ソウゾウのUXリサーチを0→1で立ち上げて感じた、想定外の効能 #メルカリShops奮闘記

こんにちは!ソウゾウでデザイナー/UXリサーチャーをしている@peachです。

社外向けにはこの職種名を名乗っているのですが、実情は“デザインに関わるなんでも屋”という気持ちで様々なことに関わらせていただいています。メルカリグループに入る前はクライアントワークメインでキャリアを積んできて、前職では特にUXを大切にしたユーザーファーストなものづくりに携わってきました。今はその経験を活かして、UXリサーチやプロダクトデザインをしています。

今回の連載「メルカリShops奮闘記」では、デザイナー/UXリサーチャー視点でサービスにどう携わってきたのか、主にUXリサーチにおいての醍醐味や難しさなどについて、お届けしようと思います。

※撮影時のみマスクを外しています

この記事を書いた人


  • 安川ゆうき(Yuki Yasukawa、@peach)

    Designer。チームラボ株式会社に入社後、WEB・アプリ・デジタルサイネージのUIデザイン・イラストを担当。その後、株式会社Goodpatchに入社。デザインプロセスを使ったWEB・アプリデザインや、量的・質的調査を用いたプロトタイピングの仮説検証を行う。2018年にメルカリグループに入社し、現在ソウゾウでプロダクトデザイン、UXリサーチを担当。


ソウゾウ、メルペイを経て、再びソウゾウへ挑戦する理由

まずは簡単に今のソウゾウに入社する前のことついて触れたいと思います。

私が最初に2018年に入社したのは、今のソウゾウの前身となる旧ソウゾウ。前職までのクライアントワークで培ったスキルを使って、いろいろなことにチャレンジしたいと思っていたのですが、入社して約3ヶ月で会社もプロダクトもクローズしてしまいました。

「ユーザーに長く愛されるサービスづくりをしたい! そして成長させたい!」と思ってソウゾウに入社した自分にとってはやりきれない気持ちでしたが、一方でエキサイティングな環境だなと面白くも思いました(笑)。

ソウゾウでの3ヶ月を振り返ると、スキルアップやインプットなど、自分の成長に大きくつながっている実感を持つことができました。メルカリが持つ根源的な思想や文化、働くメンバーの魅力が自身の成長にとって必要かもしれない。そんなことを思い、メルカリグループに残ることを決意しました。

それからメルペイの立ち上げなど多くの経験をさせていただきましたが、もう一度2018年当時に思ったことを実現できるチャンスがあれば、どこでも飛び込もうと決めていました。なので今回の新ソウゾウ立ち上げは、私にとって待望の機会だったんです。

2021年1月、社内向けにソウゾウ立ち上げメンバー募集のお知らせがありました。その募集があった当時は、今と変わらずコロナ禍の真っ只中で、メディアやSNS、身近な人からも様々な悲鳴が聞こえてくる状況でした。

メルペイに所属していたときも、STAYHOMEを楽しめる特集など、商いをしている方やメルカリを使っているお客さまが少しでも明るくなるきっかけにならないかを考えデザインしていたので、募集内容を見てすぐに応募しました。

今の社会問題に対して「なにか出来ないか」という想いと、「ユーザーファーストなものづくりの知見を活かせる!」。この2つの思いを持って、ソウゾウのCEOである@mazeさん(石川)と面談をし、立ち上げメンバーとして異動することになりました。

ソウゾウ初めてのUXリサーチの垂直立ち上げ

メルカリShops立ち上げ当時の課題は、やることやお客さまのニーズは見えてきていたものの「お客さま像」がはっきりイメージできないことでした。mazeさんから「お客さまの深堀りをしたい」というフワッとしたオーダーを受け、そもそも我々のサービスはどんなお客さまに求められているのか、そのお客さまは実際はどんな人で、どんな悩みや希望を持っているのか…などを調べていくことにしました。

もちろんソウゾウのUXリサーチャーとしては1人目で、他のメンバーはがっつりプロダクト開発を進めている状態。異動してすぐの頃は孤独感もありましたし、UXリサーチに関わる業務も久しぶりだったのでどのように立ち上げていけば良いのか悪戦苦闘する日々を過ごしていました。まだ世に出ていないサービスなので、メルカリを参考にすることはできても「メルカリShops」を使うお客さまの生の声や量的データを分析することはできません。

ただ、もともとメルカリグループではUXを大切にする文化があり、グループには優秀なUXリサーチャーが沢山いる環境でした。特に異動前からお世話になっていた@mihozono@keinyにはメルカリならではのリサーチ方法や、利用しているリサーチツール、アンケート設計まで様々な相談に乗ってもらいました。日本在住のメルカリグループのUXリサーチャーが全員集まって意見交換をする機会も定期的にあり、UXリサーチャーとしてはとても恵まれた環境でした。

しばしばUXリサーチは、社内浸透しないという課題があがることがあると思います。ですが、@mazeさんが全員に対してUXリサーチの動画やサマリを見るよう定期的にプッシュしていたり、QAがプロダクトのおさわり会(開発中のサービスを社内のメンバーが操作し改善事項などをフィードバックするミーティング)でインタビューの音声を流してくれたりと社内の関心が高かったため、非常に浸透が早かったと思います。

まだ見ぬお客さまを想像して、開発する難しさ

約半年間実際にリサーチしてみた結果、新たな気づきや再確認も含めて、いろいろなことが浮き彫りになりました。社内で考えていた仮説と乖離があることも多く、検討していた機能をニーズがほとんどなかったので見送ったり、プロダクトのユーザビリティが必要十分でなかったり、逆に必要な機能を追加検討したり、自分が担当していたサービスサイトの内容や表現をかなり変更したり…などなど、リサーチの結果をスムーズにプロダクト開発の意思決定に反映していきました。お客さまご自身も気付いていない潜在的な悩みやストレス、「もしも、こうだったら良いのに」という思いを聞くことは、これからのプロダクトづくりに非常にプラスになったと思います。

実際に、メルカリShopsのLPデザインも、リサーチの前後で変更しています。例えば、”かんたんで、売れる”というキャッチコピーも「メルカリなんだから、かんたんで売れるのは分かってる」「今のメルカリとの違いが分からない」といったご意見をいただいたことから、お客さまにとって分かりやすい表現を探っていきました。今は”メルカリでお客さまのお店を作ることができる”ことを全面に押し出して、様々なジャンルのお店の画像をキービジュアルに配置することで、その属性の方がなんとなく自分に関係のあるものだと思っていただけるように変更しています。

プロダクトと組織づくりのためにあるUXリサーチ

ここでみなさんに質問です。改めてUXリサーチとは何でしょうか?

「UXリサーチ=仮説を立てて、テストをし、会社の方向性を決める経営陣に対して意思決定の助けになるアウトプットをすること」だと思っていませんか? 少なくとも過去の私は、そのように考えていました。もちろんそこも重要で作用しているのですが、それだけではありません。

UXリサーチを通じて、現場の開発メンバーが持つ「体験」への解像度を高めること、そしてサービスの先に喜ぶお客さまがいることを確認すること。これもUXリサーチを実施する意味だと思っています。

例えば、お客さまに許可を得てソウゾウのメンバーはUXリサーチを中継で見ることができ、PM、Designer、QA、Engineer、CSなど、様々な職種のメンバーが映像を見て、プロダクトづくりに活かしてくれていました。

今回このブログを書くにあたり、実際に何に役立ったかを質問したところ、様々な意思決定に役立つだけではなく「今自分はこんなお客さまのために作っているんだ」「こんなに待ってくれているんだからみんなで頑張ろう」と士気の向上に繋がったという意見をたくさんいただきました。UXリサーチを通じてみんなの団結力があがったり、実際使う人を想像できるようになることでメンバーの視野が広がっていたことを知れましたし、プロダクトづくりだけでなく、組織づくりにも役立っているんだと改めて実感しました。

プレオープン後のデザイナー/UXリサーチャーとしてのあり方

7月にプレオープンしたことで今までできなかった新たなリサーチができるようになったので、質的・量的どちらもさらに色々なリサーチをしていきたいと思っています。できればソウゾウの未来を一緒に考えてくれるデザイナー/UXリサーチャーと一緒にディスカッションしながら、必要なリサーチを計画したいなと考えています。

一方でその役割に固執しているわけではありません(笑)。ゆくゆくはデザイナー/UXリサーチャーだけに限らず、メンバー全員が多様なUXリサーチの手法を用いてプロダクトを前に進められるようになればもっと強い組織になると思いますし、そんな組織をつくっていきたいと思っています。

最後に

ここまで読んでいただきありがとうございました!ソウゾウのデザイン・UXリサーチの環境や、ものづくりのスタンスがなんとなく伝わったでしょうか?

私は、メルカリShopsを通じて、日本全国の商いをする皆さまに「かんたん」で「売れる」サービスを提供したい。そして、お客さまのライフスタイルやビジネスを、より豊かなものにしたいと真剣に思っています。いちデザイナーとしても、そんな方々に届けられるようなデザインを常に心がけています。

メルカリShopsを便利に使うことでご自身の時間を増やしたり、インターネットを通じてまだ出会っていないたくさんの未来のファンに作品や商品を届けてほしい。そんなことを思いながら、日々仕事に向き合っています。

もし、少しでもこの記事に共感してくださった方がいれば、Meetyでのカジュアル面談も実施していますので、お気軽にお声がけください。

全国各地で自由に働ける「YOUR CHOICE」という制度も発表されたので、これまでお会いできなかった方々とお仕事ができるのを、楽しみにしています!

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