メルカリへ入社して丸4年、リーガルを担当し続けてきた私が感じた「ソウゾウで挑戦する面白さ」 #メルカリShops奮闘記

はじめに・自己紹介

こんにちは。ソウゾウでリーガルを担当している@maiと申します。「ソウゾウのリーガルってどんなことをしているの?」と尋ねられることがあるので、今回の記事で少しご紹介してみようと思います。

私は、2017年7月にメルカリへ入社し、当時のソウゾウで新規事業の立ち上げやサービスストラクチャーの法律相談などに関わりました。その後、メルペイの設立から決済サービス立ち上げを経て、直近ではメルカリチームのマネージャーとして、メンバーとともに、メルカリのサービスや新規事業全般の法務チェック、日々の法律相談にあたっていました。そして、2021年1月からソウゾウへ異動。現在はリーガル業務全般を担当しています。

この記事を書いた人


  • 末永麻衣(Mai Suenaga、@mai)

    弁護士。国内大手法律事務所で企業法務の経験を積んだ後、国内銀行法務部を経て、2017年7月からメルカリにJoin。メルカリグループで新規事業の立ち上げを数多く経験し、2021年1月から現在のソウゾウに異動。現在ソウゾウのリーガル全般を担当。


ソウゾウにジョインした理由(メルカリShops前夜)

ソウゾウでは現在、メルカリShopsという、作り手(事業者)の方にショップを作っていただけるEコマースプラットフォームを提供しています。これまでもメルカリの中で、事業者さまに出品いただけないかという法務相談を何度か受けてきました。しかし、事業者による出品には、個人間の取引の場合とは異なるさまざまな法規制が適用されます。そのため、現行のメルカリの枠組みのままでは、事業者出品に適切に対応することが難しいという結論になり、その度に構想は見送りとなり、幾度ももどかしい思いをしていました。

そんな中、ソウゾウという新しい子会社を立ち上げて、ついにグループとして本格的に事業者出品に取り組んでいくという話を聞き、自ら担当することを決めました。事業者出品の法的サポートを行うためには、メルカリの個人間取引で積み重ねてきたノウハウや論点整理を踏まえつつ、事業者出品における法的な取扱いの差異、さらには、決済周りの仕組みなどに関する理解も必要となります。それには、社歴も比較的長く、メルカリとメルペイでリーガルを経験している自分が担当することが適任のように思えました。何より、「これまで何度も社内で相談を受けていたにもかかわらず、実現できていなかった事業者出品を今度こそ世に出さなくては…!」という使命感が強かったように思います。

ソウゾウでの最初の仕事

ソウゾウに異動してからの最初の関門は、グループ内部でのメルカリ、ソウゾウとメルペイの役割分担や、メルカリグループのパートナーである決済事業者や配送事業者の方々との契約関係などの座組の整理でした。

メルカリShopsはメルカリアプリの中に作られるため、既存の座組・手法を踏襲すべきところと、今回新しく設計しなければならないところがあり、ソウゾウのみならず、メルカリ、メルペイからも経理やBizDev、CSなど、関係部署を広く巻き込んで検討することが必要でした。こうした座組の設計には何か一つの正解があるわけではないのですが、ロジックを大切にしながらも、実務面からみて合理性のある結論を導く必要があります。

こうした調整はパズルを解くような、またはデザインをしているような面白さがあり、個人的には好きな仕事の一つです。三社横断での調整は、決して簡単ではありませんでしたが、こういったグループ全体の方向性の意思決定をある意味リードしていけるところも、メルカリグループで働く魅力の一つだと思います。

特に、ソウゾウは設立して間もないコンパクトな組織ですので、自分の裁量が今まで以上に大きいと感じますし、周りのメンバーも各自の専門領域を超えてAll for Oneな協力をしてくれています。そんな組織で働けるのは今のソウゾウならではの魅力だと思います。

ソウゾウのメンバーたち

ショップさんへのインタビューに同席し、感じた課題とポテンシャル

ソウゾウに入って間もなく、BizDevの@sakuraさんがショップさんへのインタビューを行う場面に同席しました。そのお客さまは、既にご自身でネットショップを開設しており、商品も写真もとても素敵なので、きっとネットショップを上手に活用されていて、うまくいっているショップさんなのだろうなというイメージを持っていました。

しかし、実際にお話を聞いてみると「ネットショップを開設してはみたが、実は難しくてせっかくの機能があまり活用できていない」「ほぼ一人で運営しているため、配送の手間や集客の方法に悩んでいる」などといった悩みが次々に出てきました。売上もあまり上がっていないとのことで、素敵な商品なのに、お客さまに届けることがこんなに難しいとは…と衝撃を受けた瞬間でした。そして、まだまだEコマースは、すべての人が簡単に利用できるものにはなっていないのかもしれないと思い、ソウゾウとして新しいEコマースプラットフォーム創りに本腰を入れて取り組んでいく必要性を強く感じたことを覚えています。

「メルカリShops」特有の難しさ

メルカリShopsをメルカリアプリの中に作ることの難しさとして、メルカリとのお客さま体験の違いがあります。 売り手が個人ではなく事業者(お店)であるため、メルカリShopsの出店には審査がありますし、法令上、出店者の方に守っていただく必要のある事項も出てきます。そのため必要な情報入力や書類の提出など、手間をかけてしまうシーンが発生してしまいます。メルカリの出品体験とは異なる点があるため、もしかすると、オンラインでお店を持つことが初めてという方は、メルカリとの違いに戸惑ったり、不安になってしまうかもしれません。

そういった不安や疑問に応え、より便利にお使いいただくため、お客さまからのリアルな声を踏まえてどんなことができるか、現在はプロダクトチームやBizDevチームなどと、新規アイデアを検討しているところです。

お客さまのことを一番に考えているプロフェッショナルなソウゾウメンバーからは、日々いろいろなアイデアが出てきて刺激的です。一方で、サービスの便利さ・簡単さを重視しすぎた結果、法令違反が起こってしまってはお客さまを守ることにならず、本末転倒になってしまいます。このため、柔軟な発想を持ちつつも、サービスに関係する法律やその解釈はしっかり確認し、リーガル担当として守るところは守るというバランスを心がけています。

なお、メルカリShopsの出品禁止物や禁止行為については、メルカリのメンバーとも相談しながら、ソウゾウCSチームを中心に、メルカリShops特有のルールを構築しています。

最初はすべてが手探り状態ですが、メルカリで培ったノウハウを活用しながら安心安全なプラットフォームにするべく、日々試行錯誤しています。また、今後は、どうして各種ルールが適用されるのかについて、利用者の方にご理解いただけるよう、わかりやすさを工夫していくことも考えていきたいです。

これからのメルカリShops

今、メルカリShopsの先行リリースから約1か月半が経ったところですが、出店希望の方からのお申込みやお問い合わせ、反響が思いのほか大きいことに驚き、グループとしてずっと温めてきた事業者出品をまずは形にできたことを改めて嬉しく思っています。ただ、メルカリShopsは機能の点でも、多様な出店の可能性という意味でも、まだまだ伸びしろだらけのサービスで、会社としてやりたいことやアイデアも山積みです。

事業面でも組織面でも、ゼロからつくれる面白さ、ダイナミズムを味わえるのは、今のソウゾウに関わる醍醐味だと、私自身は感じています。ぜひ、メルカリShopsおよびソウゾウに興味を持っていただけた方は、採用情報をチェックしてみてください。

ソウゾウのメンバーはサービスをつくる側でもあり、サービスを利用する利用者でもあります。メルカリShopsを通じて、自分だけが知っている「掘り出し物」との出会いをもっと作っていき、楽しみながら、リーガルとして事業成長にコミットしていきたいと考えています。

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