内容をチェックしてもらえますか?

三木 翼(Tsubasa Miki、@mikitsuba)

@rachel:ありがとうございます!…なのですが、JDを仕上げるために私からもいろいろ質問させてください。そもそも越境ビジネスって、どんなことをやっているんですか?

@mikitsuba:現在の越境ビジネスを一言で表すと「JP版メルカリで出品されている商品を、海外のお客さまも買えるようにすること」ですね。現時点でのやり方としては、外部のプラットフォーム、たとえば中国の「閑魚(シェンユー)」や「淘宝(タオバオ)」、東南アジアの「Shopee(ショッピー)」などの海外のマーケットプレイスや「Buyee(バイイー)」のような購入代行サービスと連携し、そこからメルカリの商品を海外のお客さまに購入してもらっています。越境ビジネスは、意外性のある面白い取引も多いんですよ。それぞれについては過去のメルカン記事でも紹介しています。

@rachel:越境ビジネスは、今は日本事業(メルカリJP)におけるひとつのビジネスですが、メルカリのミッションである「世界的なマーケットプレイスを創る」を達成する鍵にもなりますよね。

@mikitsuba:そう思います。今後の越境ビジネスのポテンシャルとして、US版メルカリでJP版メルカリの商品を買えるようにしたり、その逆もあったり。今はまだ外部のプラットフォームとの連携を前提にしていますが、最終的にはお客さま同士がメルカリ上で、国境を超えた個人間売買をできるようにしていきたいです。

@yoda:そういったメルカリのミッションに密接に関連するアクションを取れるところが、このチームの特徴です。今後も、越境ビジネスのポテンシャルを実現していくために、どんどんチャレンジしていけるチームにしたいと思っています。

@rachel:ただ、やりたいことや将来性は大いにあるけれど…今はとにかく「人が足りない!」ってことですね?(笑)

加藤礼子(Reiko Kato、@rachel)

@yoda:おっしゃる通りです(笑)。そもそも越境ビジネス自体、しっかり仕組みをつくる以前に“売れるかどうかわからない”という要素が多分にある状態からのスタートでした。そのため、今までは仕組みとして足りない部分はありつつも、パートナーの方々に助けてもらいながら運用してきた感じです。それが今、ありがたいことにさまざまなところから引き合いがあり、事業が急成長しています。

そこで事業の拡大に対応できる仕組みやビジネスの基盤構築が急務となっています。でも現状は@mikitsubaさんがBizDevからプロダクト開発、マーケティングまですべてやっている状態。正直に言うと「今すぐ人がほしい!」という感じです(笑)。

社内外問わず“越境”していけるチームに

@rachel:なるほど。そこで今回BizDevとPMの2職種を募集しているんですね。見たところ、どちらのJDも内容が似ている気がします。1つにまとめてもいいように思いますが、どうして2職種に分けて募集しているんですか?

@mikitsuba:越境チームは、メルカリのどこか特定の機能ではなく「越境事業」というビジネスをまるっと担当しているので、チーム内での業務範囲が多岐に及んでいる背景があります。事業推進に向けて、新規連携の構築を含むプロダクト改修を伴わない施策もあれば、改修を伴う施策もある。その中で、なんでもできる方を1人だけ募集するのは現実的ではないのかなと。求める知識やスキルに応じて、前者はBizDev、後者はPMとして別々に募集することにしました。

@rachel:逆に、2職種は役割や担当する業務は異なるのに、JDの内容が似ているのはなぜですか?

@mikitsuba:役割が異なるとはいえ、やはり同じチーム内の職種なので、見ているところ・目指すところは共通。なので「PMだからプロダクトに関わることしかやりません」「BizDevなのでエンジニアとコミュニケーションしません」ではなく、お互いの主領域を持ちつつも、そこに収まらない施策を考えたり、お互いのサポートができたりするチームになってほしいと思っています。バックグラウンドや持っている知識は違っても、ある程度はオーバーラップしながら動くチームをイメージしています。

@yoda:逆に「BizDevの経験はあるけれど、PMの仕事にも染み出していきたい」という方であれば、BizDevのポジションにいながらPMの領域にも同時に挑戦していただけます。もちろん、PMの経験を持ちつつBizDevへの挑戦も。

@rachel:職域にとらわれずに様々な経験ができそうですね。では、BizDev・PMにそれぞれ具体的にどんな役割を期待していますか?

@mikitsuba:BizDevには新規パートナーさんとの連携構築、開発を伴わない越境ビジネスのUX改善施策の推進、マーケティング施策の実施など。PMには、メルカリから提供するAPI開発のリードや、そのほかのプロダクト改修を伴う施策の企画・推進などを期待しています。あとはJDにも書きましたが、BizDev・PMともに、社内だけではなく社外のステークホルダーとも上手くコミュニケーションを取れることは、かなり重要な部分ですね。

@yoda:そこは重要だよね。特に今までのメルカリのPMは、プロダクトの“中”の体験を良くすることがメインでした。しかし、越境ビジネスは社外のパートナーさんと連携して初めて成立するものです。メルカリ内だけに閉じず、視野を広げていく必要があると思っています。

與田祐樹(Yuki Yoda、@yoda)

@rachel:なるほど、それぞれの役割はクリアになりました!では実際にチームにジョインしたあとは、@mikitsubaさんとどのように連携していくイメージですか?

@mikitsuba:僕自身はこれまで、BizDevやPM、マーケティング的なことをすべて担当してきたので、ある程度チーム全体の状況は把握できています。なので、それを活かしつつ、新しく入社するメンバーとは、バランスを取りながら並走していきたいですね。全体感を見ながら、その時々で重点を置くべきところはがっつりと並走。そうでないところは自走していただくイメージです。

@yoda:チームとして「越境ビジネスを大きくする」という大きな目標があるので、“All for One”で目標に向かっていきたいですよね。お互いに助け合って知恵を絞りあい、掛け算を誘発できるのがチームとして一番の理想です。

必須要件の裏側にある、担当者の本音

@rachel:これでJDが出せそうです!ところで、JDを書いているときに@mikitsubaさんが悩んだポイントはなかったですか?

@mikitsuba:実はJDだけで伝えきれないところが何個かあって…補足してもいいですか?ひとつは、BizDevの必須条件にリーガルやコンプライアンスのことを書いたんですが、なぜそれらをあえて取り上げたのかというところです。

越境ビジネスは、海外へ展開していく事業なので、僕たちが想像もしていないようなルールやリスクがあったり、プラットフォームとの連携では必ず「データセキュリティは大丈夫なの?」といった声が出たりします。セキュリティへのリスクヘッジが特に重要な事業であるため、「この人なら安心」と言われるくらいの人が推進すべきだと思っています。そういった危機管理的なところに気を配れることも重要視しているんです。

@yoda:リスクに対する“嗅覚”を持っているというか、要するに“鼻が利く人”ってことです(笑)。昨今では、プロダクト面でもセキュリティレベルの高さが求められる動きもありますし。PMだけではなくBizDevの方にも、それらを意識した柔軟な提案やオペレーションの構築、ビジネス交渉をしていただきたいです。逆に、こういった複雑さを乗りこなす経験は、キャリアレベルを高めることになりますし、やりがいのあるチャレンジではないかと。

@rachel:では、危機的状況を乗り越えた経験がある方は活躍できる…?

@yoda:窮地を乗り越えた経験がある方は、反省をふまえた想像力がありますよね。だから“しくじりエピソード”をお持ちの方もぜひ!あ、でもちゃんと“しくじり”は回収しているのが前提ですよ(笑)。

@mikitsuba:もうひとつ悩んだのは、両ポジションの必須条件に「データを用いた課題発見・意思決定」と書いた部分。ここの表現も悩みました。越境チームにおいてかなり重要なスキルなんですが、文字上はなんとなく“すでにあるデータを分析する”くらいのニュアンスに伝わってしまうかもしれません。ここで言いたいのは、新しい課題を発見し、発見した課題が最も優先すべきものかを確かめるデータを探し、その上で課題解決のための施策を実行する…といった一連の流れのことです。例えば、細かいトライアルやユーザーインタビューもそのひとつの方法だと思います。

@rachel:データ分析のスキルより、課題発見から最終的にどうアクションするかまでをファクトに基づいて考えられて、かつ周囲も説得できる力、ということですか?

@mikitsuba:そうです!

@yoda:あ、僕からも補足が。PMの条件で「カスタマージャーニー」に触れたんですが、「必要あるの?」と思う方もいるかもしれません。越境ビジネスは、パートナーさんがいて、さらにその先にお客さまがいるという、たくさんのステークホルダーがある複雑なビジネスなんです。だから、ちゃんとそこを描き切らないと、本当に意味のあるプロダクト開発や、価値提供ができない。そのため、JDにも書きました。

@rachel:ありがとうございます!。ほかにも、この場で伝えておきたいことはありますか?

@yoda:これは将来的な話なんですが、越境チームはプロダクトの“外”の体験をアップデートしていくチーム。なので、越境という事業に留まらず、それ以外の施策を担当する可能性もあります。チャレンジした方が組織・お客さまにとって有益と判断したら、もしかしたらチームを異動するかもしれないし、他チームが合わさることもあるかもしれない。そこは柔軟な判断をしていきたいですね。

メルカリのグローバル展開に全力投球できる人、ウェルカム!

@rachel:ではおふたりが思う、越境チームならではの面白さもお聞きしたいです!

@yoda:今チームでは日本から海外への越境取引をやっているんですが、いずれは海外から買うだけじゃなくて売ることもできたら、ひとつの大きな魅力になると思っています。チャレンジの仕方も、もしかしたらマーケットプレイスを開くこと以外に、APIとして対応しきるのかもしれないですし、色んなアプローチがありますよね。そういったところにも柔軟にチャレンジできることが、このチームの面白さだと思います。

@mikitsuba:例えば、アメリカに住む方がWeb版メルカリを経由して、そのまま商品を買えるような世界観も目指したいですよね。そこには国際配送や国際決済、CS対応などの問題が山積しているので、すぐに実現できることではないですが。実現に向けてBizDev・PMとともに、チームで力を合わせてチャレンジしていきたいですね。

@yoda:スマホでパシャッと撮って出品したものが、海外のどこかで購入される体験は、10年前だったら絶対にありえなかった。だからこそ越境ビジネスはお客さまにとってもグローバルでの新鮮な体験になると思います。そんな「体験構築」にワクワクできる方は、ウェルカムです!

@rachel:話を聞いていたらすごくワクワクしてきました!世界進出を肌で感じることができるチームなんですね。ちなみに、外部パートナーの方とのコミュニケーションは基本的に英語なんですか?

@mikitsuba:日本語が多いですが、今後も連携パートナーは増えていくと思っているので、その中で英語を使う可能性は非常に高いですね。

@yoda:チーム内でのコミュニケーションも英語を使う頻度は高いので、必然的に英語力は求められると思います。

@rachel:英語力のほかにも、それぞれのポジションであったら望ましい経験やスキル、「こんな方がいい!」という理想像があれば聞かせてください!

@mikitsuba:BizDevだと、外部企業とのアライアンスをリードした経験ですね。PMは、エンジニアと緻密にコミュニケーションを取って、プロダクトを開発してきた経験がある方。ちゃんとフレームワークを考え、課題発見から実際の施策につなげるまでの一連の流れなど、要するにPMとしてのスキルを磨いてきた方ですね。

@yoda:越境をはじめ、日本を越えたマーケットプレイスを実現できるのが、このビジネスの大きな魅力なので、そこに全力投球できる方はぜひ仲間になってほしいです。あとは、海外のパートナーさんとリモートで打ち合わせする機会も多いんですが、画面越しにハグされているかのようなパワフルな方がいらっしゃるので、そういったパートナーさんの“上げ潮”なテンションについていける方もぜひ!(笑)

@mikitsuba:常に海外と隣り合わせのビジネスなので、グローバルに関心があることもポイントですよね。繰り返しにはなりますが、BizDevにもPMにも共通して一番求めているのは、自分の領域を決めつけずに、越境ビジネスのためになることは躊躇なく貪欲に学べて、仕事に生かせること。そういう方と、ぜひ一緒にお仕事をしていきたいです!

こんな感じのやり取りを経て完成したJDは現在公開中!!完成した求人票だけではわからない、募集までの過程や思いが少しでも伝われば嬉しいです。

そして職種について気になる方、もっと知りたいことがあるという方はぜひご応募を!

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