「一方通行な信用」はもう成立しない、だからお客さまと一緒につくりたい #メルペイCDのゆかいな仲間たち vol.5

メルペイがミッションに掲げている「信用を創造して、なめらかな社会を創る」で、重要な役割を担っているのがCredit Design(クレジットデザイン、以下CD)チームです。…と書くとカタ〜いイメージもありそうですが、そこにはキャリアもバックグラウンドもさまざまだけれど「信用をカタチづくるおもしろさ」に魅了された、なかなかゆかいなメンバーが揃っておりまして!

そんな彼らの個性豊かな人柄に触れつつ「あなたにとって信用とは?」と聞いちゃう本企画。今回はCDチームでBusiness Development(BizDev)を担当する山路ゆうか(@yyuuka)と信川享介(@nobby)が登場します。

金融機関出身で与信担当歴も長〜いこの2人。「限度額が毎月変わる」「少額」といった、今までの与信にはない特徴を持つメルペイですが、@yyuukaと@nobbyはどのようにパートナーの方々に理解してもらっていたのでしょうか?聞き手は、CDチームのプロダクトマネージャーである鍛 哲史(@kj3104)です。

※撮影時のみマスクを外しています

この記事に登場する人


  • 山路ゆうか(Yuuka Yamaji、@yyuuka)

    三菱UFJ銀行、ボストンコンサルティンググループ、GEキャピタルで金融事業の審査・与信関連業務に従事。2018年8月にメルペイ入社、新規事業立ち上げに取り組む。


  • 信川享介(Kyosuke Nobukawa、@nobby)

    2002年4月に三井住友カード株式会社入社以来、16年に渡り信用事業、データ分析、リスク管理業務に従事。2019年9月にメルペイへ入社。


  • 鍛 哲史(Satoshi Kaji、@kj3104)

    大学在学中にWeb、ゲーム、VRの事業を立ち上げたのちブロックチェーン企業の創業に参画し日本事業のプロダクトの責任者として従事。海外の国立銀行でのプロジェクトや日本のKYC高度化プロジェクトなどを進行。2018年5月にミッションに共感しメルペイに入社し、メルペイスマート払いをはじめ、さまざまなプロジェクトに取り組む。


与信事業は、経験があればあるほど優位になる世界

@kj3104:@yyuukaさんも@nobbyさんも金融機関出身ですよね?なぜメルペイへ…?

@yyuuka:私のキャリアスタートは銀行で、そのあとにコンサルティングやリース、クレジット会社と、基本的には審査・与信周りの業務を担当してきました。前提として、銀行は「信用創造」が使命。それもあり、メルペイのミッションに「信用を創造する」と入っているのを見たときは「このミッションを、IT企業が!」と驚きました。また、私自身もメルカリを使っていたこともあり「メルカリが決済事業をやるなら、後払いビジネスも着手するはず」と予測して、転職してきました。

山路ゆうか(@yyuuka)

@kj3104:すごくパワフル!@nobbyさんは?

@nobby:僕は16年半ほどカード会社で働いていました。当時からFinTech企業を担当していて、「すごく進んでいるなぁ」と感じていたんです。とは言え、当時は各社ともに決済が主流だったので与信はやらないだろうなと思っていたところ、メルペイが「信用を創造する」と宣言。とても興味がわきました。自分のキャリアのほとんどが与信事業に携わるものだったので、その経験を活かして新たになにかできるチャンスだと思い、入社を決めたのです。

@kj3104:え、与信事業を16年半!?与信のプロフェッショナルじゃないですか!

@nobby:いやいやいや…メルペイで働くメンバーはみんなオールマイティで、専門領域を超えて動き回っています。そんな姿を見ていると、僕が培ってきた16年分の与信に関する知識もあっという間に抜かされちゃうんだろうなと思っています(笑)。

信川享介(@nobby)

@yyuuka:@nobbyさんは謙遜していますが、与信事業は経験があればあるほど優位になる世界でもあります。企業には拡大・縮小の波があり、かつ環境による影響もある。だいたい3〜4年で好・不景気がひと回りします。そんな状況下で新型コロナウイルスのような事態が起きると過去事例をもとに対応していくことになるのですが、当時の経験者が異動などでいなかったりして情報が少なすぎるためにすぐ動けないこともあるんです。その点、@nobbyさんは一連の流れを何度も経験した貴重な人材かと!

@nobby:恐縮です(笑)。与信事業では語り継ぐべきところが多いですからね。僕も、先輩方からいろいろ教えてもらったからこそ今があります。

驚いたのは、「お客さまのために何ができるのか」を考えて必要なルールを当てはめていくスタイル

@kj3104:お2人は今、CDチームでどんな仕事をしているんですか?

@yyuuka:シンプルに言いますと「与信関連商品の事業開発、パートナーさん対応」ですね。

@nobby:それに加えて、「与信の基準を決める役割」も担っています。過去記事にも登場していた@toriさんと@shuukさんたちML(Machine Learning)メンバーがつくっている与信モデルの出力値をもとに、どんなお客さまをどれくらいの与信にするかを会議で話し合っているんです。経営層はもちろん、プロダクト開発チームやお客さまサイドに関係するチームとの話し合いをリードしながら、基準を決めています。

@kj3104:金融機関時代とのギャップはありましたか?

鍛 哲史(@kj3104)

@nobby:事業スピードの速さには驚きました。また、透明性が高く、社内メンバーであれば誰でも必要な情報へアクセスできるところも新鮮でしたね。

@yyuuka:私は、発想の仕方が違うところに驚いていました。金融機関のほとんどが、お客さまが安心・安全に使えるように法律ファーストでプロダクト開発をしています。そのため、まずは業法など問題ないかを確認してから、デザインや開発に入っていきます。一方メルペイは、お客さまの安心・安全を守ることを前提にした「実現したい世界観ファースト」。そこから「お客さまのために何ができるのか」を考え、必要なルールを当てはめていく。前職までの発想とはぜんぜん違っていて、斬新でした!

あとは、お客さまが金融商品に対してどんな印象を持っているのかを知ることができたのも大きかったですね。「使いすぎてしまうのではないか」という不安は、やはり根深いものです。メルペイは、お客さまにとって使いやすいサービスを目指していますが、同時に「使いすぎないように」という部分を重視している姿勢に“らしさ”を感じています。

@nobby:メルカリもそうですが、メルペイのメンバーもまずは自分でサービスを使ってみるんですよね。そこから機能やUXを考えている。お客さまの立場で考えているから、プロダクトでの思想にも納得感があります。

メルペイの“オリジナリティ”をパートナーへどう伝えていた?

 

@kj3104:お2人は金融機関時代から「信用」に関わる仕事をしていましたよね?メルペイに入ってから、印象は変わりましたか?

@nobby:まったく新しい概念と向き合っている気がします。長年続いている企業とゼロからスタートしたばかりの企業では、信用の積み重ね方が異なります。メルペイはスタートしたばかりの企業なので、ちょっとした間違いが命取りになる。そうならないように、細かなところまで配慮するようにしています。

@yyuuka:@nobbyさんの言うとおり、メルペイはスタートアップなので、我々も学びながら信用を構築しています。そして、前例がないサービスなので、私たちが過ちをおかせばマーケット自体がなくなってしまう可能性すらある。そんなセンシティブさも抱えています。

@nobby:ですね。そして、メルペイにおける与信の特徴は、お客さま自身の行動実績によって限度額が毎月変わること。そして少額であること。クレジットカードの限度額は、そんなに頻繁に変わりません。同じ「信用」を扱っているのにぜんぜん違うなぁと思うわけです。

@yyuuka:「限度額が毎月変わる」は今までにないものなので、与信関連のパートナーさんへの説明も少し難しかった記憶があります。まだ世の中にないものだから理解しにくいし、CIC(割賦販売法および貸金業法の両業法に基づく指定信用情報機関)の規約上にない要素もあったりします。そこは「こういうことがやりたいんです」とパートナーさんにお話し、理解してもらったうえで「ではこういう解釈でやっていきましょう」と進めてきました。

パートナーさんのなかにはメルカリグループを「応援したい企業」と後押ししてくださる方もいました。だからこそ、私たちはパートナーさん側の「ここは守ってね」をしっかり守らなくちゃいけない。このやりとりを経て「変なものを世の中に出しちゃいけない」と強く思いましたね。今はメルペイを使ってくださる方もいるので、企業としての信用も積み重なってきています。

@nobby:与信関連のパートナーさんたちとコミュニケーションを続けていると、彼らも法律の枠組みにおける課題と向き合い、解決しようとしているのだとわかります。そういう意味では、同じ方向を向けているからこそ、応援してくださっているのだと思っています。

データによる「信用」は、金融業界のメリットになる

 

@yyuuka:このまま話し続けちゃうんですけど、私、もっと自分の親(シニア)世代の方々にメルペイのような便利なものがあると知ってほしいんですよね。

@kj3104:確かに、メルペイのお客さまには若い世代が多いので、ほかの世代をどうやって増やすかは考えたいところです。

@yyuuka:そうそう。ところが、シニア世代の多くが「スマホ」というだけで遠ざかってしまっています。何がシニア世代にとってフレンドリーなものになるのかを考えると、与信ではなく、決済体験だけでもよかったりする。シニアの方々にとって使いやすいものは、他の世代にとっても使いやすいものだったりするので、ぜひ実現したいんです。

それに、今メルペイを使ってくださる若い世代も、必ず年をとります。さらに、これからの世代は100歳まで生きるとも言われています。それでも心地よく使えるものは理想ですよね。

@nobby:金融商品こそ、そこが難しいんですよね。免責条項も細かい字で書いてあったりして…。

@yyuuka:そうそう!

@nobby:世代に関わらず、もっと幅広く使ってもらいたい気持ちは僕もありますね。当初は現金志向の強いなかでキャッシュレスサービスを始めましたが、今では還元などの追い風を受けて状況も変わってきている。市場的にもまだまだ開拓していける余地があります。

与信に関しても、これまでのように年収や勤務先などの情報だけで信用を判断するのではなく、別のデータを使ってオルタナティブにできるはず。そして、それは業界全体にメリットがあると思っています。そんな一石を投じるのがメルペイだったらおもしろいですよね。

我々は「信用」を学んでいる途中

 

@kj3104:では最後に、お2人にとって「信用」とは?

@nobby:出た、このシリーズ企画お決まりの質問!

@yyuuka:うーん、そうですねぇ。私にとって「信用」とは供与する側(企業)・される側(お客さま)の双方向でつくりあげていくものですね。

以前までは、企業側が「供与する側」として一方通行なところがありました。しかし、今はお客さまのお金の使い方が多様化しています。1つの企業に勤めあげることが「社会人としての信用」だったけれど、転職や複業が当たり前になりつつある。「供与される側」だったお客さまも、自分が生きていく上でふさわしいもの、適切なものを選択するようになっています。そういう意味でも、双方向で学びながらつくりあげていくイメージが強いですね。

@kj3104:いい話!では、@nobbyさんは?

@nobby:もう@yyuukaさんの答えでいいんじゃないかと思うくらいすばらしい!僕なんて16年半も与信事業に携わってきたのに、未だにうまく言葉にできない…(笑)。

(一同笑)

@yyuuka:でも、それが正しいですよね。未知すぎるので。

@nobby:そうなんです。人の信用=お金のイメージもありますが、それはあくまでも貨幣時代の定義だったんですよね。測り方によっては「信用とは?」の答えも違ってきます。

貨幣が信用の象徴となれたのは、お互いを薄く信用し合えていたからです。その信頼関係が成り立たないと、貨幣の価値もなかったはず。同様に、企業とお客さまの関係性も、一方的に供与するだけでは続かない。そんななかで、メルペイはお客さまとの新しい関係性を築きながら「信用を創造」しているのは間違いないです。でも、やはり僕にとって信用は「わからないもの」ですね。

@kj3104:@yyuukaさんの言葉を借りると、僕らはまだ信用を学んでいる途中と言えそうです。ひょっとしたら、さらに16年後には言語化できているかも?

@nobby:そのときには言語化できているように、これからも学び続けます!

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